アルアイン（2014年生、母ドバイマジェスティ）

アルアイン（2014年5月1日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「ＵＡＥ東部にある遺跡群で、ユネスコ世界遺産。アラビア語で泉の意」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時12歳）と交配したドバイマジェスティが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地12戦4勝2着3回、海外1戦0勝。2019年の大阪杯(G1)に勝利した他、2017年の皐月賞(G1)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額1億円（250万×40口）で一口馬主が募集された。

池江泰寿厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

10月29日、デビュー戦はR.ムーア騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1600m 曇/良）に出走。馬体重は518kg。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のキラービューティを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

12月23日、中7週で迎えた2戦目は、V.シュミノー騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下の千両賞（阪神芝1600m 外回り晴/重）に出走。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、自慢の末脚を弾けさせて、最後は2着のキョウヘイに1馬身の差をつけて優勝

3歳（2017年）

1月8日、中1週で迎えた3戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り雨/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でV.シュミノー騎手（1戦1勝）。15頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではいいところがなく6着に敗れた。

3月25日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の毎日杯（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では生得の持久力で渋太く末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のサトノアーサーを半馬身振り切って重賞ウィナーの称号を手にした。

4月16日、中2週で迎えた5戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で松山弘平騎手（1戦1勝）。18頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のペルシアンナイトをクビ差振り切ってクラシックの栄冠を奪取した。

5月28日、中5週で迎えた6戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松山弘平騎手（2戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

9月18日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では鮮やかな伸びを見せたが、勝ったミッキースワローにねじ伏せられて1馬身3/4差の2着に敗北した。

10月22日、中4週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて16番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では伸びが劣勢になり7着に敗れた。

4歳（2018年）

2月11日、約3か月半の休み明けで迎えた9戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/重）に出走。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったクリンチャーにねじ伏せられて1馬身差の2着となった。

4月1日、中6週で迎えた10戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月29日、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のクイーンエリザベス2世カップ（香港・シャティン芝2000m）に出走。8頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。5着に敗れた。

9月23日、約5か月の休み明けで迎えた12戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一際目立つ伸びを見せたが、伸びてきたレイデオロ決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

10月28日、中4週で迎えた13戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（1戦0勝）。12頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を持続できず、4着に終わった。

11月18日、中2週で迎えた14戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（2戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

5歳（2019年）

3月10日、約3か月半の休養明けで迎えた15戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、G2の金鯱賞（中京芝2000m 雨/稍重）に出走。13頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では伸びを欠き5着に敗れた。

3月31日、中2週で迎えた16戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は北村友一騎手（2戦0勝）。14頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では総身の力で末脚を持続させて先頭をうかがい、最後は2着のキセキをクビ差振り切って春の中距離王の称号を勝ち取った。

6月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（3戦1勝）。12頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では終いが甘くなり、4着に終わった。

10月27日、約4か月の休養明けで迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で北村友一騎手（4戦1勝）。16頭立ての9番人気で大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。最後は勢いを失って14着に終わった。

11月17日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた19戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（1戦1勝）。17頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では末脚に勢いがなく16着に敗れた。

12月22日、中4週で迎えた20戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は松山弘平騎手（3戦2勝）。16頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は力尽きて11着に終わった。

2019年12月27日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。