アンインジュリー（2015年生、母クロスザレイチェル）

アンインジュリー（2015年5月13日）は、日本の競走馬。牝馬。馬名の意味は「Ｕｎ（打消しの接頭語）＋Ｉｎｊｕｒｙ（怪我）より。怪我なし」。毛色は栗毛。種牡馬のヨハネスブルグ（当時16歳）と交配したクロスザレイチェルが8歳のときに産んだ3番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は千代田牧場。主な勝ち鞍は2018年の飛翔特別(500万下)。

経歴

デビュー前

1歳のとき、千代田牧場から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、鈴木康弘によって864万円で落札された。

杉山晴紀厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2018年）

2月10日、デビュー戦は津村明秀騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都ダート1400m 雨/稍重）に出走。馬体重は460kg。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず6着に敗れた。

3月18日、中4週で迎えた2戦目は、D.バルジュー騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神ダート1400m 曇/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚勢が鈍り13着に敗れた。

5月19日、中8週で迎えた3戦目は、菱田裕二騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（新潟芝1000m 小雨/重）に出走。芝レースへの出走及び長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての8番人気で7番ゲートからスタート。8着に敗れた。

7月15日、中7週で迎えた4戦目は、牝馬限定の3歳未勝利（函館芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で菱田裕二騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。先頭に立つ格好となり、ミドルペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後はスピードが落ちてしまい8着に敗れた。

8月24日、中5週で迎えた5戦目は、戸部尚実騎手を鞍上に迎えて、3歳戦の名古屋モーニングフィーバー16（名古屋ダート1400m 曇/不良）に出走。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったルビーロマンに詰め切れず、5馬身差の2着に敗北した。

8月31日、連闘で迎えた6戦目は、3歳（名古屋ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸部尚実騎手（1戦0勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。端をきり、で一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のコンヴィーヴォに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

9月13日、中1週で迎えた7戦目は、3歳（名古屋ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で戸部尚実騎手（2戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、で馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて、最後は2着のスリースプリングをハナ差振り切って圧倒的支持に応えた。

10月27日、中5週で馬体重を前走から16kg減らして迎えた8戦目は、丸田恭介騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下の飛翔特別（新潟芝1000m 曇/稍重）に出走。18頭立ての12番人気で大外18番ゲートからスタート。最後は、2着のリンシャンカイホウに半馬身の差をつけて優勝

11月24日、中3週で馬体重を前走から10kg戻して迎えた9戦目は、牝馬限定の3歳以上1000万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で丸田恭介騎手（1戦1勝）。14頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では上がり3位の末脚を見せたが上位には届かず12着に終わった。

4歳（2019年）

2月17日、約3か月の間隔を開けて迎えた10戦目は、4歳以上1000万下の紫川特別（小倉芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で丸田恭介騎手（2戦1勝）。18頭立ての14番人気で16番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭い脚を使えず7着に終わった。

5月4日、約2か月半の間隔を開けて迎えた11戦目は、ハンデ戦で4歳以上1000万下の邁進特別（新潟芝1000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で丸田恭介騎手（3戦1勝）。16頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。7着に終わった。

8月4日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた12戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上2勝クラスの驀進特別（新潟芝1000m 晴/良）に出走。18頭立ての17番人気で4番ゲートからスタート。9着に終わった。

8月31日、中3週で馬体重を前走からさらに14kg増やして迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの飯豊特別（新潟芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で吉田豊騎手（1戦0勝）。18頭立ての15番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では余力が残っておらず13着に終わった。

11月2日、中8週で迎えた14戦目は、荻野極騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上2勝クラスの河北新報杯（福島芝1200m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。最後は脚色が衰えて14着に終わった。

5歳（2020年）

1月24日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から17kg減らして迎えた15戦目は、藤本現暉騎手を鞍上に迎えて、一般C1一二（大井ダート1200m 曇/重）に出走。16頭立ての9番人気で大外16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では脚を伸ばせず7着に終わった。

2月28日、中4週で迎えた16戦目は、一般C1一二三（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤本現暉騎手（1戦0勝）。15頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は勢いを失って9着に敗れた。

3月19日、中2週で迎えた17戦目は、一般C1一二三（大井ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で藤本現暉騎手（2戦0勝）。15頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は減速してしまい10着に終わった。

4月10日、中2週で迎えた18戦目は、藤田凌騎手を鞍上に迎えて、一般C1二三（大井ダート1200m 晴/良）に出走。16頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では天性の負けん性を発揮してゴールまで力闘し、3着を確保した。

4月27日、中1週で迎えた19戦目は、アークトゥルス賞（大井ダート1200m 雨/重）に出走。鞍上は2戦連続で藤田凌騎手（1戦0勝）。16頭立ての11番人気で4番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を伸ばせず6着に終わった。

