マジックキャッスル（2017年生、母ソーマジック）

マジックキャッスル（2017年3月3日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「魔法の城」。毛色は鹿毛。種牡馬のディープインパクト（当時15歳）と交配したソーマジックが13歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。2020年の秋華賞(牝G1)で2着に入った他、2021年のヴィクトリアマイル(牝G1)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額6,000万円（150万×40口）で一口馬主が募集された。

国枝栄厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2019年）

7月13日、デビュー戦は戸崎圭太騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の2歳新馬（福島芝1200m 曇/良）に出走。馬体重は424kg。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のミコハーンに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月29日、約2か月半の間隔を開けて迎えた2戦目は、牝馬限定2歳1勝クラスのサフラン賞（中山芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では目を引く伸びを見せたが、伸びてきたマルターズディオサ決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

11月2日、中4週で迎えた3戦目は、牝馬限定2歳G3のファンタジーステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、抜け出したレシステンシアを差し切れず、1馬身差の2着に敗北した。

3歳（2020年）

2月15日、約3か月半の休み明けで迎えた4戦目は、S.フォーリー騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G3のデイリー杯クイーンカップ（東京芝1600m 曇/良）に出走。14頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したミヤマザクラにクビ差届かず2着に惜敗した。

4月12日、中7週で迎えた5戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の桜花賞（阪神芝1600m 外回り雨/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。18頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。壮絶なハイペースでレースが進む中、15番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず12着に敗れた。

5月24日、中5週で迎えた6戦目は、牝馬限定3歳G1のオークス（優駿牝馬）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で浜中俊騎手（1戦0勝）。18頭立ての14番人気で12番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では圧巻の末脚を繰り出し、5着に入り込んだ。

9月12日、約3か月半の休み明けで迎えた7戦目は、牝馬限定3歳G3の紫苑ステークス（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で浜中俊騎手（2戦0勝）。18頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では強靭な末脚を披露し、4着に入った。

10月18日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた8戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定3歳G1の秋華賞（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。18頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では弾けるような伸び脚で猛追したが、勝ったデアリングタクトに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

4歳（2021年）

1月16日、約3か月の休み明けで馬体重を前走からさらに12kg増やして迎えた9戦目は、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（3戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では豪脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のランブリングアレーをクビ差振り切って念願の重賞初制覇を果たした。

4月10日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から14kg絞って迎えた10戦目は、牝馬限定G2のサンケイスポーツ杯阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は大野拓弥騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では弾けるように疾駆したが、抜け出したデゼルにクビ差届かず2着に甘んじた。

5月16日、中4週で迎えた11戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（4戦2勝）。18頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

8月1日、約2か月半の間隔を開けて迎えた12戦目は、牝馬限定G3の北海道新聞杯クイーンステークス（函館芝1800m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（5戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前のタフネスでしぶとく脚を伸ばしたが、伸びてきたテルツェット決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月16日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた13戦目は、牝馬限定G2のアイルランドトロフィー府中牝馬ステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（6戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではいいところがなく15着に敗れた。

5歳（2022年）

1月15日、約3か月の休み明けで迎えた14戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に敗れた。

4月9日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた15戦目は、牝馬限定G2の阪神牝馬ステークス（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は浜中俊騎手（3戦0勝）。11頭立ての4番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では上がり2位の伸び脚を披露したが上位争いには加われず5着に敗れた。

5月15日、中4週で迎えた16戦目は、牝馬限定G1のヴィクトリアマイル（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（7戦2勝）。18頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では脚が残っておらず17着に終わった。

7月31日、約2か月半の間隔を開けて迎えた17戦目は、牝馬限定G3のクイーンステークス（札幌芝1800m 晴/良）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は浜中俊騎手（4戦0勝）。14頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では今一つ伸び切れず13着に終わった。

2022年8月21日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。