シュヴァルグラン（2012年生、母ハルーワスウィート）

シュヴァルグラン（2012年3月14日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「偉大な馬（仏）」。毛色は栗毛。種牡馬のハーツクライ（当時11歳）と交配したハルーワスウィートが12歳のときに産んだ4番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地26戦7勝2着6回。2017年のジャパンカップ(G1)に勝利した他、2019年のドバイシーマクラシック(唖・G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞3勝を挙げた。

経歴

デビュー前

友道康夫厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2014年）

9月21日、デビュー戦は福永祐一騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝2000m 晴/良）に出走。馬体重は464kg。14頭立ての3番人気に推されて大外14番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では逸出した伸び脚で急追したが、抜け出したドラゴンヴァースにクビ差届かず2着に惜敗した。

10月12日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、目の覚めるような末脚を弾けさせて、最後は2着のアルバートドックに1馬身半の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

11月29日、中6週で迎えた3戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、2歳G3の京都2歳ステークス（京都芝2000m 晴/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。8頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

12月27日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた4戦目は、2歳500万下のエリカ賞（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3歳（2015年）

3月28日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から8kg絞って迎えた5戦目は、3歳G3の毎日杯（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦0勝）。15頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、5着に終わった。

5月9日、中5週で迎えた6戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦0勝）。16頭立ての7番人気で12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚が冴えず8着に敗れた。

8月30日、約4か月の休み明けで迎えた7戦目は、3歳以上500万下（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では卓抜な伸び脚で追い上げたが、勝ったアルバートに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

10月3日、中4週で迎えた8戦目は、3歳以上500万下（阪神芝2400m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（3戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のミッキーポーチに2馬身の差をつけてファンの高評価に応えた。

10月31日、中3週で迎えた9戦目は、3歳以上1000万下（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（4戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のエイシンアロンジーに1馬身3/4の差をつけて人気に違わぬ実力を証明した。

12月13日、中5週で迎えた10戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオリオンステークス（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のシホウに3馬身の差をつけて圧倒的人気に応えた。

4歳（2016年）

1月17日、中4週で迎えた11戦目は、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったレーヴミストラルにねじ伏せられて2馬身差の2着に敗北した。

3月20日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた12戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（5戦3勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のタンタアレグリアに2馬身半の差をつけて重賞初制覇を遂げる

5月1日、中5週で迎えた13戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で福永祐一騎手（6戦4勝）。18頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6月26日、中7週で迎えた14戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で福永祐一騎手（7戦4勝）。17頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではスパッと切れる脚を使えず9着に敗れた。

11月6日、約4か月半の休養明けで迎えた15戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で福永祐一騎手（8戦4勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のアルバートを半馬身振り切って2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

11月27日、中2週で迎えた16戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 小雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で福永祐一騎手（9戦5勝）。17頭立ての6番人気で大外17番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では力強い脚運びでゴールまで頑張り、3着に入った。

12月25日、中3週で迎えた17戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で福永祐一騎手（10戦5勝）。16頭立ての5番人気で14番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

5歳（2017年）

3月19日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg減らして迎えた18戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で福永祐一騎手（11戦5勝）。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では目を引く伸び脚で猛進したが、勝ったサトノダイヤモンドにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

4月30日、中5週で迎えた19戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で福永祐一騎手（12戦5勝）。17頭立ての4番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したキタサンブラックを捕まえ切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

6月25日、中7週で迎えた20戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/稍重）に出走。鞍上は9戦連続で福永祐一騎手（13戦5勝）。11頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、平均ペースで馬群を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は失速してしまい8着に敗れた。

10月9日、約3か月半の休み明けで迎えた21戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

11月26日、中6週で迎えた22戦目は、H.ボウマン騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。17頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、自慢の末脚を弾けさせて、最後は2着のレイデオロに1馬身1/4の差をつけて最強馬の称号を手に入れた。

12月24日、中3週で迎えた23戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でH.ボウマン騎手（1戦1勝）。16頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では長くいい末脚でゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

6歳（2018年）

4月1日、約3か月半の休み明けで迎えた24戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、G1の大阪杯（阪神芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。最後はスピードが落ちてしまい13着に敗れた。

4月29日、中3週で迎えた25戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上はH.ボウマン騎手（2戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたレインボーライン決め手に屈してクビ差の2着に甘んじた。

10月8日、約5か月半の休養明けで迎えた26戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（14戦5勝）。11頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では終いの伸びを欠き、4着に終わった。

11月25日、中6週で迎えた27戦目は、C.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

12月23日、中3週で迎えた28戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/稍重）に出走。鞍上はH.ボウマン騎手（3戦1勝）。16頭立ての9番人気で15番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで頑張り、3着に入り込んだ。

7歳（2019年）

3月30日、G1のドバイシーマクラシック（アラブ首長国連邦・メイダン芝2410m）に出走。鞍上は2戦連続でH.ボウマン騎手（4戦1勝）。8頭立ての6番人気で1番ゲートからスタート。最後は、勝ったOld Persianから1馬身半差の2着となった。

7月27日、O.マーフィー騎手を鞍上に迎えて、11頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。6着に敗れた。

8月21日、G1のインターナショナルステークス（イギリス・ヨーク芝2063m）に出走。鞍上は2戦連続でO.マーフィー騎手（1戦0勝）。9頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。8着に終わった。

11月24日、約3か月の休養明けで迎えた32戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/重）に出走。15頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では伸びあぐねて9着に敗れた。

12月22日、中3週で迎えた33戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は福永祐一騎手（15戦5勝）。16頭立ての14番人気で大外16番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、14番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では上がり4位タイの末脚を見せたが上位には届かず6着に終わった。

2019年12月25日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。