ダイアトニック（2015年生、母トゥハーモニー）

ダイアトニック（2015年5月12日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「7音構成の音階。母名より連想」。毛色は鹿毛。種牡馬のロードカナロア（当時7歳）と交配したトゥハーモニーが16歳のときに産んだ11番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は酒井牧場。2022年の阪神カップ(G2)に勝利した他、2019年のスワンステークス(G2)を制するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、酒井牧場から「北海道セレクションセールサラブレッド1歳」に上場され、ノーザンファームによって3,240万円で落札された。

シルクホースクラブにて総額4,000万円（8万×500口）で一口馬主が募集された。

安田隆行厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2017年）

12月16日、デビュー戦はC.ルメール騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 外回り曇/良）に出走。馬体重は468kg。13頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のカンタービレをハナ差振り切って初白星を挙げた。

3歳（2018年）

2月17日、中8週で迎えた2戦目は、3歳500万下（東京芝1600m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

5月27日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では豪脚を爆発させて難なく抜け出し、最後は2着のキャッチミーアップに3馬身の差をつけて勝利をモノにする

7月28日、中8週で迎えた4戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の月岡温泉特別（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では堅実な伸びを見せたが、抜け出したヴゼットジョリーにアタマ差届かず2着に甘んじた。

9月23日、中7週で迎えた5戦目は、3歳以上1000万下の外房特別（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は北村友一騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮したが、3着に終わった。

11月10日、中6週で迎えた6戦目は、C.オドノヒュー騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の三鷹特別（東京芝1400m 晴/良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では逸出した伸びを見せたが、勝ったデスティニーソングにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

4歳（2019年）

1月19日、中9週で迎えた7戦目は、4歳以上1000万下の祇園特別（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は北村友一騎手（2戦1勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線に入ると、前で粘るグランドロワを鮮やかな末脚でハナ差だけ差し切って圧倒的人気に応えた。

2月17日、中3週で迎えた8戦目は、4歳以上1600万下の斑鳩ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（3戦2勝）。7頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のレインボーフラッグをクビ差振り切って勝利を手中に収めた。

3月30日、中5週で迎えた9戦目は、ハンデG3のダービー卿チャレンジトロフィー（中山芝1600m 外回り曇/良）に54kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で北村友一騎手（4戦3勝）。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では非凡な末脚を披露し、4着に入った。

5月26日、中7週で迎えた10戦目は、ハンデ戦でオープンの安土城ステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で北村友一騎手（5戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のリバティハイツをクビ差振り切って優勝

10月26日、約5か月の休み明けで迎えた11戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/稍重）に出走。18頭立ての1番人気に推されて17番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のモズアスコットをハナ差振り切って重賞ウィナーの称号を掴み取った。

11月17日、中2週で迎えた12戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でC.スミヨン騎手（1戦1勝）。17頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり10着に敗れた。

5歳（2020年）

1月5日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた13戦目は、ハンデG3のスポーツニッポン賞京都金杯（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は北村友一騎手（6戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したサウンドキアラを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

3月1日、中7週で馬体重を前走から14kg絞って迎えた14戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で北村友一騎手（7戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたベストアクター決め手に屈してクビ差の2位に入線したが、その後3着に降着となった。

3月29日、中3週で迎えた15戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で北村友一騎手（8戦4勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではパワフルな末脚を披露したが、3着に終わった。

6月21日、約3か月の間隔を開けて迎えた16戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G3の函館スプリントステークス（函館芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るダイメイフジを交わし去り、最後は2馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルをつかんだ。

8月30日、中9週で迎えた17戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 小雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では末脚が振るわず15着に敗れた。

10月4日、中4週で迎えた18戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では伸びを欠き13着に敗れた。

6歳（2021年）

8月29日、約11か月の休養明けで迎えた19戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は減速してしまい14着に敗れた。

7歳（2022年）

1月5日、約4か月半の休養明けで迎えた20戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京都金杯（中京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではキレのいい末脚を発揮し、4着に入り込んだ。

2月27日、中7週で迎えた21戦目は、G3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のトゥラヴェスーラをクビ差振り切って3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

3月27日、中3週で迎えた22戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（2戦1勝）。18頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線では上がり3位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず14着に敗れた。

6月5日、中9週で迎えた23戦目は、G1の農林水産省賞典安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（3戦1勝）。18頭立ての17番人気で12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はタレてしまい14着に終わった。

10月2日、約4か月の休養明けで迎えた24戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（4戦1勝）。16頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では天性の負けん気を発揮してゴールまで力闘し、4着に入り込んだ。

10月29日、中3週で迎えた25戦目は、G2のMBS賞スワンステークス（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で岩田康誠騎手（5戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではしっかりと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のララクリスティーヌに1馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルを手にした。

12月24日、中7週で迎えた26戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で岩田康誠騎手（6戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一寸刻みに前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のグレナディアガーズをハナ差振り切って重賞5勝目をマークした。

2023年1月4日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。