タイキマーシャル（1992年生、母ハッピートレイルズ）

タイキマーシャル（1992年3月21日）は、アイルランドで生まれ、日本で調教された競走馬。毛色は鹿毛。種牡馬のダンスオブライフ（当時9歳）と交配したハッピートレイルズが9歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地27戦8勝2着7回。1997年のエプソムカップ(G3)に勝利した他、1998年の京成杯オータムハンデキャップ(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大樹レーシングクラブにて総額6,800万円（68万×100口）で一口馬主が募集された。

藤沢和雄厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1995年）

8月19日、デビュー戦は岡部幸雄騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（函館ダート1700m 晴/重）に出走。馬体重は468kg。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したプレミアムプリンスを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

9月3日、中1週で迎えた2戦目は、4歳未勝利（函館ダート1700m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のゲイリーロイヤルに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

10月8日、中4週で迎えた3戦目は、4歳以上500万下（東京芝1600m 雨/重）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（2戦1勝）。9頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、伸びてきたベストタイアップ決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

10月21日、中1週で迎えた4戦目は、4歳以上500万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岡部幸雄騎手（3戦1勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のツクバノーブルに1馬身半の差をつけて断トツ人気に応えた。

12月9日、中6週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた5戦目は、4歳以上900万下の清澄特別（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岡部幸雄騎手（4戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のクラウンシチーを半馬身振り切って3勝目を挙げた。

4歳（1996年）

2月11日、中8週で迎えた6戦目は、坂本勝美騎手を鞍上に迎えて、テレビ山梨杯（東京芝1400m 晴/良）に出走。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始3番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、勝ったエイシンヴォウクスに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

6月8日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg減らして迎えた7戦目は、4歳以上900万下のTVh賞（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂本勝美騎手（1戦0勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では迫力満点の伸びを見せたが、勝ったエアジャスティスにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

7月21日、中5週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下のアカシヤステークス（札幌芝1500m 曇/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（5戦3勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のニュースターシチーに2馬身半の差をつけて断トツ人気に応えた。

9月28日、中9週で迎えた9戦目は、セプテンバーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（6戦4勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鬼脚を炸裂させて、最後は2着のグルメフロンティアに1馬身半の差をつけて断トツの支持に応えた。

10月19日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンのアイルランドトロフィー（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（7戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では堅調な伸びを見せたが、伸びてきたショウリノメガミ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

11月3日、中1週で迎えた11戦目は、新潟日報賞（新潟芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は坂本勝美騎手（2戦0勝）。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、勝ったケントニーオーにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

12月8日、中4週で迎えた12戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、ポートアイランドステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って13番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では伸びが劣勢になり13着に敗れた。

12月21日、中1週で迎えた13戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（8戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るダンディコマンドを上がり3位の末脚でハナ差だけ差し切って先頭ゴールを果たした。

5歳（1997年）

4月5日、約3か月半の休み明けで迎えた14戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（9戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では速い脚を使えず5着に敗れた。

4月20日、中1週で迎えた15戦目は、谷川岳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は坂本勝美騎手（3戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では速い脚を持続できず、4着に終わった。

5月31日、中5週で迎えた16戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（10戦6勝）。13頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のオースミタイクーンをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

10月5日、約4か月の休養明けで迎えた17戦目は、田中勝春騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。9頭立ての6番人気で大外9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見所を作れず7着に終わった。

10月25日、中2週で迎えた18戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は脚色が鈍り10着に終わった。

11月22日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデG3の京阪杯（京都芝1800m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は岡部幸雄騎手（11戦7勝）。15頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では今ひとつ伸びが無く6着に敗れた。

12月6日、中1週で迎えた20戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（12戦7勝）。15頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず7着に敗れた。

6歳（1998年）

6月21日、約6か月半の休み明けで迎えた21戦目は、吾妻小富士オープン（福島芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岡部幸雄騎手（13戦7勝）。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では最後まで息が続かず11着に敗れた。

7月19日、中3週で迎えた22戦目は、朱鷺ステークス（新潟芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（1戦0勝）。11頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のキビダンゴに2馬身の差をつけて8勝目を手に入れた。

8月9日、中2週で迎えた23戦目は、札幌日経オープン（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は田中勝春騎手（2戦0勝）。11頭立ての3番人気で9番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、リードを2馬身以上確保して、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では末脚を持続できず、3着に終わった。

9月13日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた24戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（3戦0勝）。10頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では勝負根性が光る走りを見せたが、勝ったシンコウスプレンダにねじ伏せられて3馬身差の2着となった。

7歳（1999年）

8月29日、約11か月半の休養明けで馬体重を前走からさらに10kg減らして迎えた25戦目は、キーンランドカップ（札幌芝1000m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で田中勝春騎手（4戦0勝）。10頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚が冴えず4着に敗れた。

9月12日、中1週で迎えた26戦目は、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田中勝春騎手（5戦0勝）。15頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って2番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では伸びが鈍く11着に敗れた。

11月27日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた27戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京阪杯（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての14番人気で10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。最後はタレてしまい16着に終わった。