サトノアーサー（2014年生、母キングスローズ）

サトノアーサー（2014年3月1日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+人名より」。毛色は青鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時12歳）と交配したキングスローズが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2018年のエプソムカップ(G3)に勝利した他、2020年の関屋記念(G3)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、里見治によって2億1,060万円で落札された。

池江泰寿厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

10月1日、デビュー戦は川田将雅騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝2000m 曇/稍重）に出走。馬体重は464kg。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後はスズカフロンティアと並んで1着同着となった。

12月4日、中8週で迎えた2戦目は、2歳500万下のシクラメン賞（阪神芝1800m 外回り雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線に入ると、前で粘るシゲルボブキャットを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて単勝一倍台の評価に応えた。

3歳（2017年）

2月5日、中8週で迎えた3戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦2勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったアメリカズカップに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

3月25日、中6週で迎えた4戦目は、3歳G3の毎日杯（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で川田将雅騎手（3戦2勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で猛追したが、抜け出したアルアインに半馬身届かず2着に敗北した。

5月28日、中8週で迎えた5戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で川田将雅騎手（4戦2勝）。18頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを16番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず10着に敗れた。

9月24日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた6戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で川田将雅騎手（5戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月22日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は7戦連続で川田将雅騎手（6戦2勝）。18頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり11着に敗れた。

12月9日、中6週で迎えた8戦目は、リゲルステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で川田将雅騎手（7戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したレッドアンシェルを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4歳（2018年）

2月10日、中8週で迎えた9戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、洛陽ステークス（京都芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のグァンチャーレをアタマ差振り切って雨下の激闘を制した。

5月19日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた10戦目は、H.ボウマン騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのメイステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では強靭な末脚を発揮したが、3着に終わった。

6月10日、中2週で迎えた11戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 雨/重）に出走。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のハクサンルドルフを半馬身振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

10月7日、約4か月の休み明けで迎えた12戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では速い脚を使えず6着に敗れた。

5歳（2019年）

9月29日、約12か月の休み明けで迎えた13戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛追したが、抜け出したロードマイウェイにアタマ差届かず2着に甘んじた。

11月23日、中7週で迎えた14戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、キャピタルステークス（東京芝1600m 雨/不良）に出走。17頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、6着に終わった。

6歳（2020年）

2月9日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、田辺裕信騎手を鞍上に迎えて、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、4着に終わった。

3月8日、中3週で迎えた16戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝1800m 外回り曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月29日、中2週で迎えた17戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、六甲ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。13頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、抜け出したウーリリにアタマ差届かず2着に甘んじた。

5月16日、中6週で迎えた18戦目は、都大路ステークス（京都芝1800m 外回り雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では強靭な末脚を披露したが、3着に終わった。

6月14日、中3週で迎えた19戦目は、D.レーン騎手を鞍上に迎えて、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/不良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

8月16日、中8週で迎えた20戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（2戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて17番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線に入ると、前で粘るトロワゼトワルを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

10月24日、中9週で迎えた21戦目は、G2の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（3戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず9着に敗れた。

7歳（2021年）

1月5日、中9週で馬体重を前走から20kg増やして迎えた22戦目は、ハンデG3のスポーツニッポン賞京都金杯（中京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は坂井瑠星騎手（2戦0勝）。16頭立ての8番人気で15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びが劣勢になり12着に敗れた。

2月7日、中4週で馬体重を前走から18kg絞って迎えた23戦目は、G3の東京新聞杯（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井瑠星騎手（3戦0勝）。16頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには参加できず8着に終わった。

8月15日、約6か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた24戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（4戦2勝）。17頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず11着に敗れた。

9月5日、中2週で迎えた25戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の農林水産省賞典新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての13番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず7着に終わった。

11月13日、中9週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた26戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての14番人気で13番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では脚が残っておらず16着に終わった。

8歳（2022年）

2月20日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg戻して迎えた27戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 晴/稍重）に出走。16頭立ての12番人気で13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びが鈍く10着に終わった。

4月24日、中8週で迎えた28戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。15頭立ての13番人気で8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では全く伸びず9着に終わった。

2022年4月27日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。