ウィッシュドリーム（1989年生、母プラテイナムプリンセス）

ウィッシュドリーム（1989年5月11日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のリファーズウィッシュ（当時13歳）と交配したプラテイナムプリンセスが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地32戦6勝2着4回、中央障害6戦1勝2着1回。1993年の天皇賞（秋）(G1)で3着に入った他、1993年の朝日チャレンジカップ(G3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにてで一口馬主が募集された。

坪憲章厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

11月2日、デビュー戦は岸滋彦騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は464kg。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではスパッと切れる脚を見せたが、エイシンモモに交わされて1馬身3/4差の2着となった。

11月23日、中2週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快に終いの脚を伸ばして、最後は2着のオークツリーをアタマ差振り切って初勝利を挙げた。

3歳（1992年）

1月19日、中7週で迎えた3戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（2戦1勝）。16頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。ハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が悪くなり14着に終わった。

2月9日、中2週で迎えた4戦目は、4歳500万下（京都ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（3戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るタカサゴヒデオーを驚異的な末脚でクビ差だけ差し切ってファンの高評価に応えた。

2月16日、連闘で迎えた5戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（4戦2勝）。12頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい6着に終わった。

3月29日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた6戦目は、3歳G3の毎日杯（阪神芝2000m 小雨/重）に出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（5戦2勝）。12頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。主導権を握り、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走し、4着を確保した。

5月10日、中5週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた7戦目は、3歳G3の京都4歳特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で岸滋彦騎手（6戦2勝）。8頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場を作れず5着に終わった。

5月31日、中2週で迎えた8戦目は、松永昌博騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/稍重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての17番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では脚を伸ばせず15着に終わった。

7月12日、中5週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳900万下のやまゆりステークス（中京芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（7戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛進したが、グラールストーンに半馬身交わされて2着に敗北した。

8月30日、中6週で迎えた10戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の西海賞（小倉芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（8戦2勝）。7頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、ワカサファイヤーに半馬身交わされて2着に敗北した。

9月26日、中3週で迎えた11戦目は、4歳以上900万下の瀬戸内海特別（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（9戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場なく5着に敗れた。

10月18日、中2週で迎えた12戦目は、4歳以上900万下（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（10戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを奪い、緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして、最後は2着のイブキファイブワンを半馬身振り切って勝利をモノにする

12月26日、中9週で迎えた13戦目は、ハンデ戦のサンタクロースハンデキャップ（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（11戦3勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では余力が残っておらず13着に敗れた。

4歳（1993年）

1月23日、中3週で迎えた14戦目は、ハンデ戦の石清水ステークス（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（12戦3勝）。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では全く伸びず最後はタマモベイジュと並んで7着同着となった。

2月20日、中3週で迎えた15戦目は、斑鳩ステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で岸滋彦騎手（13戦3勝）。16頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

3月7日、中1週で迎えた16戦目は、但馬ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で岸滋彦騎手（14戦3勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したサンドピープルにアタマ差届かず2着に惜敗した。

3月27日、中2週で迎えた17戦目は、なにわステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で岸滋彦騎手（15戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を発揮したが、3着に終わった。

4月17日、中2週で迎えた18戦目は、ハンデ戦の難波ステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で岸滋彦騎手（16戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のルーブルアクトをクビ差振り切って勝利を手に入れた。

5月15日、中3週で迎えた19戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京阪杯（京都芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に敗れた。

6月20日、中4週で迎えた20戦目は、ハンデG3の金鯱賞（京都芝1800m 外回り晴/稍重）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のセンターショウカツに2馬身の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

8月8日、中6週で迎えた21戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に敗れた。

9月19日、中5週で迎えた22戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るマルブツサンキストを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

10月31日、中5週で迎えた23戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。17頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出し、3着に入った。

12月26日、中7週で迎えた24戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。14頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい10着に終わった。

5歳（1994年）

2月13日、中6週で迎えた25戦目は、G2の京都記念（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（2戦0勝）。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では見所を作れず8着に敗れた。

6歳（1995年）

5月13日、約15か月の休養明けで迎えた26戦目は、G3の京阪杯（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（4戦2勝）。12頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では伸びを欠き8着に敗れた。

6月18日、中4週で迎えた27戦目は、ハンデG3の金鯱賞（中京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（5戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

7月23日、中4週で迎えた28戦目は、ハンデG3の北九州記念（小倉芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（6戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位争いには絡めず7着に敗れた。

9月10日、中6週で迎えた29戦目は、芹沢純一騎手を鞍上に迎えて、G3の朝日チャレンジカップ（京都芝2000m 曇/良）に出走。12頭立ての7番人気で大外12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では伸びを欠き10着に終わった。

10月21日、中5週で迎えた30戦目は、カシオペアステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦2勝）。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月19日、中3週で迎えた31戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の福島記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では決め手に欠いて13着に終わった。

12月10日、中2週で迎えた32戦目は、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では末脚が振るわず12着に終わった。

7歳（1996年）

10月19日、約10か月半の休養明けで迎えた33戦目は、林満明騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上未勝利（京都障害芝→ダート2910m 曇）に出走。8頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。3着に終わった。

11月2日、中1週で迎えた34戦目は、障害4歳以上未勝利（京都障害芝→ダート2910m 曇）に出走。鞍上は2戦連続で林満明騎手（1戦0勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のノーザンテリトリーに3馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

11月23日、中2週で迎えた35戦目は、障害4歳以上400万下（京都障害芝→ダート3170m 晴）に出走。鞍上は3戦連続で林満明騎手（2戦1勝）。6頭立ての2番人気で4番ゲートからスタート。4着に敗れた。

12月14日、中2週で迎えた36戦目は、中竹和也騎手を鞍上に迎えて、障害4歳以上400万下（阪神障害芝→ダート3000m 晴）に出走。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。最後は、勝ったフライトスズカから9馬身差の2着に敗北した。

8歳（1997年）

2月16日、中8週で迎えた37戦目は、障害5歳以上400万下（京都障害芝→ダート2910m 曇）に出走。鞍上は林満明騎手（3戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。5着に敗れた。

4月13日、中7週で迎えた38戦目は、障害5歳以上400万下（阪神障害芝→ダート3000m 晴）に出走。鞍上は中竹和也騎手（1戦0勝）。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。競走中止となった。