ベルシャザール（2008年生、母マルカキャンディ）

ベルシャザール（2008年4月25日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「劇音楽『ベルシャザールの饗宴』に登場するバビロニア王の名」。2013年にJRA賞最優秀ダートホースを受賞した。毛色は青鹿毛。種牡馬のキングカメハメハ（当時7歳）と交配したマルカキャンディが13歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地17戦6勝2着2回、海外1戦0勝。2013年のジャパンカップダート(G1)に勝利した他、2014年のフェブラリーステークス(G1)で3着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額4,000万円（100万×40口）で一口馬主が募集された。

松田国英厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2010年）

10月9日、デビュー戦は安藤勝己騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り雨/重）に出走。馬体重は542kg。8頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るウインラーニッドを上がり1位の末脚でクビ差だけ差し切って初白星を挙げた。

10月30日、中2週で迎えた2戦目は、2歳オープンの萩ステークス（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の負けじ魂を発揮してゴールまで力走したが、3着に終わった。

12月26日、中7週で迎えた3戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのホープフルステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。10頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のナカヤマナイトをハナ差振り切って2勝目を手にした。

3歳（2011年）

2月13日、中6週で迎えた4戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、4着に終わった。

3月26日、中5週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた5戦目は、3歳G2のスプリングステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（2戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で猛進したが、伸びてきたオルフェーヴル決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

4月24日、中3週で迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（東京芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（3戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバテてしまい11着に敗れた。

5月29日、中4週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた7戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 雨/不良）に出走。18頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

9月18日、約3か月半の休み明けで迎えた8戦目は、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（4戦1勝）。17頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

10月23日、中4週で迎えた9戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（1戦0勝）。18頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では脚が上がってしまい17着に敗れた。

4歳（2012年）

4月1日、約5か月半の休み明けで迎えた10戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず15着に敗れた。

5歳（2013年）

5月26日、約14か月の休み明けで迎えた11戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の1990sダービーメモリーズナリタブライアンカップ（京都ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての8番人気で大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では天性の負けん性を発揮してゴールまで力闘し、3着に入った。

6月29日、中4週で迎えた12戦目は、3歳以上1600万下の白川郷ステークス（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るスズカルーセントを次元の違う末脚で交わし去り、最後は5馬身の差をつけて久しぶりに美酒を浴びた。

9月15日、約2か月半の間隔を開けて迎えた13戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、ラジオ日本賞（中山ダート1800m 晴/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、勝ったグラッツィアに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

10月20日、中4週で迎えた14戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 雨/不良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のメテオロロジストに1馬身1/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

11月10日、中2週で迎えた15戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアドマイヤロイヤルを3/4馬身振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

12月1日、中2週で迎えた16戦目は、G1のジャパンカップダート（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（2戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では驚異的な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のワンダーアキュートをクビ差振り切って3連勝で初のG1タイトルを手中に収めた。

6歳（2014年）

2月23日、約3か月の間隔を開けて迎えた17戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

3月29日、G1のドバイワールドカップ（アラブ首長国連邦・メイダンダート2000m）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（3戦3勝）。16頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。11着に終わった。