トロットスター（1996年生、母カルメンシータ）

トロットスター（1996年5月11日）は、日本の競走馬、種牡馬。2001年にJRA賞最優秀短距離馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のダミスター（当時14歳）と交配したカルメンシータが8歳のときに産んだ初仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）荻伏三好ファーム。戦績は、中央平地32戦8勝2着7回、地方2戦0勝。2001年の高松宮記念(G1)に勝利した他、2001年のスプリンターズステークス(G1)を制するなど、G1級競走2勝を含む重賞4勝を挙げた。

経歴

デビュー前

中野栄治厩舎（美浦）へ入厩。

3歳（1999年）

1月31日、デビュー戦は藤原英幸騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（東京ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は454kg。16頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。端をきる形となり、平均ペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、サンユウリュウオーに交わされて5馬身差の2着となった。

2月20日、中2週で迎えた2戦目は、4歳新馬（東京ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で藤原英幸騎手（1戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のガンバヨッチに4馬身の差をつけて初白星を挙げた。

3月13日、中2週で迎えた3戦目は、4歳500万下（中山ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で藤原英幸騎手（2戦1勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。息の入らないペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始2番手を追走。直線では詰めが甘くなり、4着に終わった。

3月27日、中1週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、佐藤哲三騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（阪神ダート1200m 曇/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり厳しいペースでレースが進む中、馬場の外目を回って7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では矢のように疾駆したが、抜け出したポットテムジンを差し切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

4月18日、中2週で迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳500万下（中山ダート1200m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のリズムコーダをクビ差振り切って2勝目を奪取した。

5月9日、中2週で迎えた6戦目は、小島貞博騎手を鞍上に迎えて、3歳G3の京都4歳特別（京都芝2000m 晴/良）に出走。芝レース、重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。18頭立ての16番人気で16番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では余力が残っておらず10着に終わった。

6月12日、中4週で迎えた7戦目は、3歳G3の中日スポーツ賞4歳ステークス（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は藤原英幸騎手（3戦1勝）。18頭立ての9番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では迫力満点の伸び脚で追い上げたが、抜け出したサイキョウサンデーにハナ差届かず2着となった。

10月10日、約4か月の休み明けで迎えた8戦目は、横山賀一騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上1600万下のみちのくステークス（福島芝1200m 晴/良）に出走。15頭立ての6番人気で14番ゲートからスタート。非常に速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のカルミナブラーナをアタマ差振り切って久しぶりの実戦をモノにした。

10月30日、中2週で迎えた9戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、G2のスワンステークス（京都芝1400m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では他馬と同じ脚色になってしまい6着に敗れた。

11月27日、中3週で迎えた10戦目は、M.ロバーツ騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1400m 晴/良）に出走。18頭立ての9番人気で3番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走し、4着に入った。

12月19日、中2週で迎えた11戦目は、J.ムルタ騎手を鞍上に迎えて、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。16頭立ての13番人気で14番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず7着に終わった。

4歳（2000年）

1月9日、中2週で迎えた12戦目は、G3のガーネットステークス（中山ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は藤原英幸騎手（4戦1勝）。14頭立ての4番人気で3番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では伸びが劣勢になり11着に敗れた。

2月6日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた13戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、G3のシルクロードステークス（京都芝1200m 雨/不良）に出走。14頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛進したが、勝ったブロードアピールにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着となった。

3月26日、中6週で迎えた14戦目は、後藤浩輝騎手を鞍上に迎えて、G1の高松宮記念（中京芝1200m 曇/良）に出走。17頭立ての11番人気で8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では脚が残っておらず9着に終わった。

4月23日、中3週で迎えた15戦目は、やまびこステークス（福島芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は横山賀一騎手（1戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて9番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったダイタクヤマトに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

6月4日、中5週で迎えた16戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で横山賀一騎手（2戦1勝）。18頭立ての18番人気で15番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では力感溢れる脚捌きでゴールまで頑張り、5着に入り込んだ。

