オルフェーヴル（2008年生、母オリエンタルアート）

オルフェーヴル（2008年5月14日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「金細工師（仏）」。2011年にJRA賞年度代表馬及び最優秀3歳牡馬、2012年にJRA賞最優秀4歳以上牡馬、2013年にJRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞、2015年にはJRA顕彰馬に選出された。毛色は栗毛。種牡馬のステイゴールド（当時14歳）と交配したオリエンタルアートが12歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地17戦10勝2着4回、海外4戦2勝。2011年に皐月賞、日本ダービー（東京優駿）及び菊花賞を制して中央競馬3歳クラシック三冠を達成するなど、G1級競走6勝を含む重賞11勝を挙げた。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額6,000万円（150万×40口）で一口馬主が募集された。

池江泰寿厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2010年）

8月14日、デビュー戦は池添謙一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（新潟芝1600m 外回り曇/重）に出走。馬体重は448kg。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のショウナンパルフェに1馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

10月3日、中6週で迎えた2戦目は、2歳オープンの芙蓉ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、抜け出したホエールキャプチャにクビ差届かず2着に甘んじた。

11月13日、中5週で迎えた3戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず10着に敗れた。

3歳（2011年）

1月9日、中7週で迎えた4戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で池添謙一騎手（3戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で追い上げたが、抜け出したレッドデイヴィスを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

2月6日、中3週で迎えた5戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で池添謙一騎手（4戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

3月26日、中6週で迎えた6戦目は、3歳G2のスプリングステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で池添謙一騎手（5戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のベルシャザールを3/4馬身振り切って重賞ウィナーの仲間入りを果たした。

4月24日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G1の皐月賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で池添謙一騎手（6戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のサダムパテックに3馬身の差をつけてクラシックの一冠目を手にした。

5月29日、中4週で迎えた8戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 雨/不良）に出走。鞍上は8戦連続で池添謙一騎手（7戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のウインバリアシオンに1馬身3/4の差をつけてダービー馬の称号を獲得した。

9月25日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から16kg増やして迎えた9戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で池添謙一騎手（8戦4勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では途轍もない末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のウインバリアシオンに2馬身半の差をつけて4連勝で重賞4勝目を挙げた。

10月23日、中3週で迎えた10戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で池添謙一騎手（9戦5勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のウインバリアシオンに2馬身半の差をつけてクラシック三冠を達成した。

12月25日、中8週で迎えた11戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で池添謙一騎手（10戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のエイシンフラッシュを3/4馬身振り切ってグランプリホースの称号を射止めた。

4歳（2012年）

3月18日、約3か月の間隔を開けて迎えた12戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/稍重）に出走。鞍上は12戦連続で池添謙一騎手（11戦7勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したギュスターヴクライに半馬身届かず2着に敗北した。

4月29日、中5週で迎えた13戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で池添謙一騎手（12戦7勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを14番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには加われず最後はヒルノダムールと並んで11着同着となった。

6月24日、中7週で迎えた14戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で池添謙一騎手（13戦7勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた11頭をごぼう抜きし、最後は2着のルーラーシップに2馬身の差をつけて5つ目のG1タイトルを手中に収めた。

9月16日、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G2のフォワ賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。5頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、2着のMeandreに1馬身の差をつけて重賞8勝目を挙げた。

10月7日、G1の凱旋門賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は2戦連続でC.スミヨン騎手（1戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。最後は、勝ったソレミアからクビ差の2着に甘んじた。

11月25日、中6週で迎えた17戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（14戦8勝）。17頭立ての1番人気に推されて大外17番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では弾けるような伸びを見せたが、伸びてきたジェンティルドンナ決め手に屈してハナ差の2着に甘んじた。

5歳（2013年）

3月31日、約4か月の休み明けで迎えた18戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（15戦8勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のショウナンマイティを半馬身振り切って9つ目の重賞タイトルを手に入れた。

9月15日、G2のフォワ賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上はC.スミヨン騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、2着のVery Nice Nameに3馬身の差をつけて連覇達成

10月6日、G1の凱旋門賞（フランス・ロンシャン芝2400m）に出走。鞍上は2戦連続でC.スミヨン騎手（3戦2勝）。17頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。最後は、勝ったTreveから5馬身差の2着に敗北した。

12月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた21戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は池添謙一騎手（16戦9勝）。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のウインバリアシオンに8馬身の差をつけて6つ目のG1タイトルを手にした。