ダイタクヘリオス（1987年生、母ネヴアーイチバン）

ダイタクヘリオス（1987年4月10日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のビゼンニシキ（当時6歳）と交配したネヴアーイチバンが17歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡平取町、生産者はサンライズステイブル。戦績は、中央平地35戦10勝2着6回。1991年、1992年とマイルチャンピオンシップ(G1)を連覇した他、1991年の安田記念(G1)で2着に入るなど、G1級競走2勝を含む重賞7勝を挙げた。

経歴

デビュー前

梅田康雄厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1989年）

10月7日、デビュー戦は岸滋彦騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1400m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。馬体重は476kg。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月21日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（京都ダート1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、ニチドウサンダーに交わされて3馬身差の2着に敗北した。

10月29日、連闘で迎えた3戦目は、3歳新馬（京都芝1600m 外回り晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（2戦0勝）。15頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、タフなペースでレースを牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のジャストアハードに2馬身半の差をつけて初白星を挙げた。

11月11日、中1週で迎えた4戦目は、2歳G2のデイリー杯3歳ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（3戦1勝）。10頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、後続との差を2馬身以上保って、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に沈み4着に敗れた。

12月9日、中3週で迎えた5戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、3歳400万下のさざんか賞（阪神芝1400m 曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、厳しいペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして、最後は2着のダイイチコウヤに1馬身の差をつけて2勝目を挙げた。

12月17日、連闘で迎えた6戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、2歳G1の阪神3歳ステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。端をきる形となり、速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では迫力満点の伸びを見せたが、コガネタイフウにアタマ差交わされて2着に惜敗した。

3歳（1990年）

1月14日、中3週で迎えた7戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（4戦1勝）。11頭立ての4番人気で大外11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で追い上げたが、抜け出したニチドウサンダーを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

2月11日、中3週で迎えた8戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（阪神芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（5戦1勝）。12頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。最後は脚を失くしてしまい6着に敗れた。

3月25日、中5週で迎えた9戦目は、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（6戦1勝）。14頭立ての8番人気で3番ゲートからスタート。主導権を握る形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は勢いを失って11着に終わった。

4月14日、中2週で迎えた10戦目は、3歳G3のクリスタルカップ（中山芝1200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（7戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では凄まじい末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のシンボリガルーダに2馬身半の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

5月13日、中3週で迎えた11戦目は、3歳オープンの葵ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（8戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち味のタフネスで最後まで奮闘したが、抜け出したアンビシャスホープを捕まえ切れず、クビ差の1着4勝目を奪取した。

6月3日、中2週で迎えた12戦目は、3歳G2のニュージーランドトロフィー4歳ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（9戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の豊富なスタミナで最後まで敢闘したが、勝ったミュージックタイムにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

11月18日、約5か月半の休養明けで迎えた13戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は田島良保騎手（1戦1勝）。18頭立ての12番人気で16番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを17番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい17着に終わった。

12月2日、中1週で迎えた14戦目は、上野清章騎手を鞍上に迎えて、シリウスステークス（中京芝1200m 晴/稍重）に58kgの斤量を背負って出走。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

12月16日、中1週で迎えた15戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（10戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら3番手で通過。直線では終いが甘くなり、5着に終わった。

4歳（1991年）

2月3日、中6週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンの淀短距離ステークス（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（11戦3勝）。14頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、4着に終わった。

2月24日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた17戦目は、G2のマイラーズカップ（中京芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。13頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のプリティハットに5馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

3月17日、中2週で迎えた18戦目は、G3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（12戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

4月21日、中4週で迎えた19戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（13戦3勝）。18頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではあとひと押しが利かず、6着に終わった。

5月12日、中2週で迎えた20戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（14戦3勝）。16頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、勝ったダイイチルビーにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

6月23日、中5週で迎えた21戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（15戦3勝）。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では脚を伸ばせず5着に敗れた。

7月7日、中1週で迎えた22戦目は、加用正騎手を鞍上に迎えて、G2の高松宮杯（中京芝2000m 曇/良）に出走。8頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではしっかりと末脚を伸ばして、最後は2着のダイイチルビーをハナ差振り切って3つ目の重賞タイトルを獲得した。

10月6日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた23戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 小雨/稍重）に出走。鞍上は岸滋彦騎手（16戦3勝）。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。端を取り切り、ミドルペースでレースを引っ張る。先頭のまま2馬身以上のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち味のタフネスで最後まで奮闘したが、プレクラスニーに半馬身交わされて2着となった。

10月26日、中2週で迎えた24戦目は、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岸滋彦騎手（17戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚が止まってしまい9着に敗れた。

11月17日、中2週で迎えた25戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岸滋彦騎手（18戦3勝）。15頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐいぐいと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のダイイチルビーに2馬身半の差をつけて下半期マイル王の称号を獲得した。

12月22日、中4週で迎えた26戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で岸滋彦騎手（19戦4勝）。15頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では天賦の負けん気を発揮してゴールまで勇戦し、5着を確保した。

5歳（1992年）

3月1日、中9週で迎えた27戦目は、G2のマイラーズカップ（阪神芝1600m 曇/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続で岸滋彦騎手（20戦4勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なハイペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のシンホリスキーに5馬身の差をつけて5つ目の重賞タイトルをつかんだ。

4月25日、中7週で迎えた28戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で岸滋彦騎手（21戦5勝）。13頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではあとひと押しが利かず、4着に終わった。

5月17日、中2週で迎えた29戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で岸滋彦騎手（22戦5勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、6着に終わった。

6月14日、中3週で迎えた30戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で岸滋彦騎手（23戦5勝）。13頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではいい脚を見せられず5着に敗れた。

10月11日、約4か月の休み明けで迎えた31戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で岸滋彦騎手（24戦5勝）。11頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では息長く末脚を伸ばして、最後は2着のイクノディクタスを半馬身振り切って6つ目の重賞タイトルを手に入れた。

11月1日、中2週で迎えた32戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で岸滋彦騎手（25戦6勝）。18頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では余力が残っておらず8着に敗れた。

11月22日、中2週で迎えた33戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で岸滋彦騎手（26戦6勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のシンコウラブリイに1馬身半の差をつけて連覇を達成した。

12月20日、中3週で迎えた34戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は12戦連続で岸滋彦騎手（27戦7勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、4着に終わった。

12月27日、連闘で迎えた35戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で岸滋彦騎手（28戦7勝）。16頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後はバタバタになってしまい12着に敗れた。