ヌエボトウショウ（1987年生、母プリテイトウシヨウ）

ヌエボトウショウ（1987年5月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は鹿毛。種牡馬のトウシヨウゴツド（当時10歳）と交配したプリテイトウシヨウが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者はトウショウ産業（株）トウショウ牧場。戦績は、中央平地26戦9勝2着2回。1992年のマイルチャンピオンシップ(G1)で4着に入った他、1991年の朝日チャレンジカップ(G3)に勝利するなど、重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

渡辺栄厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1990年）

4月22日、デビュー戦は角田晃一騎手を鞍上に据えて、4歳未勝利（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。馬体重は478kg。13頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、ハイペースで集団を先導。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。

5月6日、中1週で迎えた2戦目は、牝馬限定の4歳未勝利（京都芝1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（1戦0勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のアドバンテージに3馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

6月2日、中3週で迎えた3戦目は、牝馬限定の4歳500万下（阪神芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（2戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では息の長い末脚を披露したが、3着に終わった。

7月8日、中4週で迎えた4戦目は、小島貞博騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定の4歳500万下（中京芝1200m 曇/良）に出走。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

8月4日、中3週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた5戦目は、4歳以上500万下（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は角田晃一騎手（3戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

8月18日、中1週で迎えた6戦目は、4歳以上500万下の北洋特別（函館芝1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で角田晃一騎手（4戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のモガミシラオキに2馬身の差をつけて順当に勝利した。

9月8日、中2週で迎えた7戦目は、4歳以上900万下のHTB杯（函館芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で角田晃一騎手（5戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭に躍り出て、最後は2着のカナルウォーターに1馬身3/4の差をつけてファンの期待に応えた。

9月30日、中2週で迎えた8戦目は、牝馬限定3歳G3のサファイヤステークス（中京芝1700m 雨/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は4戦連続で角田晃一騎手（6戦3勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のカツノジョオーに1馬身3/4の差をつけて重賞初挑戦初制覇を成し遂げた。

10月21日、中2週で迎えた9戦目は、牝馬限定3歳G2のローズステークス（京都芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で角田晃一騎手（7戦4勝）。14頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では伸びが鈍く7着に敗れた。

11月11日、中2週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳G1のエリザベス女王杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で角田晃一騎手（8戦4勝）。18頭立ての5番人気で16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。最後はガス欠状態になり14着に敗れた。

4歳（1991年）

4月21日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg減らして迎えた11戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で角田晃一騎手（9戦4勝）。9頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は一杯になって9着に敗れた。

6月2日、中5週で馬体重を前走から20kg戻して迎えた12戦目は、ハンデG3の阪急杯（京都芝1400m 外回り雨/不良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は8戦連続で角田晃一騎手（10戦4勝）。14頭立ての11番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が悪くなり11着に終わった。

6月23日、中2週で迎えた13戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 雨/不良）に出走。鞍上は9戦連続で角田晃一騎手（11戦4勝）。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

7月14日、中2週で迎えた14戦目は、小倉日経賞（小倉芝1700m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は10戦連続で角田晃一騎手（12戦4勝）。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では忍耐力が光る走りを見せたが、抜け出したホクセイシプレーを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

8月4日、中2週で迎えた15戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で角田晃一騎手（13戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では息の長い末脚を発揮したが、3着に終わった。

8月25日、中2週で迎えた16戦目は、ハンデG3の小倉記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で角田晃一騎手（14戦4勝）。10頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、勝ったナイスネイチャに詰め切れず、2馬身差の2着となった。

9月15日、中2週で迎えた17戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/稍重）に出走。鞍上は13戦連続で角田晃一騎手（15戦4勝）。16頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線に入ると、前で粘るイクノディクタスを自慢の末脚で交わし去り、最後は2馬身の差をつけて2つ目の重賞タイトルを獲得した。

10月27日、中5週で迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 小雨/不良）に出走。鞍上は14戦連続で角田晃一騎手（16戦5勝）。18頭立ての7番人気で大外18番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで力走したが、5着に終わった。

5歳（1992年）

7月19日、約9か月の休養明けで迎えた19戦目は、小倉日経賞（小倉芝1700m 曇/良）に出走。鞍上は15戦連続で角田晃一騎手（17戦5勝）。12頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るイブキリセスをクビ差だけ差し切って休養明けの一戦を物にした。

8月9日、中2週で迎えた20戦目は、G3の北九州記念（小倉芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は16戦連続で角田晃一騎手（18戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて大外13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のレッツゴーターキンをクビ差振り切って重賞3勝目を挙げた。

9月20日、中5週で迎えた21戦目は、G3のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は17戦連続で角田晃一騎手（19戦7勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。最後はバタバタになってしまい10着に敗れた。

11月1日、中5週で迎えた22戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は18戦連続で角田晃一騎手（20戦7勝）。18頭立ての7番人気で13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、6着に終わった。

11月22日、中2週で迎えた23戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は19戦連続で角田晃一騎手（21戦7勝）。18頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切り、4着に入った。

12月13日、中2週で迎えた24戦目は、ハンデG3の愛知杯（中京芝2000m 曇/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は20戦連続で角田晃一騎手（22戦7勝）。11頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら7番手で通過。直線では一歩一歩確実に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のカリブソングを半馬身振り切って4つ目の重賞タイトルを手にした。

6歳（1993年）

1月5日、中2週で迎えた25戦目は、ハンデG3の金杯（京都芝2000m 晴/良）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は21戦連続で角田晃一騎手（23戦8勝）。16頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位には割り込めず8着に敗れた。

1月31日、中3週で迎えた26戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り晴/良）に牝馬ながら58kgの斤量を背負って出走。鞍上は22戦連続で角田晃一騎手（24戦8勝）。11頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のラビットボールに1馬身1/4の差をつけて5つ目の重賞タイトルをゲットした。