ナリタチカラ（1988年生、母メイワリボン）

ナリタチカラ（1988年3月17日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のサーペンフロ（当時17歳）と交配したメイワリボンが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は白井牧場。戦績は、中央平地40戦7勝2着6回。1993年の札幌記念(ハンデG3)に勝利した他、1993年の阪急杯(ハンデG3)で3着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

大久保正陽厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1991年）

1月26日、デビュー戦は田島良保騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は472kg。12頭立ての8番人気で9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では鮮やかな末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のタニノボレロに1馬身1/4の差をつけて初勝利を挙げた。

2月24日、中3週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた2戦目は、4歳500万下のゆきやなぎ賞（中京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田島良保騎手（1戦1勝）。13頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではいいところがなく5着に敗れた。

7月7日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg戻して迎えた3戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（札幌芝1800m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを9番手で通過。直線では決め手に欠いて8着に敗れた。

7月21日、中1週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた4戦目は、4歳以上500万下（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で松永幹夫騎手（1戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始7番手を追走。直線ではいいところがなく8着に敗れた。

8月17日、中3週で迎えた5戦目は、4歳以上500万下（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で松永幹夫騎手（2戦0勝）。10頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位には食い込めず5着に敗れた。

4歳（1992年）

3月7日、約7か月の休養明けで馬体重を前走から20kg減らして迎えた6戦目は、林満明騎手を鞍上に迎えて、5歳以上500万下（阪神ダート1200m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。12頭立ての10番人気で8番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではじわじわとしか伸びず8着に終わった。

3月22日、中1週で迎えた7戦目は、5歳以上500万下（阪神ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で林満明騎手（1戦0勝）。9頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

3月28日、連闘で迎えた8戦目は、5歳以上500万下（阪神ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で林満明騎手（2戦0勝）。9頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、3着に終わった。

4月19日、中2週で迎えた9戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、5歳以上500万下（阪神ダート1200m 晴/重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では電光石火の末脚を披露したが、4着に終わった。

5月3日、中1週で迎えた10戦目は、5歳以上500万下（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は林満明騎手（3戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、勝ったマックスジュエリーに詰め切れず、4馬身差の2着に敗北した。

5月16日、中1週で迎えた11戦目は、5歳以上500万下（京都ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したタニノセンプーを捕まえ切れず、クビ差の2着に甘んじた。

6月7日、中2週で迎えた12戦目は、5歳以上500万下（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

9月13日、約3か月半の休養明けで迎えた13戦目は、4歳以上500万下の豊中特別（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月27日、中1週で迎えた14戦目は、4歳以上500万下（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（4戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線ではいいところがなく4着に敗れた。

10月10日、中1週で迎えた15戦目は、清水英次騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の文知摺特別（福島芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。12頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では自慢の末脚を爆発させて先頭に立ち、最後は2着のナカハマフォードをクビ差振り切って久々に美酒を浴びた。

10月24日、中1週で迎えた16戦目は、内山正博騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の医王寺特別（福島芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではしぶとく脚を使って伸び続けたが、オンワードナレルに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

11月15日、中2週で迎えた17戦目は、4歳以上500万下の蔵王特別（福島芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は清水英次騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のセンターグリーンをアタマ差振り切って制した。

12月5日、中2週で迎えた18戦目は、P.デイ騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の’92ゴールデンブーツトロフィー（阪神芝2200m 晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、やや遅いペースで馬群を引っ張る。しかし、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、勝ったセントライトシチーにねじ伏せられて半馬身差の2着となった。

12月19日、中1週で迎えた19戦目は、4歳以上900万下の猪名川特別（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は清水英次騎手（2戦2勝）。9頭立ての3番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、抜け出したマヤノユウリを捕まえ切れず、3/4馬身差の2着となった。

5歳（1993年）

1月5日、中1週で迎えた20戦目は、5歳以上900万下の新春賞（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で清水英次騎手（3戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

1月23日、中2週で迎えた21戦目は、ハンデ戦で5歳以上900万下の睦月賞（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のヒットザマークに6馬身の差をつけて4勝目を掴み取った。

2月7日、中1週で迎えた22戦目は、藤田伸二騎手を鞍上に迎えて、松籟ステークス（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のエイシンカーリッヂをハナ差振り切って5勝目を獲得した。

3月7日、中3週で迎えた23戦目は、R.ヒューズ騎手を鞍上に迎えて、’93ファイナルカップ（中山芝2000m 曇/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では一際目立つ伸び脚で猛追したが、抜け出したホワイトアクセルにアタマ差届かず2着に甘んじた。

5月2日、中7週で迎えた24戦目は、メルボルントロフィー（京都芝2400m 外回り雨/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線に入ると、前で粘るグリーマンを豪脚でハナ差だけ差し切ってファンの高評価に応えた。

5月16日、中1週で迎えた25戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は清水英次騎手（4戦2勝）。14頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では稲妻のようなを披露し、3着に入った。

6月6日、中2週で迎えた26戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の阪急杯（阪神芝1400m 晴/良）に出走。12頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露し、3着に入り込んだ。

7月4日、中3週で迎えた27戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（7戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のヒットザマークをクビ差振り切って初の重賞タイトルを掴み取った。

10月31日、約4か月の休み明けで迎えた28戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（8戦3勝）。17頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

12月12日、G3の香港国際カップ（香港・シャティン芝1800m）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（9戦3勝）。14頭立ての大外14番ゲートからスタート。7着に敗れた。

6歳（1994年）

1月31日、中6週で迎えた30戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3200m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（1戦0勝）。13頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではいいところがなく8着に敗れた。

3月13日、中5週で迎えた31戦目は、G2の阪神大賞典（中京芝2800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（2戦0勝）。10頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では鋭い脚を使えず4着に敗れた。

10月29日、約7か月半の休養明けで迎えた32戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（阪神芝1400m 曇/良）に出走。18頭立ての18番人気で8番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを15番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に終わった。

11月20日、中2週で迎えた33戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で河内洋騎手（1戦0勝）。14頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり11着に終わった。

7歳（1995年）

4月22日、約5か月の休み明けで迎えた34戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は藤田伸二騎手（1戦1勝）。18頭立ての18番人気で7番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、16番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを18番手で通過。直線では決め手に欠いて18着に終わった。

5月14日、中2週で迎えた35戦目は、ハンデG3の新潟大賞典（福島芝2000m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で藤田伸二騎手（2戦1勝）。14頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい10着に終わった。

6月11日、中3週で迎えた36戦目は、札幌日経オープン（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤田伸二騎手（3戦1勝）。13頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では末脚に勢いがなく11着に終わった。

7月2日、中2週で迎えた37戦目は、角田晃一騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。13頭立ての12番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら8番手で通過。直線では決め手が足りず6着に終わった。

7月23日、中2週で迎えた38戦目は、道新杯（札幌芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（3戦0勝）。7頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では末脚にキレが無く7着に敗れた。

10月8日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg減らして迎えた39戦目は、飯田祐史騎手を鞍上に迎えて、朱鷺ステークス（新潟芝2000m 外回り曇/良）に出走。11頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では目立つような脚を使えず6着に終わった。

10月28日、中2週で迎えた40戦目は、菊沢隆徳騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのアイルランドトロフィー（東京芝1600m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。11頭立ての10番人気で1番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではいいところがなく6着に終わった。

11月19日、中2週で迎えた41戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の福島記念（新潟芝2000m 外回り晴/良）に53kgの軽斤量で出走。16頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に終わった。