8月6日、中8週で迎えた17戦目は、G3の関屋記念（福島芝1700m 晴/良）に出走。鞍上は河内洋騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では末脚が振るわず5着に敗れた。

9月10日、中4週で迎えた18戦目は、的場均騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の京成杯オータムハンデキャップ（中山芝1600m 外回り晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で大外10番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、伸びてきたシンボリインディ決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

10月21日、中5週で迎えた19戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G3の富士ステークス（東京芝1600m 晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを11番手で通過。直線では見事な伸び脚で猛追したが、抜け出したダイワカーリアンに3/4馬身届かず2着となった。

11月19日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのオーロカップ（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は横山賀一騎手（3戦1勝）。17頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のマチカネホクシンに2馬身半の差をつけて4勝目をマークした。

12月16日、中3週で迎えた21戦目は、G2のCBC賞（中京芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを8番手で通過。直線では途轍もない末脚を弾けさせて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のブラックホークに1馬身半の差をつけて待望の重賞初制覇を果たした。

5歳（2001年）

2月4日、中6週で迎えた22戦目は、G3のシルクロードステークス（京都芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では一気に末脚を伸ばして先頭をうかがい、最後は2着のタイキトレジャーをクビ差振り切って3連勝で2つ目の重賞タイトルを奪取した。

3月25日、中6週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた23戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 小雨/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（3戦2勝）。18頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始9番手を追走。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のブラックホークを半馬身振り切って上半期スプリント王の座を手にした。

6月3日、中9週で迎えた24戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（4戦3勝）。18頭立ての4番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを10番手で通過。直線では末脚にキレが無く14着に敗れた。

9月30日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から24kg増やして迎えた25戦目は、G1のスプリンターズステークス（中山芝1200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（5戦3勝）。12頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線に入ると、前で粘るメジロダーリングを上がり3位の末脚でクビ差だけ差し切って春秋スプリントG1連覇を達成した。

11月18日、中6週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた26戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（6戦4勝）。18頭立ての3番人気に推されて17番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では末脚にキレが無く12着に敗れた。

6歳（2002年）

2月3日、約2か月半の間隔を開けて馬体重を前走から8kg戻して迎えた27戦目は、ハンデG3のシルクロードステークス（京都芝1200m 曇/良）に59.5kgの斤量を背負って出走。鞍上は7戦連続で蛯名正義騎手（7戦4勝）。16頭立ての1番人気に推されて14番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを9番手で通過。直線では上がり1位タイの末脚を繰り出したが上位争いには参加できず6着に敗れた。

3月24日、中6週で迎えた28戦目は、G1の高松宮記念（中京芝1200m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で蛯名正義騎手（8戦4勝）。18頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを12番手で通過。直線では力強い脚捌きでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

5月12日、中6週で迎えた29戦目は、G2の京王杯スプリングカップ（東京芝1400m 晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で蛯名正義騎手（9戦4勝）。18頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが続かず、6着に終わった。

6月2日、中2週で迎えた30戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で蛯名正義騎手（10戦4勝）。18頭立ての6番人気で7番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では見せ場を作れず14着に敗れた。

9月29日、約4か月の休み明けで迎えた31戦目は、G1のスプリンターズステークス（新潟芝1200m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で蛯名正義騎手（11戦4勝）。11頭立ての6番人気で6番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚勢が悪くなり9着に敗れた。

10月14日、中1週で迎えた32戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は後藤浩輝騎手（1戦0勝）。14頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位には届かず6着に敗れた。

11月4日、中2週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた33戦目は、G1のJBCスプリント（盛岡ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で後藤浩輝騎手（2戦0勝）。15頭立ての5番人気で13番ゲートからスタート。でレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず7着に敗れた。

12月15日、中5週で迎えた34戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G2のCBC賞（中京芝1200m 晴/良）に60kgの斤量を背負って出走。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを13番手で通過。直線では末脚が冴えず13着に敗れた。