アイポッパー（2000年生、母サンデーアイ）

アイポッパー（2000年3月21日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「目玉の飛び出すほどの大変なもの、わくわくさせるもの」。毛色は栗毛。種牡馬のサッカーボーイ（当時15歳）と交配したサンデーアイが7歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地29戦8勝2着9回、海外2戦0勝。2005年のコーフィールドカップ(豪・ハンデG1)で2着に入った他、2007年の阪神大賞典(G2)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額1,600万円（40万×40口）で一口馬主が募集された。

清水出美厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2003年）

6月22日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（函館ダート1700m 晴/良）に出走。馬体重は456kg。13頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したアーケアアイガーにクビ差届かず2着となった。

7月5日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた2戦目は、3歳未勝利（函館ダート1700m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のジョーロングランに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

8月30日、中7週で馬体重を前走から16kg戻して迎えた3戦目は、3歳以上500万下（札幌ダート2400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（2戦1勝）。11頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では一際目立つ伸びを見せたが、レストオブセールに交わされて3馬身半差の2着となった。

9月28日、中3週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた4戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（阪神芝2500m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、抜け出したビワワールドにクビ差届かず2着に甘んじた。

10月18日、中2週で迎えた5戦目は、3歳以上500万下（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（3戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のアサカユウキに4馬身の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

11月22日、中4週で迎えた6戦目は、3歳以上1000万下の八瀬特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（4戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を見せたが、伸びてきたナムラサンクス決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

12月13日、中2週で迎えた7戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の天竜川特別（中京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（5戦2勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のプロンタテヤマに4馬身の差をつけて断然の支持に応えた。

4歳（2004年）

1月18日、中4週で迎えた8戦目は、4歳以上1600万下の迎春ステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（6戦3勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではいいところがなく4着に敗れた。

5月2日、約3か月半の休み明けで迎えた9戦目は、4歳以上1600万下の烏丸ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（7戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のダディーズドリームに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

5月22日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 小雨/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（8戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走したが、5着に終わった。

10月23日、約5か月の休み明けで迎えた11戦目は、3歳以上1600万下の比叡ステークス（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（1戦0勝）。7頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、勝ったメイショウカチドキに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

11月21日、中3週で迎えた12戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の古都ステークス（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（9戦4勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のヘヴンリーロマンスを3/4馬身振り切ってファンの高評価に応えた。

5歳（2005年）

1月8日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンの万葉ステークス（京都芝3000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（10戦5勝）。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のチャクラに2馬身の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

3月20日、中9週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた14戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（11戦6勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、抜け出したマイソールサウンドを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

5月1日、中5週で迎えた15戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り小雨/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（12戦6勝）。18頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

10月15日、ハンデG1のコーフィールドカップ（オーストラリア・コーフィールド芝2400m）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（13戦6勝）。18頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、勝ったRailingsから短クビ差の2着に惜敗した。

11月1日、ハンデG1のメルボルンカップ（オーストラリア・フレミントン芝3200m）に出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（14戦6勝）。24頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。12着に敗れた。

6歳（2006年）

3月19日、約4か月半の休養明けで迎えた18戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/稍重）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（2戦0勝）。9頭立ての4番人気で大外9番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では見せ場なく6着に敗れた。

4月30日、中5週で迎えた19戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮し、4着に入った。

5月28日、中3週で迎えた20戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/稍重）に出走。17頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したポップロックにクビ差届かず2着に甘んじた。

6月25日、中3週で迎えた21戦目は、G1の宝塚記念（京都芝2200m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（15戦6勝）。13頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場なく13着に敗れた。

10月8日、約3か月半の休養明けで迎えた22戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

11月5日、中3週で迎えた23戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で追い上げたが、抜け出したトウショウナイトにクビ差届かず2着に甘んじた。

12月2日、中3週で迎えた24戦目は、O.ペリエ騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のトウカイトリックに3馬身の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

7歳（2007年）

3月18日、約3か月半の休み明けで迎えた25戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るドリームパスポートをアタマ差だけ差し切って2つ目の重賞タイトルを獲得した。

4月29日、中5週で迎えた26戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（3戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮したが、4着に終わった。

8歳（2008年）

2月23日、約10か月の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた27戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（16戦6勝）。16頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。最後はバタバタになってしまい16着に敗れた。

3月23日、中3週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた28戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（17戦6勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、勝ったアドマイヤジュピタに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

5月4日、中5週で迎えた29戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（18戦6勝）。14頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではいいところがなく11着に終わった。

6月1日、中3週で迎えた30戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（19戦6勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚が続かず、5着に終わった。

10月12日、約4か月半の休養明けで迎えた31戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。10頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走し、3着に入り込んだ。