メインキャスター（1986年生、母ニチドウクイン）

メインキャスター（1986年2月27日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は栗毛。種牡馬のノーザンテースト（当時15歳）と交配したニチドウクインが14歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道千歳市、生産者は社台ファーム。戦績は、中央平地27戦8勝2着7回。1990年のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別(牝ハンデG3)に勝利した他、1991年の小倉大賞典(ハンデG3)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

宇田明彦厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（1988年）

7月9日、デビュー戦は本田優騎手を鞍上に据えて、牝馬限定の3歳新馬（札幌ダート1000m 曇/重）に出走。馬体重は436kg。8頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では今一つ伸び切れず4着に敗れた。

7月23日、中1週で迎えた2戦目は、3歳新馬（札幌ダート1000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で本田優騎手（1戦0勝）。6頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では上がり1位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず3着に終わった。

8月13日、中2週で迎えた3戦目は、3歳未勝利（函館芝1000m 曇/稍重）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で本田優騎手（2戦0勝）。7頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではビュッと切れる脚で猛追したが、勝ったキタノコウザンに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

8月27日、中1週で迎えた4戦目は、3歳未勝利（函館芝1000m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で本田優騎手（3戦0勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線に入ると、前で粘るユーワファニーを上がり1位の末脚でアタマ差だけ差し切って未勝利戦を制した。

9月25日、中3週で迎えた5戦目は、2歳G3の函館3歳ステークス（函館芝1200m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で本田優騎手（4戦1勝）。11頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線ではやや伸びを欠き、4着に終わった。

4歳（1990年）

4月7日、約18か月半の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた6戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、5歳以上500万下（阪神ダート1200m 雨/稍重）に出走。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、14番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを12番手で通過。直線では伸びあぐねて16着に敗れた。

5月5日、中3週で迎えた7戦目は、5歳以上500万下（京都芝1600m 外回り雨/不良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で16番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のエリモボーイに4馬身の差をつけて久しぶりに勝利を挙げた。

5月20日、中1週で迎えた8戦目は、5歳以上900万下の舞子特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（2戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったトウショウユードラを半馬身捉え切れず2着に敗北した。

6月3日、中1週で迎えた9戦目は、村本善之騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で5歳以上900万下の鷹取特別（阪神芝2000m 晴/良）に出走。12頭立ての圧倒的1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、勝ったシンクルセダに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

7月1日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定の5歳以上900万下の浜名湖特別（中京芝2000m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（1戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛進したが、シンビクトリーにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

7月22日、中2週で迎えた11戦目は、牝馬限定の4歳以上500万下の日田特別（小倉芝2000m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は南井克巳騎手（3戦1勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では脚色がやや衰え、3着に終わった。

8月18日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の天草ステークス（小倉芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（4戦1勝）。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のマリリンモモコに5馬身の差をつけて断トツの支持に応えた。

9月15日、中3週で迎えた13戦目は、牝馬限定の4歳以上900万下の有松特別（中京芝1800m 曇/重）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（5戦2勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るカツノジョオーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は5馬身の差をつけて圧倒的支持に応えた。

10月14日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定G3の牝馬東京タイムズ杯（東京芝1600m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（6戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、馬場の外目を回って8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では力感溢れるフットワークでゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

11月17日、中4週で迎えた15戦目は、ハンデ戦の比叡ステークス（京都芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（7戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線に入ると、前で粘るメイショウビトリアを次元の違う末脚で交わし去り、最後は4馬身の差をつけて5勝目をマークした。

12月16日、中3週で迎えた16戦目は、牝馬限定のハンデG3のサンケイスポーツ杯阪神牝馬特別（京都芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で南井克巳騎手（8戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエイシンウイザードをクビ差振り切って初の重賞タイトルをゲットした。

5歳（1991年）

1月27日、中5週で迎えた17戦目は、牝馬限定G3の京都牝馬特別（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で南井克巳騎手（9戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは、大外に持ち出して6番手で通過。直線ではジワリジワリと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

2月17日、中2週で迎えた18戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の小倉大賞典（小倉芝1800m 曇/良）に出走。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では卓出した伸び脚で猛進したが、勝ったレッツゴーターキンにねじ伏せられてクビ差の2着に甘んじた。

3月17日、中3週で迎えた19戦目は、ハンデG3の中京記念（小倉芝2000m 晴/稍重）に牝馬ながら57kgの斤量を背負って出走。鞍上は2戦連続で田島信行騎手（1戦0勝）。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では瞬発力に富んだ末脚を披露したが、3着に終わった。

4月21日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた20戦目は、オーストラリアトロフィー（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（10戦5勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では鮮烈な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のニホンピロブレイブに2馬身半の差をつけて1番人気に応えた。

5月12日、中2週で迎えた21戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（11戦6勝）。16頭立ての8番人気で15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず7着に敗れた。

6月9日、中3週で迎えた22戦目は、札幌日経賞（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（12戦6勝）。11頭立ての1番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではあとひと押しが利かず、4着に終わった。

7月21日、中5週で迎えた23戦目は、道新杯（札幌芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（13戦6勝）。14頭立ての3番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線では迫力のある伸び脚で猛追したが、抜け出したヤグラステラにハナ差届かず2着に惜敗した。

8月18日、中3週で迎えた24戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（14戦6勝）。14頭立ての2番人気に推されて12番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では迫力十分の伸びを見せたが、勝ったメジロマーシャスにねじ伏せられてハナ差の2着に甘んじた。

10月19日、中8週で迎えた25戦目は、カシオペアステークス（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で南井克巳騎手（15戦6勝）。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではグングンと終いの脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のスノージェットを3/4馬身振り切って単勝一倍台の期待に応えた。

11月24日、中4週で迎えた26戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で南井克巳騎手（16戦7勝）。15頭立ての15番人気で9番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線ではジリジリとしか伸びず9着に終わった。

12月22日、中3週で迎えた27戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で南井克巳騎手（17戦7勝）。15頭立ての12番人気で7番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始13番手を追走。直線では今ひとつ伸びが無く7着に終わった。