トランスワープ（2005年生、母ボンヌシャンス）

トランスワープ（2005年3月7日）は、日本の競走馬。馬名の意味は「光速の数千倍で船を移動させるワープ航法を更に越える夢の航法」。毛色は鹿毛。種牡馬のファルブラヴ（当時7歳）と交配したボンヌシャンスが14歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地26戦7勝2着4回。2013年のアメリカジョッキークラブカップ(G2)で2着に入った他、2012年の新潟記念(ハンデG3)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

キャロットクラブにて総額2,600万円（6.5万×400口）で一口馬主が募集された。

萩原清厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（2008年）

6月8日、デビュー戦は後藤浩輝騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（東京ダート1300m 曇/良）に出走。馬体重は516kg。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天資の勝負根性でゴールまで力戦したが、3着に終わった。

7月5日、中3週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（福島ダート1150m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったフサイチコウキにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

7月27日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた3戦目は、3歳未勝利（新潟ダート1200m 晴/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で後藤浩輝騎手（2戦0勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るエアセレナーデを猛烈な末脚で半馬身差し切って初勝利を挙げた。

4歳（2009年）

3月8日、約7か月半の休養明けで馬体重を前走からさらに22kg増やして迎えた4戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では全く伸びず7着に敗れた。

3月28日、中2週で迎えた5戦目は、4歳以上500万下（中山ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪脚を爆発させて難なく抜け出し、最後は2着のアドマイヤワールドに3馬身の差をつけて2勝目を手中に収めた。

5月17日、中6週で迎えた6戦目は、4歳以上1000万下のテレビ埼玉杯（東京芝2000m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。

6月13日、中3週で迎えた7戦目は、4歳以上1000万下の稲村ヶ崎特別（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（3戦1勝）。14頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のダイワオージーを半馬身振り切って3勝目を収める

7月4日、中2週で迎えた8戦目は、3歳以上1000万下のライラック賞（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（4戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

7月18日、中1週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下のHBC賞（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で横山典弘騎手（5戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く10着に敗れた。

12月12日、約5か月の休み明けで迎えた10戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（中山芝2000m 晴/重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではもうワンパンチ足りず、3着に終わった。

12月27日、中1週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた11戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下のグッドラックハンデキャップ（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり7着に敗れた。

6歳（2011年）

7月9日、約18か月半の休養明けで馬体重を前走から16kg絞って迎えた12戦目は、大野拓弥騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の千葉日報杯（中山芝2000m 晴/良）に出走。11頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったマコトギャラクシーにねじ伏せられて1馬身差の2着となった。

10月1日、約3か月の間隔を開けて迎えた13戦目は、3歳以上1000万下の鎌ケ谷特別（中山芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（1戦0勝）。11頭立ての3番人気で10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線ではシャープな伸び脚で猛進したが、勝ったフェデラリストにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

10月16日、中1週で迎えた14戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下（東京ダート2100m 晴/重）に出走。14頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚色がやや衰え、4着に終わった。

7歳（2012年）

1月8日、約3か月の間隔を開けて迎えた15戦目は、4歳以上1000万下（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は大野拓弥騎手（2戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一気に末脚を伸ばして、最後は2着のイチブンに3馬身の差をつけて久方ぶりに美酒を浴びた。

2月19日、中5週で迎えた16戦目は、ハンデ戦で4歳以上1600万下のアメジストステークス（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（3戦1勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。端を取り切り、後続を2馬身以上離して、非常に遅いペースでレースを引っ張る。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきちんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のサトノパンサーに2馬身の差をつけて制した。

4月7日、中6週で迎えた17戦目は、福島民報杯（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で大野拓弥騎手（4戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚が上がってしまい8着に敗れた。

6月24日、約2か月半の間隔を開けて迎えた18戦目は、松岡正海騎手を鞍上に迎えて、福島テレビオープン（福島芝1800m 曇/良）に出走。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではキレのいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

7月15日、中2週で迎えた19戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に54kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は大野拓弥騎手（5戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では鮮烈な末脚を爆発させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のイケトップガンに1馬身1/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を果たした。

9月2日、中6週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた20戦目は、ハンデG3の新潟記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で大野拓弥騎手（6戦3勝）。18頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のタッチミーノットをクビ差振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

10月28日、中7週で迎えた21戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で大野拓弥騎手（7戦4勝）。18頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。最後はタレてしまい17着に敗れた。

8歳（2013年）

1月20日、約3か月の間隔を開けて迎えた22戦目は、G2のアメリカジョッキークラブカップ（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で大野拓弥騎手（8戦4勝）。12頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では上々の伸びを見せたが、勝ったダノンバラードに詰め切れず、1馬身1/4差の2着となった。

3月23日、中8週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた23戦目は、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で大野拓弥騎手（9戦4勝）。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では速い脚を使えず11着に敗れた。

6月1日、中9週で迎えた24戦目は、G3の鳴尾記念（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で大野拓弥騎手（10戦4勝）。16頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり4位の末脚を見せたが上位争いには絡めず9着に敗れた。

11月17日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた25戦目は、ハンデG3の福島記念（福島芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で大野拓弥騎手（11戦4勝）。16頭立ての4番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では見せ場なく9着に敗れた。

9歳（2014年）

5月11日、約6か月の休養明けで馬体重を前走から10kg絞って迎えた26戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で大野拓弥騎手（12戦4勝）。16頭立ての12番人気で15番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚色が衰えて16着に終わった。