エアジパング（2003年生、母エアパッション）

エアジパング（2003年3月27日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「冠名＋日本」。毛色は鹿毛。種牡馬のエルコンドルパサー（当時8歳）と交配したエアパッションが11歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）藤原牧場。戦績は、中央平地30戦7勝2着2回。2008年のステイヤーズステークス(G2)に勝利した他、2010年の函館記念(ハンデG3)で4着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

藤原英昭厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2005年）

9月3日、デビュー戦は千田輝彦騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（札幌芝1800m 曇/良）に出走。馬体重は448kg。6頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい4着に終わった。

3歳（2006年）

5月14日、約8か月半の休養明けで迎えた2戦目は、上村洋行騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/重）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では見所を作れず9着に敗れた。

6月11日、中3週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた3戦目は、3歳未勝利（中京芝2500m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

10月28日、約4か月半の休み明けで迎えた4戦目は、中舘英二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（福島芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るクリティカルライトを上がり3位の末脚でクビ差だけ差し切って初白星を挙げた。

4歳（2007年）

2月10日、約3か月半の休養明けで迎えた5戦目は、松田大作騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（小倉芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての15番人気で3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のセタガヤフラッグに1馬身1/4の差をつけて2勝目を奪取した。

4月22日、中9週で迎えた6戦目は、4歳以上1000万下の金峰山特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松田大作騎手（1戦1勝）。16頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では目立つような脚を使えず11着に終わった。

5月12日、中2週で迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の赤倉特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は千田輝彦騎手（1戦0勝）。16頭立ての14番人気で8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位争いには絡めず10着に終わった。

9月1日、約3か月半の休み明けで迎えた8戦目は、3歳以上500万下の富良野特別（札幌芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は松田大作騎手（2戦1勝）。14頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張り、2着となった。

9月15日、中1週で迎えた9戦目は、3歳以上500万下の積丹特別（札幌芝2600m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で松田大作騎手（3戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったチョウカイサンデーを3/4馬身捉え切れず2着に敗北した。

9月29日、中1週で迎えた10戦目は、3歳以上500万下（札幌芝2600m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で松田大作騎手（4戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のタニノディキディキを半馬身振り切って3勝目を奪取した。

5歳（2008年）

4月6日、約6か月半の休養明けで迎えた11戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下の安房特別（中山芝2500m 晴/良）に出走。12頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のダイワバゼラードを半馬身振り切って久々の一戦を物にした。

5月18日、中5週で迎えた12戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下の烏丸ステークス（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。17頭立ての5番人気で大外17番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではぐんぐんと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のニシノコンドコソを3/4馬身振り切って5勝目を獲得した。

8月9日、約3か月の間隔を開けて迎えた13戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのみなみ北海道ステークス（函館芝2600m 晴/良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

9月7日、中3週で迎えた14戦目は、札幌日経オープン（札幌芝2600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（1戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

11月9日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた15戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は後藤浩輝騎手（1戦1勝）。16頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではいいところがなく15着に終わった。

12月6日、中3週で迎えた16戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。16頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るフローテーションを上がり2位の末脚でクビ差だけ差し切って重賞初制覇を遂げる

12月28日、中2週で迎えた17戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は藤田伸二騎手（2戦0勝）。14頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では見所を作れず13着に終わった。

6歳（2009年）

3月22日、約3か月の間隔を開けて迎えた18戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 雨/重）に出走。12頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり8着に敗れた。

5月31日、中9週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた19戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。18頭立ての16番人気で2番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では末脚が冴えず7着に終わった。

8月8日、中9週で馬体重を前走から6kg戻して迎えた20戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのみなみ北海道ステークス（札幌芝2600m 晴/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では切れ味抜群の末脚を披露したが、3着に終わった。

9月6日、中3週で迎えた21戦目は、札幌日経オープン（札幌芝2600m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で池添謙一騎手（1戦0勝）。14頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一歩一歩着実に差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のブラックアルタイルを3/4馬身振り切って7勝目を奪取した。

11月8日、中8週で迎えた22戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で池添謙一騎手（2戦1勝）。18頭立ての16番人気で11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚勢が衰えて13着に終わった。

12月5日、中3週で迎えた23戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で池添謙一騎手（3戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて14番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚がパッとせず7着に敗れた。

7歳（2010年）

3月27日、約3か月半の休み明けで迎えた24戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/稍重）に出走。15頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では決め手が足りず10着に終わった。

5月2日、中4週で迎えた25戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、5着に入り込んだ。

7月25日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から16kg増やして迎えた26戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。16頭立ての11番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

8月7日、中1週で迎えた27戦目は、ハンデ戦でオープンのみなみ北海道ステークス（函館芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では速い脚を使えず7着に敗れた。

8月22日、中1週で迎えた28戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての14番人気で2番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず10着に終わった。

11月7日、約2か月半の間隔を開けて迎えた29戦目は、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。18頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切り、5着に入り込んだ。

12月4日、中3週で迎えた30戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦1勝）。15頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には食い込めず8着に敗れた。