ニホンピロナーリー（1989年生、母ミスデルモント）

ニホンピロナーリー（1989年4月14日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は栗毛。種牡馬のタツプオンウツド（当時13歳）と交配したミスデルモントが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）石田牧場。戦績は、中央平地31戦4勝2着8回、地方2戦2勝。1994年の京都記念(G2)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

伊藤雄二厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1991年）

11月9日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京芝1800m 晴/稍重）に出走。馬体重は460kg。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を披露したが、3着に終わった。

11月24日、中1週で迎えた2戦目は、G.スティーヴンス騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で急追したが、抜け出したピアプリマドンナにクビ差届かず2着に甘んじた。

3歳（1992年）

2月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、4歳未勝利（東京ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岡部幸雄騎手（1戦0勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、トワノハーデーにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

2月22日、中1週で迎えた4戦目は、4歳未勝利（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（2戦0勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、3着に終わった。

3月14日、中2週で迎えた5戦目は、C.ナカタニ騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（中山芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のスーパーハナコに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

3月28日、中1週で迎えた6戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下のフリージア賞（中京芝2000m 曇/重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では見せ場なく5着に敗れた。

4月18日、中2週で迎えた7戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下の山藤賞（中山芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったゴッドマウンテンに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

5月10日、中2週で迎えた8戦目は、4歳500万下の夏木立賞（東京芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（3戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではキレのいい末脚を披露したが、3着に終わった。

5月31日、中2週で迎えた9戦目は、4歳500万下（東京芝1800m 晴/不良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（4戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るカネヒュウガを上がり3位タイの末脚でハナ差だけ差し切って2勝目を奪取した。

9月27日、約4か月の休養明けで迎えた10戦目は、4歳以上900万下の犬吠埼特別（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（5戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず3着に敗れた。

10月3日、連闘で迎えた11戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の夕月特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず5着に敗れた。

10月24日、中2週で迎えた12戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（東京芝1800m 雨/良）に出走。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、馬群に飲まれ4着に沈んだ。

11月14日、中2週で迎えた13戦目は、4歳以上900万下（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には届かず5着に敗れた。

12月5日、中2週で迎えた14戦目は、柴田政人騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の初霜特別（中山芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のバウンティハンターを半馬身振り切って制した。

4歳（1993年）

1月10日、中4週で迎えた15戦目は、ジャニュアリーステークス（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は横山典弘騎手（2戦0勝）。13頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走したが、4着に終わった。

1月31日、中2週で迎えた16戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、白嶺ステークス（東京芝1800m 晴/稍重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のマーメイドタバンに1馬身半の差をつけて優勝

2月20日、中2週で迎えた17戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で橋本広喜騎手（1戦1勝）。16頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず15着に敗れた。

10月10日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた18戦目は、オクトーバーステークス（東京芝2300m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（6戦1勝）。8頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。端を奪う恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味の忍耐力で最後まで奮闘したが、アルゼンチンタンゴに交わされて1馬身1/4差の2着となった。

10月30日、中2週で迎えた19戦目は、白秋ステークス（東京芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は角田晃一騎手（1戦0勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず7着に敗れた。

11月28日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦のウェルカムステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上はG.スティーヴンス騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、抜け出したダンツシアトルに3/4馬身届かず2着に敗北した。

12月19日、中2週で迎えた21戦目は、オリオンステークス（阪神芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したキョウワハゴロモにハナ差届かず2着に甘んじた。

12月26日、連闘で迎えた22戦目は、’93フェアウェルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（7戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

5歳（1994年）

1月29日、中4週で迎えた23戦目は、妙見山ステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で追い上げたが、抜け出したシマノヤマヒメを捕まえ切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

2月13日、中1週で迎えた24戦目は、G2の京都記念（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（3戦0勝）。10頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天性の闘志でゴールまで力闘したが、3着に終わった。

6歳（1995年）

4月1日、約13か月半の休み明けで迎えた25戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、なにわステークス（京都芝2000m 曇/良）に出走。11頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭い脚を使えず5着に敗れた。

4月22日、中2週で迎えた26戦目は、晩春ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では天稟の負けじ心を発揮してゴールまで力走したが、4着に終わった。

5月14日、中2週で迎えた27戦目は、緑風ステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（2戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、抜け出したアイビーシチーにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月27日、中1週で迎えた28戦目は、メイステークス（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（8戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では見せ場を作れず11着に敗れた。

12月17日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた29戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、オリオンステークス（阪神芝2500m 曇/良）に出走。13頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではいい脚を見せられず12着に終わった。

7歳（1996年）

2月4日、中6週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた30戦目は、松籟ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。13頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではじりじりとしか伸びず9着に終わった。

6月23日、約4か月半の休み明けで迎えた31戦目は、川口道助騎手を鞍上に迎えて、大阿蘇賞（荒尾ダート2000m 晴/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、2着のカシーパウエルをクビ差制して久しぶりの一戦を制した。

7月28日、中4週で迎えた32戦目は、大阿蘇賞（荒尾ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川口道助騎手（1戦1勝）。7頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のイグレスジュニアに2馬身の差をつけて6勝目を奪取した。

8月25日、中3週で迎えた33戦目は、小倉日経オープン（小倉芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で川口道助騎手（2戦2勝）。9頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。競走中止となった。