ナリタハヤブサ（1987年生、母フエアーカツプ）

ナリタハヤブサ（1987年4月28日）は、日本の競走馬、種牡馬。1991年にJRA賞最優秀ダートホースを受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のナグルスキー（当時6歳）と交配したフエアーカツプが20歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（株）下河辺牧場。戦績は、中央平地33戦5勝2着6回、地方8戦4勝。1990年のスプリングステークス(G2)で2着に入った他、1990年、1991年とウインターステークス(G3)を連覇するなど、重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

中尾謙太郎厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1989年）

9月10日、デビュー戦は岡潤一郎騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は462kg。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

10月1日、中2週で迎えた2戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳新馬（阪神芝1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。14頭立ての圧倒的1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて楽々と抜け出し、最後は2着のタマモハヤトに5馬身の差をつけて初白星を挙げた。

10月28日、中3週で迎えた3戦目は、2歳オープンのもみじステークス（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では見所を作れず6着に敗れた。

12月2日、中4週で迎えた4戦目は、3歳400万下のエリカ賞（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。7頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では目を引く伸び脚で追い上げたが、勝ったグランドゴールドに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

12月23日、中2週で迎えた5戦目は、3歳400万下の千両賞（阪神芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

3歳（1990年）

2月11日、中6週で迎えた6戦目は、3歳G3のきさらぎ賞（阪神芝2000m 曇/不良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘したが、3着に終わった。

3月4日、中2週で迎えた7戦目は、3歳G3のペガサスステークス（阪神芝1600m 晴/重）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では矢のような伸び脚で猛追したが、勝ったキーミノブを半馬身捉え切れず2着に敗北した。

3月25日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G2のスプリングステークス（中山芝1800m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦1勝）。14頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では物凄い伸び脚で猛追したが、勝ったアズマイーストに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

4月15日、中2週で迎えた9戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦1勝）。18頭立ての8番人気で17番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではいいところがなく12着に敗れた。

5月6日、中2週で迎えた10戦目は、蛯沢誠治騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のNHK杯（東京芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では見せ場を作れず8着に終わった。

5月26日、中2週で迎えた11戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、3歳オープンのマーガレットステークス（阪神芝1600m 晴/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

9月16日、約4か月の休養明けで迎えた12戦目は、G3の朝日チャレンジカップ（中京芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は岡潤一郎騎手（1戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月14日、中3週で迎えた13戦目は、土肥幸広騎手を鞍上に迎えて、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り雨/重）に出走。15頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では末脚がパッとせず14着に敗れた。

11月24日、中5週で迎えた14戦目は、キャピタルステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は蛯沢誠治騎手（1戦0勝）。16頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では上がり4位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず14着に終わった。

12月16日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた15戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、G3のウインターステークス（中京ダート2300m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。15頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭をうかがい、最後は2着のカリブソングを半馬身振り切って悲願の重賞初制覇を果たした。

4歳（1991年）

2月16日、中8週で馬体重を前走から8kg戻して迎えた16戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 曇/重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（1戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のインターシオカゼに1馬身3/4の差をつけて重賞2勝目をマークした。

4月3日、中6週で迎えた17戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（2戦2勝）。13頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。4着に終わった。

5月11日、中4週で迎えた18戦目は、松永幹夫騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、抜け出したミスタートウジンに半馬身届かず2着に敗北した。

6月30日、中6週で迎えた19戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦2勝）。16頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。最後は脚勢が鈍り13着に敗れた。

7月27日、中3週で迎えた20戦目は、タイムス杯（札幌ダート1700m 小雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（4戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸びで猛進したが、勝ったカミノクレッセにねじ伏せられて1馬身半差の2着に敗北した。

8月25日、中3週で迎えた21戦目は、ハンデ戦でオープンのシーサイドステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（5戦2勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位争いには絡めず5着に敗れた。

10月5日、中5週で迎えた22戦目は、神無月ステークス（東京ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で横山典弘騎手（6戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では上がり2位の末脚を見せたが上位には届かず5着に敗れた。

11月2日、中3週で迎えた23戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で横山典弘騎手（7戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を見せたが上位争いには参加できず9着に敗れた。

12月15日、中5週で迎えた24戦目は、熊沢重文騎手を鞍上に迎えて、G3のウインターステークス（中京ダート2300m 曇/良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るマンジュデンカブトを別次元の末脚で半馬身差し切って連覇達成

5歳（1992年）

2月22日、中9週で迎えた25戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は横山典弘騎手（8戦2勝）。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れ味光る末脚を繰り出し、3着に入った。

3月21日、中3週で迎えた26戦目は、仁川ステークス（阪神ダート1800m 曇/重）に60kgの斤量を背負って出走。鞍上は松永幹夫騎手（1戦0勝）。10頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では決め手が足りず4着に敗れた。

4月15日、中3週で迎えた27戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は横山典弘騎手（9戦2勝）。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。最後はラシアンゴールドと並んで1着同着となった。

5月16日、中3週で迎えた28戦目は、ハンデ戦でオープンの武蔵野ステークス（東京ダート1600m 曇/稍重）に60.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（10戦3勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた10頭をごぼう抜きし、最後は2着のダイカツジョンヌに1馬身の差をつけて優勝

6月14日、中3週で迎えた29戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。13頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり9着に敗れた。

7月4日、中2週で迎えた30戦目は、東海ステークス（中京ダート1700m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は熊沢重文騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では他馬と同じような脚勢になり5着に敗れた。

11月7日、約4か月の休み明けで迎えた31戦目は、橋本広喜騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1200m 曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。14頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線では上がり2位の末脚を繰り出したが上位には割り込めず8着に終わった。

12月20日、中5週で迎えた32戦目は、G3のウインターステークス（中京ダート2300m 小雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は横山典弘騎手（11戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを10番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、5着に終わった。

6歳（1993年）

1月31日、中5週で迎えた33戦目は、銀嶺ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に61kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（12戦4勝）。14頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に敗れた。

2月20日、中2週で迎えた34戦目は、ハンデG3のフェブラリーハンデキャップ（東京ダート1600m 晴/良）に61kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で横山典弘騎手（13戦4勝）。16頭立ての5番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始12番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい8着に敗れた。

3月21日、中3週で迎えた35戦目は、久保田英敬騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の中京記念（小倉芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では見事な伸び脚で急追したが、勝ったアラシをクビ差捉え切れず2着に惜敗した。

4月12日、中2週で迎えた36戦目は、帝王賞（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（14戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。8着に敗れた。

6月28日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から12kg増やして迎えた37戦目は、向山牧騎手を鞍上に迎えて、金北山特別（新潟(地)ダート1700m 晴/良）に出走。8頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。最後は、2着のダイワベッカーに4馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

7歳（1994年）

9月18日、約15か月の休養明けで迎えた38戦目は、米山特別（新潟(地)ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で向山牧騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、2着のエイシンライダーに4馬身の差をつけて休養明け初戦を物にした。

10月10日、中2週で迎えた39戦目は、神無月特別（新潟(地)ダート1700m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で向山牧騎手（2戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。最後は、2着のタケデンファイターに半馬身の差をつけて勝利を手中に収めた。

11月20日、中5週で迎えた40戦目は、晩秋特別（新潟(地)ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は4戦連続で向山牧騎手（3戦3勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。4着に敗れた。

8歳（1995年）

4月16日、約5か月の休養明けで迎えた41戦目は、仲春特別（三条ダート1700m 曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で向山牧騎手（4戦3勝）。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。競走中止となった。