アイリッシュダンス（1990年生、母ビユーパーダンス）

アイリッシュダンス（1990年3月26日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のトニービン（当時7歳）と交配したビユーパーダンスが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地20戦9勝2着2回。1995年のオールカマー(G2)で2着に入った他、1995年の新潟大賞典(ハンデG3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

栗田博憲厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1993年）

8月29日、デビュー戦は田中勝春騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（新潟芝1400m 晴/良）に出走。馬体重は480kg。9頭立ての3番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びあぐねて8着に敗れた。

9月12日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた2戦目は、牝馬限定の4歳未勝利（中山ダート1200m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で田中勝春騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では閃光のような末脚を発揮し、3着に入った。

4歳（1994年）

7月2日、約10か月の休養明けで馬体重を前走から10kg戻して迎えた3戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の5歳以上500万下（福島芝1800m 晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で大外15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のシェナンドアワルツを半馬身振り切って初勝利を挙げた。

7月23日、中2週で迎えた4戦目は、4歳以上500万下の相川特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のマジックモーニングに2馬身の差をつけて2勝目を挙げた。

8月14日、中2週で迎えた5戦目は、4歳以上500万下の石打特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で柴田善臣騎手（2戦2勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のニッポーバーディーに2馬身半の差をつけて圧倒的人気に応えた。

9月4日、中2週で迎えた6戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の佐渡ステークス（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で柴田善臣騎手（3戦3勝）。9頭立ての1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったダイゴウソウルに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

10月2日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた7戦目は、4歳以上900万下（中山芝1600m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で柴田善臣騎手（4戦3勝）。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のパリゼットに7馬身の差をつけて断トツ人気に応えた。

10月16日、中1週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下の山中湖特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で柴田善臣騎手（5戦4勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のナイスタッチをクビ差振り切って断然人気に応えた。

11月20日、中4週で迎えた9戦目は、ハンデ戦のノベンバーステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で柴田善臣騎手（6戦5勝）。17頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では圧倒的な末脚を爆発させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のトモエボンバーに1馬身3/4の差をつけて先頭ゴールを果たした。

12月24日、中4週で迎えた10戦目は、クリスマスステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で柴田善臣騎手（7戦6勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

5歳（1995年）

1月15日、中2週で迎えた11戦目は、ニューイヤーステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で柴田善臣騎手（8戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のインターマイウェイに3馬身半の差をつけて単勝一倍台の評価に応えた。

3月5日、中6週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた12戦目は、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は10戦連続で柴田善臣騎手（9戦7勝）。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はスピードが落ちてしまい9着に敗れた。

3月25日、中2週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンの韓国馬事会杯（中山芝1600m 外回り雨/重）に出走。鞍上は11戦連続で柴田善臣騎手（10戦7勝）。15頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では伸びを欠き11着に敗れた。

5月14日、中6週で迎えた14戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（福島芝2000m 曇/重）に出走。14頭立ての3番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のスガノオージに3馬身の差をつけて重賞ウィナーの称号をゲットした。

6月10日、中3週で迎えた15戦目は、ハンデG3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（11戦7勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では天稟の負けん気を発揮してゴールまで力走したが、4着に終わった。

8月27日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から14kg増やして迎えた16戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（12戦7勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて突き抜け、最後は2着のトウカイサイレンスに4馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを掴み取った。

9月18日、中2週で迎えた17戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は橋本広喜騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で急追したが、抜け出したヒシアマゾンを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

10月29日、中5週で迎えた18戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。17頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり10着に敗れた。

11月19日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデG3の福島記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は橋本広喜騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には食い込めず7着に敗れた。

12月24日、中4週で迎えた20戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（13戦8勝）。12頭立ての12番人気で大外12番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では伸びを欠き11着に終わった。