イイデケンシン（2005年生、母ヘヴンリーアドヴァイス）

イイデケンシン（2005年4月21日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋上杉謙信より」。毛色は鹿毛。種牡馬のサンダーガルチ（当時13歳）と交配したヘヴンリーアドヴァイスが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は（有）フジワラ・ファーム。戦績は、中央平地10戦2勝2着1回、地方27戦9勝2着4回、海外1戦0勝。2007年の全日本2歳優駿(Jpn1)に勝利した他、2007年の函館2歳ステークス(G3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

昆貢厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2007年）

7月7日、デビュー戦は藤田伸二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（函館芝1200m 晴/良）に出走。馬体重は468kg。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るディープキッスを異次元の末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

8月5日、中3週で迎えた2戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の函館2歳ステークス（函館芝1200m 曇/重）に出走。重賞競走への出走は初となった。11頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を繰り出したが、3着に終わった。

8月25日、中2週で迎えた3戦目は、2歳オープンのクローバー賞（札幌芝1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。7頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを6番手で通過。直線ではいいところがなく7着に敗れた。

11月10日、約2か月半の間隔を開けて迎えた4戦目は、2歳G2の京王杯2歳ステークス（東京芝1400m 小雨/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。15頭立ての11番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚色が悪くなり14着に終わった。

12月2日、中2週で迎えた5戦目は、2歳500万下のポインセチア賞（阪神ダート1400m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（2戦1勝）。13頭立ての9番人気で大外13番ゲートからスタート。先手を取る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで先頭を奪い、最後は2着のサンライズラッシュに1馬身の差をつけて2勝目を収める

12月19日、中1週で迎えた6戦目は、2歳Jpn1の全日本2歳優駿（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（3戦2勝）。12頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。逃げる形となり、かなり遅いペースでレースを牽引。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線に入ると、前で粘るディラクエを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけてG1初挑戦初制覇を成し遂げた。

3歳（2008年）

2月11日、中7週で迎えた7戦目は、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田伸二騎手（4戦3勝）。16頭立ての8番人気で8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚色が悪くなり13着に敗れた。

3月29日、3歳G2のUAEダービー（アラブ首長国連邦・ナド・アル・シバダート1800m）に出走。鞍上は5戦連続で藤田伸二騎手（5戦3勝）。10頭立ての9番人気で12番ゲートからスタート。8着に終わった。

7月9日、約3か月半の休養明けで迎えた9戦目は、3歳Jpn1のジャパンダートダービー（大井ダート2000m 曇/不良）に出走。鞍上は6戦連続で藤田伸二騎手（6戦3勝）。15頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では見せ場を作れず15着に敗れた。

7月27日、中2週で迎えた10戦目は、村田一誠騎手を鞍上に迎えて、関越ステークス（新潟ダート1800m 曇/稍重）に出走。13頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力ででしぶとく走り抜いたが、メイショウシャフトにクビ差交わされて2着となった。

8月15日、中2週で迎えた11戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデJpn3のサマーチャンピオン（佐賀ダート1400m 曇/不良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では上がり0位の末脚を繰り出したが上位には食い込めず12着に敗れた。

10月4日、中6週で迎えた12戦目は、池添謙一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。16頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、やや緩いペースで馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は減速してしまい11着に敗れた。

11月1日、中3週で迎えた13戦目は、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は村田一誠騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はバタバタになってしまい13着に終わった。

11月24日、中2週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた14戦目は、ハンデ戦でオープンのトパーズステークス（京都ダート1800m 小雨/稍重）に出走。鞍上は池添謙一騎手（1戦0勝）。16頭立ての13番人気で大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。最後は脚色が鈍り14着に終わった。

4歳（2009年）

1月15日、中6週で馬体重を前走からさらに14kg増やして迎えた15戦目は、木村健騎手を鞍上に迎えて、おゝ浜のポン酢特別（園田ダート1400m 晴/良）に出走。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したノーモアウオーを捕まえ切れず、アタマ差の2着に甘んじた。

3月25日、中9週で迎えた16戦目は、Jpn3の名古屋大賞典（名古屋ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で木村健騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では速い脚を使えず9着に敗れた。

8月6日、約4か月半の休み明けで迎えた17戦目は、夕刊フジ杯（園田ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で木村健騎手（2戦0勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、でレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま精一杯の粘りで持ち堪えて、最後は2着のコパケンサンバに2馬身半の差をつけて断然人気に応えた。

9月7日、中4週で迎えた18戦目は、地方重賞の農林水産大臣賞典開設60周年記念瀬戸内賞（福山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で木村健騎手（3戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、2着のキャプテンハートに1馬身の差をつけて下馬評通りの実力を証明した。

