アンドラステ（2016年生、母ヴァリディオル）

アンドラステ（2016年3月17日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「古代ブリタンニアのケルト人が信奉した、戦いと勝利の女神」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のオルフェーヴル（当時8歳）と交配したヴァリディオルが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道白老郡白老町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。2021年の中京記念(ハンデG3)に勝利した他、2021年の府中牝馬ステークス(牝G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,000万円（50万×40口）で一口馬主が募集された。

中内田充正厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2019年）

1月20日、デビュー戦は中井裕二騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝1600m 曇/稍重）に出走。馬体重は462kg。16頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、スローペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて悠々と抜け出し、最後は2着のシルヴァーソニックに4馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

7月20日、約6か月の休養明けで迎えた2戦目は、岩田望来騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1勝クラス（中京芝1600m 曇/重）に49kgの軽斤量で出走。15頭立ての3番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のソシアルクラブに2馬身の差をつけて久々の一戦を物にした。

8月18日、中3週で迎えた3戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの西部スポニチ賞（小倉芝1800m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では卓出した伸び脚で追い上げたが、逃げるタガノアスワドを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4歳（2020年）

2月29日、約6か月半の休養明けで迎えた4戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、4歳以上2勝クラス（阪神芝1600m 外回り雨/稍重）に出走。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のライオネルカズマに1馬身1/4の差をつけて圧倒的支持に応えた。

3月29日、中3週で迎えた5戦目は、坂井瑠星騎手を鞍上に迎えて、4歳以上3勝クラスの武庫川ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

5月16日、中6週で迎えた6戦目は、牝馬限定の4歳以上3勝クラスのパールステークス（新潟芝1800m 外回り雨/良）に出走。鞍上は岩田望来騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るナルハヤを自慢の末脚で3/4馬身差し切って優勝

6月14日、中3週で迎えた7戦目は、G3のエプソムカップ（東京芝1800m 曇/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で岩田望来騎手（2戦2勝）。18頭立ての4番人気に推されて16番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、4着に終わった。

8月16日、中8週で迎えた8戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で岩田望来騎手（3戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではキレのある末脚を披露したが、3着に終わった。

9月13日、中3週で迎えた9戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを13番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず10着に敗れた。

12月19日、約3か月の休み明けで迎えた10戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は岩田望来騎手（4戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では上々の伸びを見せたが、抜け出したスマイルカナにハナ差届かず2着に惜敗した。

5歳（2021年）

6月20日、約6か月の休養明けで迎えた11戦目は、牝馬限定のハンデG3のマーメイドステークス（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田望来騎手（5戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。

7月18日、中3週で迎えた12戦目は、ハンデG3のトヨタ賞中京記念（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のカテドラルを3/4馬身振り切って待望の重賞初制覇を果たした。

8月15日、中3週で迎えた13戦目は、G3の関屋記念（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は岩田望来騎手（6戦2勝）。17頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではジワジワとしか伸びず8着に敗れた。

10月16日、中8週で迎えた14戦目は、牝馬限定G2のアイルランドトロフィー府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田望来騎手（7戦2勝）。18頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のファイティングスピリットで最後まで敢闘したが、伸びてきたシャドウディーヴァ決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

12月18日、中8週で迎えた15戦目は、牝馬限定のハンデG3のターコイズステークス（中山芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で岩田望来騎手（8戦2勝）。16頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、勝ったミスニューヨークにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。