ヒロイックアゲン（2014年生、母タイムヒロイン）

ヒロイックアゲン（2014年4月23日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「もう一度勇ましくあれ」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のロードアルティマ（当時14歳）と交配したタイムヒロインが16歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は浦河小林牧場。2021年のオーシャンステークス(G3)で4着に入った他、2020年のルミエールオータムダッシュ(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ビクトリーホースランチから「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場されたが主取りとなった。同年、浦河小林牧場から「北海道オータムセールサラブレッド1歳」に上場され、浅川皓司によって216万円で落札された。

加藤和宏厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2017年）

2月18日、デビュー戦は野中悠太郎騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（東京ダート1400m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。馬体重は470kg。16頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れ味光る末脚を発揮し、4着に入った。

3月12日、中2週で迎えた2戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（中山ダート1200m 晴/良）に51kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で野中悠太郎騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではいいところがなく8着に敗れた。

6月11日、約3か月の休み明けで迎えた3戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（東京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では切れる脚を使えず7着に敗れた。

7月22日、中5週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（福島ダート1150m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前のファイティングスピリットで最後まで踏ん張ったが、伸びてきたロマンスマジック決め手に屈してクビ差の2着となった。

8月6日、中1週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（新潟ダート1200m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。15頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

8月20日、中1週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた6戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳未勝利（新潟ダート1200m 晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、5着に終わった。

9月17日、中3週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた7戦目は、菊沢一樹騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（中山ダート1200m 雨/重）に51kgの軽斤量で出走。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入った。

11月17日、中8週で迎えた8戦目は、村上弘樹騎手を鞍上に迎えて、3歳戦のメジロ特別（名古屋ダート1400m 晴/稍重）に出走。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先頭に立ち、でレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、サンデンファームに交わされて2馬身差の2着に敗北した。

12月1日、中1週で迎えた9戦目は、畠中清羅22歳せいたん記念（名古屋ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で村上弘樹騎手（1戦0勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。端に立つ形となり、で馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のスズカウインクに2馬身の差をつけて待望の初白星を挙げた。

12月15日、中1週で迎えた10戦目は、一般B11（名古屋ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で村上弘樹騎手（2戦1勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハナを奪い、で一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のクリノリーチソクに7馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

4歳（2018年）

5月20日、約5か月の休養明けで迎えた11戦目は、原田和真騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（新潟ダート1200m 晴/重）に出走。15頭立ての13番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。最後は脚を失くしてしまい14着に終わった。

6月16日、中3週で迎えた12戦目は、津村明秀騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の3歳以上500万下（東京ダート1400m 曇/重）に出走。16頭立ての11番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り12着に終わった。

9月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた13戦目は、木幡育也騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の雷光特別（新潟芝1000m 晴/良）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての16番人気で1番ゲートからスタート。最後は、勝ったソレイユフルールからハナ差の2着となった。

10月20日、中6週で迎えた14戦目は、3歳以上500万下の鳥屋野特別（新潟芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で木幡育也騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではシャープな伸び脚で驀進したが、伸びてきたトウカイレーヌ決め手に屈して3/4馬身差の2着となった。

11月10日、中2週で迎えた15戦目は、3歳以上500万下（福島芝1200m 曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で木幡育也騎手（2戦0勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、平均的なペースで集団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では堅実に脚を伸ばしたが、勝ったタケショウベストにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月17日、連闘で馬体重を前走から12kg減らして迎えた16戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（福島芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のメモリーコロネットを半馬身振り切って3勝目を奪取した。

5歳（2019年）

4月21日、約5か月の休養明けで迎えた17戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の福島中央テレビ杯（福島芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は木幡育也騎手（3戦0勝）。16頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

5月12日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、古川吉洋騎手を鞍上に迎えて、4歳以上1000万下（京都芝1200m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、4着に入った。

6月30日、中6週で迎えた19戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスのさくらんぼ特別（福島芝1200m 雨/不良）に出走。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では伸びが劣勢になり8着に敗れた。

7月7日、連闘で迎えた20戦目は、3歳以上2勝クラスの彦星賞（福島芝1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（2戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったエンゲージリングに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

8月4日、中3週で迎えた21戦目は、3歳以上2勝クラスの驀進特別（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（3戦0勝）。18頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、勝ったサラドリームから半馬身差の2着に敗北した。

