サイオン（2006年生、母フサイチエアデール）

サイオン（2006年4月16日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「貴族の子孫」。毛色は芦毛。種牡馬のクロフネ（当時8歳）と交配したフサイチエアデールが11歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地25戦5勝2着4回、地方13戦1勝2着2回。2013年のすばるステークス(オープン)で4着に入った他、2014年の総の国オープンに勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、ローズヒルによって1億4,700万円で落札された。

堀宣行厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2008年）

12月20日、デビュー戦は三浦皇成騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（中山ダート1800m 晴/稍重）に出走。馬体重は498kg。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のベルモントガリバーをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

3歳（2009年）

1月10日、中2週で迎えた2戦目は、3歳500万下の黒竹賞（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線では超凡な末脚を披露したが、3着に終わった。

2月8日、中3週で迎えた3戦目は、3歳500万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のシーフォーアイに1馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

3月22日、中5週で迎えた4戦目は、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 雨/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で三浦皇成騎手（3戦2勝）。16頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり10着に終わった。

4歳（2010年）

1月17日、約10か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の初咲賞（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。13頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

6月26日、約5か月半の休み明けで迎えた6戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の生田特別（阪神芝2400m 外回り雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。最後は脚勢が鈍り11着に敗れた。

11月1日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた7戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（東京ダート1600m 曇/重）に出走。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位争いには加われず5着に敗れた。

11月14日、中1週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた8戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（福島ダート1700m 曇/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のスギノブレイドをクビ差振り切って久しぶりに白星を挙げた。

11月28日、中1週で迎えた9戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下のシャングリラ賞（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出したが、3着に終わった。

12月25日、中3週で迎えた10戦目は、F.ベリー騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を爆発させて、最後は2着のトウショウロジックに1馬身1/4の差をつけて4勝目を手中に収めた。

5歳（2011年）

1月22日、中3週で迎えた11戦目は、4歳以上1600万下のアレキサンドライトステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でF.ベリー騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

2月26日、中4週で迎えた12戦目は、4歳以上1600万下の上総ステークス（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でF.ベリー騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したダノンエリモトップにハナ差届かず2着に惜敗した。

5月7日、中9週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の高瀬川ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は安藤勝己騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で追い上げたが、抜け出したドスライスを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月9日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下のテレビ静岡賞（東京ダート1400m 晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では末脚が振るわず9着に敗れた。

10月22日、中1週で迎えた15戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の神無月ステークス（東京ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。ハナに立ち、平均的なペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたビギンマニューバー決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

6歳（2012年）

1月5日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた16戦目は、4歳以上1600万下の初夢ステークス（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を発揮したが、3着に終わった。

2月19日、中5週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた17戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の河原町ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではあとひと伸びが足りず、3着に終わった。

3月4日、中1週で迎えた18戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の上総ステークス（中山ダート1800m 曇/重）に出走。11頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、抜け出したマイネルオベリスクに半馬身届かず2着となった。

4月21日、中6週で迎えた19戦目は、4歳以上1600万下の鎌倉ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月29日、連闘で迎えた20戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の高瀬川ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のメイショウツチヤマをクビ差振り切って久しぶりに白星を挙げた。

7月8日、中9週で迎えた21戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、マリーンステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい4着に敗れた。

8月25日、中6週で迎えた22戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（1戦0勝）。11頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず5着に終わった。

7歳（2013年）

2月2日、約5か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた23戦目は、すばるステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（3戦0勝）。16頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、4着に入った。

3月24日、中6週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた24戦目は、ハンデG3のマーチステークス（中山ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は石橋脩騎手（1戦1勝）。16頭立ての8番人気で14番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい12着に敗れた。

4月28日、中4週で迎えた25戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、オアシスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではいい脚を見せられず11着に終わった。

7月31日、約3か月の休養明けで迎えた26戦目は、佐藤裕太騎手を鞍上に迎えて、ハンデS3のサンタアニタトロフィー（大井ダート1600m 内回り曇/重）に出走。16頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではあとひと押しが足りず、5着に終わった。

8月28日、中3週で迎えた27戦目は、川島正太郎騎手を鞍上に迎えて、S3のアフター5スター賞（大井ダート1200m 晴/重）に出走。14頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では出色の末脚を繰り出し、3着に入った。

10月2日、中4週で迎えた28戦目は、Jpn2の東京盃（大井ダート1200m 晴/不良）に出走。鞍上は2戦連続で川島正太郎騎手（1戦0勝）。15頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では見せ場なく7着に敗れた。

10月23日、中2週で迎えた29戦目は、S3の埼玉新聞栄冠賞（浦和ダート1900m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で川島正太郎騎手（2戦0勝）。11頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天授の闘争心でゴールまで頑張り、4着を確保した。

12月11日、中6週で迎えた30戦目は、佐藤博紀騎手を鞍上に迎えて、S3のゴールドカップ（浦和ダート1500m 曇/稍重）に出走。12頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走し、3着に入った。

8歳（2014年）

1月29日、中6週で迎えた31戦目は、Jpn1の川崎記念（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は川島正太郎騎手（3戦0勝）。11頭立ての8番人気で大外11番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず5着に終わった。

2月26日、中3週で迎えた32戦目は、S3のフジノウェーブ記念（大井ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川島正太郎騎手（4戦0勝）。15頭立ての6番人気で16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、3着に入った。

3月19日、中2週で迎えた33戦目は、Jpn2のダイオライト記念（船橋ダート2400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で川島正太郎騎手（5戦0勝）。14頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では今一つ伸び切れず10着に終わった。

4月29日、中5週で迎えた34戦目は、ハンデ戦でオープンのプリムローズ賞（浦和ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で川島正太郎騎手（6戦0勝）。12頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に敗れた。

5月27日、中3週で迎えた35戦目は、ハンデ戦でオープンのけやき賞（浦和ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は5戦連続で川島正太郎騎手（7戦0勝）。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、勝ったケイアイヘルメスに詰め切れず、1馬身半差の2着となった。

6月26日、中3週で迎えた36戦目は、ハンデ戦でオープンの武蔵野オープン（大井ダート1600m 内回り晴/重）に出走。鞍上は6戦連続で川島正太郎騎手（8戦0勝）。15頭立ての7番人気で大外15番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったゴーディーに詰め切れず、6馬身差の2着となった。

10月28日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から27kg増やして迎えた37戦目は、矢野貴之騎手を鞍上に迎えて、千葉日報賞（船橋ダート1700m 晴/重）に出走。11頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

12月2日、中4週で迎えた38戦目は、総の国オープン（船橋ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で矢野貴之騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るピエールタイガーを鮮やかな末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて久しぶりに勝ち星を挙げた。