オサイチジョージ（1986年生、母サチノワカバ）

オサイチジョージ（1986年4月13日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のミルジヨージ（当時11歳）と交配したサチノワカバが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道三石郡三石町、生産者は（有）大塚牧場。戦績は、中央平地23戦8勝2着4回。1990年の宝塚記念(G1)に勝利した他、1990年の安田記念(G1)で3着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

土門一美厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

9月11日、デビュー戦は丸山勝秀騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は474kg。14頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったアイドルマリーに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

9月25日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（阪神芝1400m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で丸山勝秀騎手（1戦0勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしぶとく伸び続けたが、勝ったニシノサムタイムに詰め切れず、4馬身差の2着に敗れた。

10月2日、連闘で迎えた3戦目は、3歳新馬（阪神ダート1200m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で丸山勝秀騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のセイザンエースに約10馬身の大差をつけて初勝利を挙げた。

3歳（1989年）

4月22日、約6か月半の休み明けで迎えた4戦目は、4歳400万下のあずさ賞（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で丸山勝秀騎手（3戦1勝）。13頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を弾けさせてすんなりと抜け出し、最後は2着のケージーエースに3馬身の差をつけて久方ぶりの一戦を制した。

5月14日、中2週で迎えた5戦目は、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で丸山勝秀騎手（4戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のスーパークラウンを半馬身振り切って順当に勝利した。

6月4日、中2週で迎えた6戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で丸山勝秀騎手（5戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、3着に終わった。

7月2日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1800m 雨/重）に出走。鞍上は7戦連続で丸山勝秀騎手（6戦3勝）。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るマルセイグレートを強烈な末脚でクビ差だけ差し切って初の重賞タイトルを手にした。

9月24日、約3か月の間隔を開けて迎えた8戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で丸山勝秀騎手（7戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のバンブービギンに3馬身半の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

10月15日、中2週で迎えた9戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で丸山勝秀騎手（8戦5勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、勝ったバンブービギンにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月5日、中2週で迎えた10戦目は、西浦勝一騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後は一杯になって12着に敗れた。

4歳（1990年）

1月5日、中8週で迎えた11戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は丸山勝秀騎手（9戦5勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のサツキオアシスを3/4馬身振り切って3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

3月18日、中9週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた12戦目は、ハンデG3の中京記念（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で丸山勝秀騎手（10戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のタニノスイセイをアタマ差振り切って4つ目の重賞タイトルをゲットした。

4月1日、中1週で迎えた13戦目は、G2の産經大阪杯（阪神芝2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で丸山勝秀騎手（11戦7勝）。9頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったスーパークリークを3/4馬身捉え切れず2着となった。

5月13日、中5週で迎えた14戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で丸山勝秀騎手（12戦7勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月10日、中3週で迎えた15戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で丸山勝秀騎手（13戦7勝）。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のオグリキャップに3馬身半の差をつけてグランプリホースの称号を手中に収めた。

10月7日、約4か月の休養明けで迎えた16戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 小雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で丸山勝秀騎手（14戦8勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では伸びあぐねて4着に敗れた。

10月28日、中2週で迎えた17戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で丸山勝秀騎手（15戦8勝）。18頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

11月25日、中3週で迎えた18戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で丸山勝秀騎手（16戦8勝）。15頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。果敢にハナを奪い、リードを2馬身以上保って、緩いペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では余力が残っておらず13着に終わった。

12月23日、中3週で迎えた19戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で丸山勝秀騎手（17戦8勝）。16頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。敢然と端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性の闘志でゴールまで力闘し、4着に入った。

5歳（1991年）

1月20日、中3週で迎えた20戦目は、G2の日経新春杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は10戦連続で丸山勝秀騎手（18戦8勝）。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して3番手で通過。直線では末脚にキレが無く5着に敗れた。

10月6日、約8か月半の休み明けで迎えた21戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 小雨/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は11戦連続で丸山勝秀騎手（19戦8勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びが鈍く7着に敗れた。

11月17日、中5週で迎えた22戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で丸山勝秀騎手（20戦8勝）。15頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。最後は垂れてしまい10着に敗れた。

12月22日、中4週で迎えた23戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で丸山勝秀騎手（21戦8勝）。15頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではいいところがなく8着に終わった。