10月8日、中3週で馬体重を前走から11kg増やして迎えた19戦目は、地方重賞の姫山菊花賞（園田ダート1700m 晴/不良）に出走。鞍上は5戦連続で木村健騎手（4戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。主導権を奪う恰好となり、で集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、馬群に飲まれ4着に沈んだ。

10月29日、中2週で迎えた20戦目は、3歳以上A1（園田ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で木村健騎手（5戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、伸びてきたシンボリピレネー決め手に屈して半馬身差の2着に敗北した。

11月27日、中3週で迎えた21戦目は、地方重賞の笠松グランプリ（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で木村健騎手（6戦2勝）。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り続けて、最後は2着のマサアンビションに1馬身半の差をつけて6勝目をゲットした。

12月23日、中3週で迎えた22戦目は、菊正宗特別（園田ダート1400m 雨/良）に出走。鞍上は8戦連続で木村健騎手（7戦3勝）。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、でレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のリュウノツバサに1馬身1/4の差をつけて断トツ人気に応えた。

5歳（2010年）

1月20日、中3週で迎えた23戦目は、ファシリティーズカップ（園田ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で木村健騎手（8戦4勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始10番手を追走。直線では矢のように疾駆したが、抜け出したホールドマイラヴに半馬身届かず2着に敗北した。

2月25日、中4週で迎えた24戦目は、近畿・中国・四国交流特別（園田ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で木村健騎手（9戦4勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したケイティクラシーを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

10月15日、約7か月半の休養明けで迎えた25戦目は、地方重賞のスプリント（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で木村健騎手（10戦4勝）。10頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではグイグイと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のエーシンアクセランに1馬身半の差をつけて休養明け初戦を物にした。

11月26日、中5週で迎えた26戦目は、地方重賞の笠松グランプリ（笠松ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で木村健騎手（11戦5勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では最後まで息が続かず5着に敗れた。

12月28日、中4週で迎えた27戦目は、田中学騎手を鞍上に迎えて、ハンデJpn3の兵庫ゴールドトロフィー（園田ダート1400m 雨/良）に53kgの軽斤量で出走。12頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず10着に敗れた。

6歳（2011年）

1月20日、中2週で迎えた28戦目は、4歳以上A1 A2（園田ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は木村健騎手（12戦5勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では総身の力で末脚を持続させて、最後は2着のダイワメンフィスを3/4馬身振り切って単勝一倍台の評価に応えた。

2月6日、中1週で迎えた29戦目は、地方重賞のマイル争覇（福山ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で木村健騎手（13戦6勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。4着に敗れた。

2月23日、中1週で迎えた30戦目は、フェブラリーカップ（園田ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で木村健騎手（14戦6勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ハナを切り、で集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のキヨミラクルに5馬身の差をつけて10勝目を達成した。

3月21日、中3週で迎えた31戦目は、Jpn3の名古屋大賞典（名古屋ダート1900m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で木村健騎手（15戦7勝）。12頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり10着に敗れた。

12月15日、約9か月の休み明けで迎えた32戦目は、板野央騎手を鞍上に迎えて、3歳以上A1（園田ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、で一団を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では天資の敢闘精神でゴールまで力戦し、4着を確保した。

7歳（2012年）

1月4日、中2週で迎えた33戦目は、楽天競馬賞（園田ダート1700m 雪/良）に出走。鞍上は2戦連続で板野央騎手（1戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を爆発させて、最後は2着のシャムシールに1馬身の差をつけて勝利数を11に伸ばす

8歳（2013年）

4月19日、約15か月半の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた34戦目は、DASHよかわ特別（園田ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で板野央騎手（2戦1勝）。12頭立ての9番人気で10番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり1位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず5着に終わった。

5月17日、中3週で迎えた35戦目は、ポイント還元オッズパーク特別（園田ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で板野央騎手（3戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。逃げる形となり、でレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

6月14日、中3週で迎えた36戦目は、ザ・プレミアム・モルツカップ（園田ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は田中学騎手（1戦0勝）。9頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、で馬群を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では伸びあぐねて5着に敗れた。

7月12日、中3週で迎えた37戦目は、報知澪標特別（園田ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田中学騎手（2戦0勝）。9頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では切れる脚を使えず8着に敗れた。

8月28日、中6週で迎えた38戦目は、地方重賞の園田チャレンジカップ（園田ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は板野央騎手（4戦1勝）。12頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを12番手で通過。直線では今一つ伸び切れず11着に終わった。