10月20日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から14kg減らして迎えた22戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの飛翼特別（新潟芝1000m 晴/稍重）に出走。鞍上は柴田善臣騎手（1戦0勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。3着に終わった。

11月2日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの河北新報杯（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（2戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月17日、中1週で迎えた24戦目は、3歳以上2勝クラスの会津特別（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は荻野極騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと伸びが足りず、5着に終わった。

6歳（2020年）

1月19日、中8週で迎えた25戦目は、4歳以上2勝クラスの巌流島特別（小倉芝1200m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（2戦1勝）。18頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では目を引く伸び脚で猛追したが、勝ったメイショウキョウジに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

2月15日、中3週で迎えた26戦目は、牝馬限定の4歳以上2勝クラスの紫川特別（小倉芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で荻野極騎手（3戦1勝）。17頭立ての3番人気に推されて15番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して4番手で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、勝ったカレンモエに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

4月12日、中7週で迎えた27戦目は、4歳以上2勝クラスの花見山特別（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で荻野極騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では徐々に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のマイネルアルケミーを半馬身振り切って久方ぶりに勝ち星を挙げた。

5月24日、中5週で迎えた28戦目は、ハンデ戦でオープンの韋駄天ステークス（新潟芝1000m 晴/良）に50kgの軽斤量で出走。鞍上は5戦連続で荻野極騎手（5戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。4着に終わった。

7月25日、中8週で迎えた29戦目は、3歳以上3勝クラスのしらかばステークス（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で荻野極騎手（6戦2勝）。16頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の負けん性を発揮してゴールまで力走し、4着に入った。

8月22日、中3週で迎えた30戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、3歳以上3勝クラスの清津峡ステークス（新潟芝1200m 晴/良）に出走。8頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で追い上げたが、抜け出したニシオボヌールにクビ差届かず2着に甘んじた。

8月29日、連闘で迎えた31戦目は、3歳以上3勝クラスの稲妻ステークス（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で三浦皇成騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。最後は、勝ったボーンスキルフルから2馬身半差の2着に敗北した。

10月11日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた32戦目は、団野大成騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上3勝クラスの北陸ステークス（新潟芝1200m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では持ち前の粘り強さで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったロードアクアに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

10月25日、中1週で迎えた33戦目は、ルミエールオータムダッシュ（新潟芝1000m 晴/重）に出走。鞍上は荻野極騎手（7戦2勝）。18頭立ての2番人気に推されて大外18番ゲートからスタート。最後は、2着のカッパツハッチに2馬身の差をつけて制した。

12月6日、中5週で迎えた34戦目は、ラピスラズリステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（8戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に敗れた。

7歳（2021年）

2月14日、中9週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた35戦目は、北九州短距離ステークス（小倉芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で荻野極騎手（9戦3勝）。18頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では天性の負けじ魂を発揮してゴールまで力闘したが、6着に終わった。

3月6日、中2週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた36戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、G3の夕刊フジ賞オーシャンステークス（中山芝1200m 外回り晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての14番人気で6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで力走し、4着に入り込んだ。

5月23日、約2か月半の間隔を開けて迎えた37戦目は、ハンデ戦でオープンの韋駄天ステークス（新潟芝1000m 曇/稍重）に出走。鞍上は荻野極騎手（10戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて7番ゲートからスタート。12着に敗れた。

7月25日、中8週で迎えた38戦目は、G3のアイビスサマーダッシュ（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（11戦3勝）。16頭立ての10番人気で3番ゲートからスタート。9着に終わった。

8月15日、中2週で迎えた39戦目は、秋山稔樹騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのUHB賞（札幌芝1200m 曇/良）に出走。16頭立ての11番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では天稟の敢闘精神でゴールまで力走し、4着を確保した。

8月29日、中1週で迎えた40戦目は、G3のキーンランドカップ（札幌芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山稔樹騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず8着に終わった。

10月9日、中5週で迎えた41戦目は、ハンデ戦でオープンの夕刊フジ杯オパールステークス（阪神芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は荻野極騎手（12戦3勝）。16頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では他馬と同じような脚勢になり7着に終わった。

10月31日、中2週で迎えた42戦目は、ハンデ戦でオープンのルミエールオータムダッシュ（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で荻野極騎手（13戦3勝）。18頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。18着に終わった。

2021年10月31日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。