ヒルノダムール（2007年生、母シェアエレガンス）

ヒルノダムール（2007年5月20日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋愛（仏）」。毛色は鹿毛。種牡馬のマンハッタンカフェ（当時9歳）と交配したシェアエレガンスが10歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者はマル善橋本牧場。戦績は、中央平地19戦4勝2着5回、海外2戦0勝。2011年の天皇賞（春）(G1)に勝利した他、2010年の皐月賞(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

昆貢厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2009年）

11月14日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝2000m 曇/重）に出走。馬体重は458kg。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。直線では物凄い伸び脚で猛進したが、伸びてきたアリゼオ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

11月29日、中1週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のカネトシパサージュに3馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

12月26日、中3週で迎えた3戦目は、2歳G3のラジオNIKKEI杯2歳ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（2戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

3歳（2010年）

1月23日、中3週で迎えた4戦目は、3歳オープンの若駒ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のルーラーシップに1馬身半の差をつけて2勝目を奪取した。

3月20日、中7週で迎えた5戦目は、3歳オープンの若葉ステークス（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（4戦2勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではビュッと切れる脚を見せたが、勝ったペルーサにねじ伏せられて半馬身差の2着に敗北した。

4月18日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（5戦2勝）。18頭立ての6番人気で16番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で急追したが、抜け出したヴィクトワールピサを捕まえ切れず、1馬身半差の2着となった。

5月30日、中5週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で藤田伸二騎手（6戦2勝）。17頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く9着に敗れた。

8月22日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で藤田伸二騎手（7戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、4着に終わった。

10月24日、中8週で迎えた9戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は9戦連続で藤田伸二騎手（8戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には食い込めず7着に敗れた。

12月4日、中5週で迎えた10戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で藤田伸二騎手（9戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見事な伸び脚で猛追したが、抜け出したルーラーシップに半馬身届かず2着に敗北した。

4歳（2011年）

1月16日、中5週で迎えた11戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で藤田伸二騎手（10戦2勝）。13頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、勝ったルーラーシップに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

2月13日、中3週で迎えた12戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で藤田伸二騎手（11戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して4番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

4月3日、中6週で迎えた13戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で藤田伸二騎手（12戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では渾身の力で末脚を持続させて先頭に立ち、最後は2着のダークシャドウをハナ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

5月1日、中3週で迎えた14戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は14戦連続で藤田伸二騎手（13戦3勝）。18頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のエイシンフラッシュを半馬身振り切って最強ステイヤーの称号を手に入れた。

9月11日、G2のフォワ賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は15戦連続で藤田伸二騎手（14戦4勝）。4頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。最後は、勝ったサラフィナから短クビ差の2着となった。

10月2日、G1の凱旋門賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は16戦連続で藤田伸二騎手（15戦4勝）。16頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。10着に敗れた。

12月25日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は17戦連続で藤田伸二騎手（16戦4勝）。13頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず6着に終わった。

5歳（2012年）

2月12日、中6週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた18戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は18戦連続で藤田伸二騎手（17戦4勝）。9頭立ての3番人気で大外9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月18日、中4週で迎えた19戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/稍重）に出走。鞍上は19戦連続で藤田伸二騎手（18戦4勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

4月29日、中5週で迎えた20戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は20戦連続で藤田伸二騎手（19戦4勝）。18頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には届かず最後はオルフェーヴルと並んで11着同着となった。

8月19日、約3か月半の休養明けで迎えた21戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は21戦連続で藤田伸二騎手（20戦4勝）。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。