サウスヴィグラス（1996年生、母ダーケストスター）

サウスヴィグラス（1996年4月19日）は、アメリカ合衆国で生まれ、日本で調教された競走馬、種牡馬。2018年にNARグランプリ特別表彰馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のエンドスウィープ（当時5歳）と交配したダーケストスターが8歳のときに産んだ仔が本馬である。戦績は、中央平地24戦10勝2着6回、地方9戦6勝2着2回。2003年のJBCスプリント(G1)に勝利した他、2003年の根岸ステークス(G3)を制するなど、G1級競走1勝を含む重賞8勝を挙げた。

経歴

デビュー前

高橋祥泰厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1998年）

11月14日、デビュー戦は横山典弘騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京ダート1400m 晴/良）に出走。馬体重は490kg。14頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、2着となった。

12月13日、中3週で迎えた2戦目は、岡部幸雄騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1200m 晴/良）に出走。8頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。ハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のディアブロナカヤマに3馬身半の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3歳（1999年）

1月9日、中3週で迎えた3戦目は、4歳500万下の朱竹賞（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岡部幸雄騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では圧倒的な末脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のリワードアイゼンに3馬身半の差をつけて1着ゴールを果たした。

2月6日、中3週で迎えた4戦目は、3歳オープンのヒヤシンスステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦0勝）。10頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたタイキヘラクレス決め手に屈して半馬身差の2着となった。

4月4日、中7週で迎えた5戦目は、3歳G3のクリスタルカップ（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。芝レース及び重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（2戦0勝）。14頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。最後は脚色が鈍り11着に敗れた。

11月20日、約7か月半の休み明けで馬体重を前走から20kg増やして迎えた6戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下（東京ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のミラクルマンボに4馬身の差をつけて久しぶりの実戦をモノにした。

4歳（2000年）

1月5日、中6週で迎えた7戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、5歳以上1600万下の門松ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではしっかりと終いの脚を伸ばして、最後は2着のマイトシェーバーに3馬身の差をつけて1番人気に応えた。

2月12日、中4週で迎えた8戦目は、ハンデ戦でオープンのすばるステークス（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで息を切らすことなく走り抜いたが、タガノサイレンスにクビ差交わされて2着に甘んじた。

4月1日、中6週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた9戦目は、コーラルステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したエイシンサンルイスにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月14日、中5週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた10戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、栗東ステークス（京都ダート1200m 雨/重）に54kgの軽斤量で出走。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと伸びが足りず、3着に終わった。

11月12日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた11戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の奥多摩ステークス（東京芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は力尽きて18着に敗れた。

11月26日、中1週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた12戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の貴船ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武幸四郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鬼脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のゲインフルマークに5馬身の差をつけて5勝目を奪取した。

12月17日、中2週で迎えた13戦目は、4歳以上1600万下の武田尾ステークス（阪神ダート1400m 雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で武幸四郎騎手（2戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の強い精神力で最後まで敢闘したが、ハタノアドニスにクビ差交わされて2着に甘んじた。

5歳（2001年）

1月7日、中2週で迎えた14戦目は、G3のガーネットステークス（中山ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

2月4日、中3週で迎えた15戦目は、4歳以上1600万下の橿原ステークス（京都ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（3戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るクールネージュを次元の違う末脚で交わし去り、最後は8馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

4月14日、中9週で迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンの京葉ステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（2戦1勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るキーゴールドを次元の違う末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて断然の支持に応えた。

5月26日、中5週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた17戦目は、欅ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（3戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では見所を作れず8着に敗れた。

6月14日、中2週で迎えた18戦目は、G3の北海道スプリントカップ（札幌(地)ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（4戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、勝ったノボジャックからハナ差の2着に甘んじた。

9月27日、約3か月半の休養明けで迎えた19戦目は、G2の東京盃（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では今一つ伸び切れず6着に敗れた。

10月27日、中3週で迎えた20戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。15頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。端に立つ形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はバテてしまい14着に終わった。

11月18日、中2週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた21戦目は、霜月ステークス（東京ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（6戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、長く末脚を持続させて、最後は2着のゲイリーイグリットに1馬身の差をつけて8勝目を収める

12月8日、中2週で馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた22戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、摩耶ステークス（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

6歳（2002年）

1月6日、中3週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた23戦目は、G3のガーネットステークス（東京ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（7戦3勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、ブロードアピールに交わされて1馬身1/4差の2着に敗北した。

1月26日、中2週で迎えた24戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（8戦3勝）。14頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、しっかりと末脚を伸ばして、最後は2着のノボトゥルーに1馬身3/4の差をつけて待望の重賞初制覇を果たした。

2月17日、中2週で迎えた25戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は横山典弘騎手（3戦0勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚が振るわず6着に敗れた。

3月18日、中3週で迎えた26戦目は、G3の黒船賞（高知ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（9戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。最後は、2着のノボジャックに8馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルをゲットした。

5月6日、中6週で迎えた27戦目は、G3のかきつばた記念（名古屋ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（10戦5勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。最後は、2着のスターリングローズに半馬身の差をつけて重賞3勝目をマークした。

6月13日、中4週で迎えた28戦目は、G3の北海道スプリントカップ（札幌(地)ダート1000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（11戦6勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のディバインシルバーに2馬身の差をつけて3連勝で4つ目の重賞タイトルを手に入れた。

8月16日、中8週で迎えた29戦目は、G3のクラスターカップ（盛岡ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（12戦7勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、前で粘るディバインシルバーを次元の違う末脚で3/4馬身差し切って4連勝で5つ目の重賞タイトルを手に入れた。

7歳（2003年）

2月1日、約5か月半の休み明けで迎えた30戦目は、G3の根岸ステークス（中山ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（13戦8勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では生得の持久力で渋太く持ち堪えて先頭に立ち、最後は2着のニホンピロサートをクビ差振り切って5連勝で6つ目の重賞タイトルを獲得した。

6月12日、約4か月半の休養明けで迎えた31戦目は、G3の北海道スプリントカップ（札幌(地)ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で柴田善臣騎手（14戦9勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。最後は、2着のエイシンラグランジに4馬身の差をつけて6連勝で重賞7勝目をマークした。

10月9日、約4か月の休養明けで迎えた32戦目は、G2の東京盃（大井ダート1190m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で柴田善臣騎手（15戦10勝）。13頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、ハタノアドニスに交わされて4馬身差の2着に敗北した。

11月3日、中3週で迎えた33戦目は、G1のJBCスプリント（大井ダート1190m 曇/良）に出走。鞍上は8戦連続で柴田善臣騎手（16戦10勝）。15頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。他馬と併走しながら端をきる形となり、やや遅いペースで馬群を牽引。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のマイネルセレクトをハナ差振り切って初のG1タイトルを手中に収めた。