マジックタイム（2011年生、母タイムウィルテル）

マジックタイム（2011年2月15日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。馬名の意味は「日が沈んで空が青く綺麗な数分間のこと」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のハーツクライ（当時10歳）と交配したタイムウィルテルが12歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地23戦6勝2着8回。2016年のダービー卿チャレンジトロフィー(ハンデG3)に勝利した他、2016年の府中牝馬ステークス(牝G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

サンデーサラブレッドクラブにて総額1,600万円（40万×40口）で一口馬主が募集された。

中川公成厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2013年）

7月14日、デビュー戦は宮崎北斗騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（福島芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は444kg。16頭立ての13番人気で10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では物凄い伸び脚で急追したが、勝ったマイネグレヴィルに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

9月1日、中6週で迎えた2戦目は、杉原誠人騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、17番手を追走し、4コーナーは18番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のチュロを半馬身振り切って未勝利勝ちを決めた。

10月27日、中7週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた3戦目は、2歳500万下のきんもくせい特別（新潟芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で杉原誠人騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線に入ると、前で粘るサングラスを目の覚めるような末脚でクビ差だけ差し切って1着ゴールを果たした。

12月8日、中5週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた4戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定2歳G1の阪神ジュベナイルフィリーズ（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張ったが、6着に終わった。

3歳（2014年）

2月18日、中9週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた5戦目は、牝馬限定3歳G3のクイーンカップ（東京芝1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したフォーエバーモアにクビ差届かず2着に惜敗した。

4月27日、中9週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G2のフローラステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は杉原誠人騎手（2戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張ったが、6着に終わった。

5月25日、中3週で迎えた7戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で15番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は勢いを失って13着に敗れた。

10月4日、約4か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた8戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の秋風ステークス（新潟芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。18頭立ての3番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して10番手で通過。直線では見事な伸び脚で猛追したが、抜け出したマイネルメリエンダにクビ差届かず2着に惜敗した。

11月15日、中5週で迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力戦したが、6着に終わった。

4歳（2015年）

3月22日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の幕張ステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての9番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず6着に終わった。

5月3日、中5週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた11戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の晩春ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は杉原誠人騎手（3戦2勝）。17頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、抜け出したエイシンスパルタンを差し切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

5月24日、中2週で迎えた12戦目は、4歳以上1600万下のフリーウェイステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で杉原誠人騎手（4戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず7着に敗れた。

10月25日、約5か月の休養明けで迎えた13戦目は、3歳以上1000万下（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は柴山雄一騎手（1戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のダイワエキスパートに2馬身半の差をつけて久しぶりの一戦を物にした。

11月22日、中3週で迎えた14戦目は、石川裕紀人騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上1600万下のユートピアステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では弾けるように疾駆したが、抜け出したレッドセシリアにアタマ差届かず2着に甘んじた。

5歳（2016年）

1月31日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた15戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下の節分ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は柴山雄一騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のチェリーヒロインをクビ差振り切って4勝目をマークした。

2月20日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた16戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬ステークス（京都芝1400m 外回り雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で柴山雄一騎手（3戦2勝）。18頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で猛追したが、抜け出したクイーンズリングにクビ差届かず2着に惜敗した。

4月3日、中5週で迎えた17戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のロゴタイプをクビ差振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

5月15日、中5週で迎えた18戦目は、H.ボウマン騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 晴/良）に出走。18頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では末脚を持続できず、6着に終わった。

8月14日、約3か月の休養明けで迎えた19戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始14番手を追走。直線では切れ味抜群の末脚を発揮したが、3着に終わった。

10月15日、中8週で迎えた20戦目は、牝馬限定G2の府中牝馬ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前の粘り強さでしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったクイーンズリングにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

11月20日、中4週で迎えた21戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上はA.シュタルケ騎手（1戦1勝）。18頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは16番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず8着に敗れた。

12月17日、中3週で迎えた22戦目は、牝馬限定のハンデ重賞のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを13番手で通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて前にいた12頭をごぼう抜きし、最後は2着のレッツゴードンキに1馬身半の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

6歳（2017年）

3月12日、約3か月の間隔を開けて迎えた23戦目は、牝馬限定のハンデG3の中山牝馬ステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では逸出した伸び脚で猛追したが、抜け出したトーセンビクトリーにクビ差届かず2着に甘んじた。