アットウィル（2010年生、母アフレタータ）

アットウィル（2010年2月7日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「思いのままに」。毛色は栗毛。種牡馬のアドマイヤムーン（当時7歳）と交配したアフレタータが11歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）富田牧場。戦績は、中央平地32戦4勝2着6回。2012年のクローバー賞(オープン)に勝利した他、2013年のマーガレットステークス(オープン)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

領家政蔵厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2012年）

6月17日、デビュー戦は岩田康誠騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（函館芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は476kg。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のモンマックスに1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

7月14日、中3週で迎えた2戦目は、2歳G3の函館2歳ステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

8月4日、中2週で迎えた3戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、2歳オープンのクローバー賞（札幌芝1500m 晴/良）に出走。13頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のジェネラルグラントを3/4馬身振り切って下馬評通りの実力を証明した。

11月10日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は岩田康誠騎手（2戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚が上がってしまい12着に敗れた。

12月16日、中4週で迎えた5戦目は、2歳G1の朝日杯フューチュリティステークス（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。16頭立ての13番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず11着に終わった。

3歳（2013年）

1月6日、中2週で迎えた6戦目は、3歳G3のシンザン記念（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（1戦1勝）。16頭立ての14番人気で大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり1位の伸び脚を披露したが上位には届かず6着に終わった。

3月31日、約3か月の間隔を開けて迎えた7戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのマーガレットステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

5月5日、中4週で迎えた8戦目は、3歳G1のNHKマイルカップ（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は三浦皇成騎手（2戦1勝）。18頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後は垂れてしまい15着に終わった。

6月29日、中7週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のTVh杯（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、抜け出したファインチョイスを捕まえ切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

7月20日、中2週で迎えた10戦目は、3歳以上1600万下の函館日刊スポーツ杯（函館芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で三浦皇成騎手（4戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、勝ったストレイトガールに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

4歳（2014年）

9月20日、約14か月の休養明けで迎えた11戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の瀬戸内海特別（阪神芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての6番人気で大外18番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は一杯になって11着に敗れた。

10月26日、中4週で迎えた12戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の壬生特別（京都芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では、そのまま渾身の粘り腰で末脚を持続させて先頭に躍り出て、最後は2着のエーシンエムディーに1馬身の差をつけて久々に勝ち星を挙げた。

11月24日、中3週で迎えた13戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の醍醐ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり3位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず10着に敗れた。

5歳（2015年）

1月5日、中5週で迎えた14戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の新春ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始6番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月15日、中9週で迎えた15戦目は、D.バルジュー騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下のトリトンステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を持続できず、3着に終わった。

4月4日、中2週で迎えた16戦目は、4歳以上1600万下の船橋ステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

5月16日、中5週で迎えた17戦目は、藤岡康太騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の彦根ステークス（京都芝1200m 曇/稍重）に出走。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚に勢いがなく5着に敗れた。

8月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた18戦目は、3歳以上1600万下の佐世保ステークス（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚がパッとせず7着に敗れた。

9月5日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下の北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で川田将雅騎手（2戦0勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたメイショウライナー決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

10月4日、中3週で迎えた20戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下の道頓堀ステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟のガッツでゴールまで力走し、3着に入った。

11月8日、中4週で迎えた21戦目は、鮫島克駿騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1600万下のみちのくステークス（福島芝1200m 雨/重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では見事な伸び脚で追い上げたが、勝ったゴールドペガサスに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

12月6日、中3週で迎えた22戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の浜松ステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。17頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち味のスタミナで最後まで奮戦したが、抜け出したローレルベローチェを差し切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

6歳（2016年）

1月17日、中5週で迎えた23戦目は、4歳以上1600万下の長篠ステークス（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は幸英明騎手（1戦0勝）。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。前に出て、ややハイペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや衰え、3着に終わった。

3月27日、中9週で迎えた24戦目は、4歳以上1600万下の淀屋橋ステークス（阪神芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（3戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したマルヨバクシンにクビ差届かず2着に甘んじた。

4月23日、中3週で迎えた25戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1600万下の彦根ステークス（京都芝1200m 曇/良）に出走。18頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では不撓の闘志で渋太く持ち堪えて先頭に立ち、最後は2着のスナッチマインドをクビ差振り切って久しぶりに勝利を挙げた。

7月17日、約3か月の間隔を開けて迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンのバーデンバーデンカップ（福島芝1200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

7月31日、中1週で迎えた27戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦1勝）。13頭立ての4番人気で11番ゲートからスタート。4着に終わった。

9月11日、中5週で迎えた28戦目は、G2のセントウルステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は古川吉洋騎手（1戦1勝）。13頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後はガス欠状態になり10着に終わった。

10月9日、中3週で迎えた29戦目は、F.ヴェロン騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのオパールステークス（京都芝1200m 晴/稍重）に54kgの軽斤量で出走。13頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が衰えて9着に敗れた。

12月4日、中7週で迎えた30戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのタンザナイトステークス（阪神芝1400m 雨/稍重）に54kgの軽斤量で出走。14頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強靭な末脚を繰り出し、3着を確保した。

7歳（2017年）

1月7日、中4週で迎えた31戦目は、淀短距離ステークス（京都芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の闘争本能でゴールまで力走し、4着に入った。

2月4日、中3週で迎えた32戦目は、ハンデ戦でオープンの大和ステークス（京都ダート1200m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は3戦連続で北村友一騎手（2戦0勝）。16頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では末脚を伸ばせず15着に敗れた。