サトノクラウン（2012年生、母ジョコンダⅡ）

サトノクラウン（2012年3月10日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「冠名＋王冠」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のMarju（当時24歳）と交配したジョコンダⅡが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地16戦6勝2着1回、海外3戦1勝。2016年の香港ヴァーズ(香・G1)に勝利した他、2017年の宝塚記念(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞6勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、里見治によって6,090万円で落札された。

堀宣行厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2014年）

10月25日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1800m 晴/良）に出走。馬体重は468kg。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のアンタラジーに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

11月24日、中3週で迎えた2戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。13頭立ての4番人気で1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアヴニールマルシェをクビ差振り切って重賞初挑戦初制覇を達成した。

3歳（2015年）

3月8日、約3か月半の休み明けで迎えた3戦目は、3歳G2の弥生賞（中山芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は福永祐一騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮やかな末脚を爆発させて、最後は2着のブライトエンブレムに1馬身半の差をつけて無傷の3連勝で2つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月19日、中5週で迎えた4戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。15頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず6着に敗れた。

5月31日、中5週で迎えた5戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。18頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では鋭さ光る末脚を繰り出したが、3着に終わった。

11月1日、約5か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた6戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（2戦0勝）。18頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず17着に敗れた。

4歳（2016年）

2月14日、約3か月半の休み明けで馬体重を前走から6kg絞って迎えた7戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて楽々と抜け出し、最後は2着のタッチングスピーチに3馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月24日、Z.パートン騎手を鞍上に迎えて、G1のクイーンエリザベス2世カップ（香港・シャティン芝2000m）に出走。13頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。12着に敗れた。

6月26日、中8週で迎えた9戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。17頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、6着に終わった。

10月30日、約4か月の休み明けで迎えた10戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦2勝）。15頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず14着に敗れた。

12月11日、J.モレイラ騎手を鞍上に迎えて、G1の香港ヴァーズ（香港・シャティン芝2400m）に出走。14頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。最後は、2着のHighland Reelに半馬身の差をつけて悲願のG1初制覇を果たした。

5歳（2017年）

2月12日、中8週で迎えた12戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上はM.デムーロ騎手（1戦1勝）。10頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では一完歩ずつ確実に終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のスマートレイアーに1馬身1/4の差をつけて連覇達成

4月2日、中6週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた13戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（2戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では脚を伸ばせず6着に敗れた。

6月25日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg戻して迎えた14戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（3戦2勝）。11頭立ての3番人気で大外11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では猛烈な末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のゴールドアクターを3/4馬身振り切ってグランプリホースの称号を奪取した。

10月29日、約4か月の休養明けで馬体重を前走からさらに10kg増やして迎えた15戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続でM.デムーロ騎手（4戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸びで猛進したが、勝ったキタサンブラックにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

11月26日、中3週で迎えた16戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続でM.デムーロ騎手（5戦3勝）。17頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では伸びを欠き10着に敗れた。

12月24日、中3週で迎えた17戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上はR.ムーア騎手（1戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では末脚が振るわず13着に敗れた。

6歳（2018年）

3月31日、G1のドバイシーマクラシック（アラブ首長国連邦・メイダン芝2410m）に出走。鞍上はJ.モレイラ騎手（1戦1勝）。10頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。7着に敗れた。

6月24日、約3か月の間隔を開けて迎えた19戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。16頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚を伸ばせず12着に敗れた。

11月25日、約5か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた20戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず9着に終わった。