5月18日、中2週で迎えた20戦目は、プレアデス賞（大井ダート1200m 雨/重）に出走。鞍上は3戦連続で藤田凌騎手（2戦0勝）。13頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では鋭い脚を使えず11着に敗れた。

6月3日、中1週で迎えた21戦目は、ゲンマ賞（大井ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で藤田凌騎手（3戦0勝）。13頭立ての12番人気で10番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。最後は脚色が悪くなり13着に終わった。

9月18日、約3か月半の休養明けで迎えた22戦目は、臼井健太郎騎手を鞍上に迎えて、ミューザ川崎シンフォニーホール記念（川崎ダート900m 晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず8着に終わった。

9月30日、中1週で迎えた23戦目は、ハンデ戦のメープルダッシュ（船橋ダート1000m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で臼井健太郎騎手（1戦0勝）。10頭立ての6番人気で4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切り、3着に入り込んだ。

10月14日、中1週で迎えた24戦目は、一般C1一二三（川崎ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で臼井健太郎騎手（2戦0勝）。11頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後は一杯になって10着に敗れた。

10月29日、中1週で迎えた25戦目は、牝馬限定の一般C1（船橋ダート1200m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で臼井健太郎騎手（3戦0勝）。11頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後はバタバタになってしまい10着に敗れた。

11月23日、中3週で迎えた26戦目は、山下裕貴騎手を鞍上に迎えて、天正月賞（佐賀ダート1300m 晴/重）に出走。9頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。端に立ち、で一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、アンクレットハートに半馬身交わされて2着となった。

12月6日、中1週で迎えた27戦目は、石川慎将騎手を鞍上に迎えて、ローズ特別（佐賀ダート1750m 晴/良）に出走。10頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚が振るわず6着に終わった。

12月20日、中1週で迎えた28戦目は、水仙賞（佐賀ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で石川慎将騎手（1戦0勝）。12頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ伸び切れず11着に終わった。

6歳（2021年）

1月26日、中4週で迎えた29戦目は、萌月賞（佐賀ダート1300m 雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で石川慎将騎手（2戦0勝）。12頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを10番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず10着に敗れた。

2月14日、中2週で迎えた30戦目は、竹吉徹騎手を鞍上に迎えて、ミモザ賞（佐賀ダート1400m 曇/良）に出走。8頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。でレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では伸びが鈍く8着に終わった。

3月14日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた31戦目は、村上忍騎手を鞍上に迎えて、一般C2（水沢ダート850m 小雨/不良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るプリンセスラッキーを次元の違う末脚で半馬身差し切って久しぶりに勝利を挙げた。

3月29日、中1週で迎えた32戦目は、一般C2（水沢ダート850m 晴/不良）に出走。鞍上は2戦連続で村上忍騎手（1戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では持ち前のスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったマートルリースに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

4月11日、中1週で迎えた33戦目は、一般C1（水沢ダート850m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で村上忍騎手（2戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸びたが、3着に終わった。

4月25日、中1週で迎えた34戦目は、一般C1（水沢ダート850m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で村上忍騎手（3戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではきちんと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のアンジュレーヴをクビ差振り切って5勝目をつかんだ。

5月11日、中1週で迎えた35戦目は、一般C1（水沢ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で村上忍騎手（4戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。先頭に立ち、でレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや鈍り、3着に終わった。

5月25日、中1週で迎えた36戦目は、一般C1（水沢ダート1300m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で村上忍騎手（5戦2勝）。7頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では根気強くタフに走り抜いたが、カズモンレアーレにクビ差交わされて2着となった。

6月15日、中2週で迎えた37戦目は、一般B2（水沢ダート850m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で村上忍騎手（6戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。先手を奪い、で一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のクイックスタディに2馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

7月12日、中3週で迎えた38戦目は、マルカブ賞（盛岡ダート1400m 曇/不良）に出走。鞍上は8戦連続で村上忍騎手（7戦3勝）。12頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。ハナに立つ恰好となり、で馬群を引っ張る。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後はタレてしまい8着に敗れた。

7月27日、中1週で迎えた39戦目は、一般B2（盛岡ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で村上忍騎手（8戦3勝）。9頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で追い上げたが、抜け出したジェドゥラシャンスを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

8月10日、中1週で迎えた40戦目は、オーガストカップ（盛岡芝1000m 曇/重）に出走。鞍上は10戦連続で村上忍騎手（9戦3勝）。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、で集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、ウムラオフにクビ差交わされて2着に惜敗した。

9月5日、中3週で迎えた41戦目は、高橋悠里騎手を鞍上に迎えて、ジニア賞（盛岡ダート1600m 曇/稍重）に出走。8頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではもうワンパンチ足りず、3着に終わった。

9月19日、中1週で迎えた42戦目は、一般B1（盛岡ダート1000m 晴/重）に出走。鞍上は村上忍騎手（10戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。逃げを打ち、でレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグイグイと終いの脚を伸ばして、最後は2着のミスティカルに2馬身の差をつけて1着ゴールを果たした。