オースミグラスワン（2002年生、母ホッコーオウカ）

オースミグラスワン（2002年3月31日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋父名より」。毛色は栗毛。種牡馬のグラスワンダー（当時7歳）と交配したホッコーオウカが10歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は鮫川啓一。戦績は、中央平地32戦7勝2着4回。2006年、2008年と新潟大賞典(ハンデG3)を2勝した他、2008年の大阪城ステークス(オープンハンデ)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

安藤正敏厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2004年）

10月17日、デビュー戦は四位洋文騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は532kg。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のローゼンクロイツをクビ差振り切って初勝利を挙げた。

11月28日、中5週で迎えた2戦目は、川島信二騎手を鞍上に迎えて、2歳500万下のあけび賞（京都芝1600m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では迫力満点の伸びを見せたが、伸びてきたケイアイヘネシー決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

3歳（2005年）

9月24日、約10か月の休み明けで迎えた3戦目は、3歳以上500万下の手稲山特別（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川島信二騎手（1戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを7番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、勝ったアグネスラズベリに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

10月22日、中3週で迎えた4戦目は、3歳以上500万下（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で川島信二騎手（2戦0勝）。17頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったフェイトトリックスに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月6日、中1週で迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（京都芝1800m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた8頭を交わし去り、最後は2着のマコトエンペラーに3馬身の差をつけてファンの期待に応えた。

12月4日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた6戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の2005ゴールデンブーツトロフィー（阪神芝2000m 雨/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では凄まじい末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のタガノデンジャラスに1馬身3/4の差をつけて単勝一倍台の期待に応えた。

4歳（2006年）

1月5日、中4週で馬体重を前走からさらに12kg増やして迎えた7戦目は、4歳以上1600万下の寿ステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したメイショウオウテにハナ差届かず2着に甘んじた。

1月29日、中2週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた8戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の松籟ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアドマイヤモナークをハナ差振り切って4勝目をマークした。

3月5日、中4週で迎えた9戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。最後は垂れてしまい9着に敗れた。

4月8日、中4週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪―ハンブルクカップ（阪神芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

5月6日、中3週で迎えた11戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は四位洋文騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた14頭をごぼう抜きし、最後は2着のカナハラドラゴンに2馬身の差をつけて重賞初制覇を果たした。

8月27日、約4か月の休み明けで迎えた12戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（2戦2勝）。17頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、6着に終わった。

10月8日、中5週で迎えた13戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で四位洋文騎手（3戦2勝）。16頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず8着に終わった。

10月29日、中2週で迎えた14戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で四位洋文騎手（4戦2勝）。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では速い脚を使えず14着に終わった。

11月26日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデ戦でオープンのアンドロメダステークス（京都芝2000m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で四位洋文騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

12月9日、中1週で迎えた16戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝1800m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で四位洋文騎手（6戦2勝）。17頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く17着に敗れた。

5歳（2007年）

1月14日、中4週で迎えた17戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で四位洋文騎手（7戦2勝）。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり8着に敗れた。

2月17日、中4週で迎えた18戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は川島信二騎手（3戦0勝）。14頭立ての12番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず12着に終わった。

4月7日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪―ハンブルクカップ（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（8戦2勝）。13頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。競走中止となった。

11月10日、約7か月の休養明けで迎えた20戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての15番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを14番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず12着に終わった。

12月8日、中3週で迎えた21戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G3の鳴尾記念（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では切れ味のいい末脚を披露し、5着に入り込んだ。

6歳（2008年）

1月20日、中5週で迎えた22戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを11番手で通過。直線ではピリッとした末脚を使えず11着に敗れた。

2月9日、中2週で迎えた23戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、白富士ステークス（東京芝2000m 小雪/良）に出走。14頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、最後はヤマニンメルベイユと並んで3着同着となった。

3月15日、中4週で迎えた24戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪城ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のマヤノライジンを半馬身振り切って久方ぶりに勝利を挙げた。

4月19日、中4週で迎えた25戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（1戦1勝）。15頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には割り込めず9着に敗れた。

5月10日、中2週で迎えた26戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で川田将雅騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のマンハッタンスカイに2馬身半の差をつけて同レース2勝目を挙げた。

10月12日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた27戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2の毎日王冠（東京芝1800m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには絡めず6着に敗れた。

11月2日、中2週で迎えた28戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦0勝）。17頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには参加できず7着に終わった。

11月30日、中3週で迎えた29戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（3戦2勝）。17頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず11着に終わった。

7歳（2009年）

3月8日、約3か月半の休み明けで迎えた30戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、大阪城ステークス（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では息の長い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

4月18日、中5週で迎えた31戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（4戦2勝）。10頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位には食い込めず4着に終わった。

5月9日、中2週で迎えた32戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は川島信二騎手（4戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには絡めず10着に敗れた。