アインアイン（1997年生、母アインフローラ）

アインアイン（1997年5月30日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。2002年にNARグランプリ最優秀短距離馬を受賞した。毛色は鹿毛。種牡馬のパークリージエント（当時16歳）と交配したアインフローラが10歳のときに産んだ5番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者は大典牧場（有）。戦績は、中央平地1戦0勝、地方33戦3勝2着8回。2002年の東京盃(G2)に勝利した他、2001年のさきたま杯(G3)で2着に入るなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

赤間清松厩舎（大井）へ入厩。

2歳（1999年）

10月27日、デビュー戦は鈴木啓之騎手を鞍上に据えて、3歳（大井ダート1000m 雨/重）に出走。馬体重は531kg。7頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るベルジャングルを鬼脚で交わし去り、最後は1馬身の差をつけて初勝利を挙げた。

11月25日、中3週で迎えた2戦目は、2歳戦の山茶花特別（大井ダート1500m 内回り晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で鈴木啓之騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、かなり緩いペースで集団を引っ張る。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では鮮やかな伸び脚で驀進したが、スーパーダンディーにクビ差交わされて2着に甘んじた。

12月28日、中4週で馬体重を前走から11kg減らして迎えた3戦目は、的場直之騎手を鞍上に迎えて、2歳戦のカトレア特別（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず8着に敗れた。

3歳（2000年）

1月11日、中1週で迎えた4戦目は、市村誠騎手を鞍上に迎えて、4歳（大井ダート1600m 内回り晴/稍重）に出走。14頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張ったが、4着に終わった。

2月3日、中2週で迎えた5戦目は、牝馬限定の3歳ハンデ戦の雛菊特別（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で市村誠騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

2月29日、中3週で迎えた6戦目は、4歳（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で市村誠騎手（2戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では見せ場なく6着に敗れた。

3月24日、中2週で迎えた7戦目は、牝馬限定3歳オープンの’00桃花賞（大井ダート1600m 内回り曇/重）に出走。鞍上は4戦連続で市村誠騎手（3戦0勝）。11頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、超スローペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では矢のような伸びを見せたが、カツベンテンにクビ差交わされて2着となった。

4月10日、中1週で迎えた8戦目は、3歳戦のライラック特別（大井ダート1800m 雨/良）に出走。鞍上は5戦連続で市村誠騎手（4戦0勝）。13頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り6着に敗れた。

5月9日、中3週で迎えた9戦目は、3歳戦のキンポウゲ特別（大井ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で市村誠騎手（5戦0勝）。14頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが劣勢になり6着に終わった。

6月6日、中3週で迎えた10戦目は、牝馬限定3歳地方重賞の東京プリンセス賞（大井ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で市村誠騎手（6戦0勝）。16頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、かなりのスローペースで集団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鮮やかな末脚を炸裂させて、最後は2着のベルモントルビーに3馬身の差をつけて2勝目を奪取した。

8月17日、中9週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた11戦目は、3歳地方重賞の黒潮盃（大井ダート1700m 晴/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で市村誠騎手（7戦1勝）。15頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。最後は勢いを失って12着に敗れた。

9月12日、中3週で迎えた12戦目は、牝馬限定3歳地方重賞のゴールデンティアラ賞（大井ダート2000m 晴/重）に出走。鞍上は9戦連続で市村誠騎手（8戦1勝）。15頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。ハナを切り、緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、4着に終わった。

10月17日、中4週で迎えた13戦目は、3歳地方重賞のスーパーチャンピオンシップ（大井ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で市村誠騎手（9戦1勝）。15頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はタレてしまい11着に敗れた。

11月14日、中3週で迎えた14戦目は、牝馬限定の3歳ハンデ地方重賞のリリーカップ（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で市村誠騎手（10戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。3着に終わった。

12月14日、中3週で迎えた15戦目は、牝馬限定3歳地方重賞のロジータ記念（川崎ダート2100m 曇/良）に出走。鞍上は12戦連続で市村誠騎手（11戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。8着に敗れた。

4歳（2001年）

1月31日、中6週で迎えた16戦目は、早田秀治騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定G3のTCK女王盃（大井ダート2000m 曇/稍重）に出走。重賞競走への出走は初となった。16頭立ての16番人気で14番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。最後はバタバタになってしまい12着に終わった。

2月28日、中3週で馬体重を前走から14kg減らして迎えた17戦目は、ハンデ戦の’01メトロポリタンカップ（大井ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で早田秀治騎手（1戦0勝）。15頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のガッツで最後まで奮闘したが、勝ったリザーブユアハートに詰め切れず、4馬身差の2着となった。

3月27日、中3週で迎えた18戦目は、張田京騎手を鞍上に迎えて、地方重賞のフロンティアスプリント盃（大井ダート1200m 晴/稍重）に51kgの軽斤量で出走。11頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚を伸ばせず5着に敗れた。

5月9日、中5週で馬体重を前走から13kg増やして迎えた19戦目は、ハンデ戦の’01グリーンカップ（大井ダート2000m 曇/不良）に出走。鞍上は市村誠騎手（12戦1勝）。15頭立ての9番人気で14番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では見せ場なく6着に終わった。

6月20日、中5週で迎えた20戦目は、坂井英光騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定のハンデ地方重賞のエメラルドカップ（川崎ダート1600m 晴/重）に出走。13頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。3着を確保した。

7月5日、中1週で迎えた21戦目は、牝馬限定G2のエンプレス杯（川崎ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井英光騎手（1戦0勝）。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。7着に終わった。

9月5日、中8週で迎えた22戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G3のさきたま杯（浦和ダート1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。12頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では目を引く伸びを見せたが、ゲイリーイグリットにアタマ差交わされて2着となった。

9月17日、中1週で迎えた23戦目は、牝馬限定G3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦0勝）。11頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。3着を確保した。

10月3日、中1週で迎えた24戦目は、ハンデ地方重賞のTVK盃（川崎ダート1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、勝ったハセノガルチから半馬身差の2着に敗北した。

10月31日、中3週で迎えた25戦目は、G1のJBCスプリント（大井ダート1200m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は市村誠騎手（13戦1勝）。14頭立ての10番人気で13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では天賦の勝負根性でゴールまで勇戦し、5着に入り込んだ。

11月23日、中2週で迎えた26戦目は、地方重賞のグランドマイラーズ（船橋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は鈴木啓之騎手（2戦1勝）。14頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。端を取り切り、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では脚勢がやや鈍り、5着に終わった。

5歳（2002年）

1月31日、中9週で迎えた27戦目は、ハンデ地方重賞の新世紀盃（川崎ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は内田博幸騎手（3戦0勝）。12頭立ての3番人気に推されて5番ゲートからスタート。最後は、勝ったハイテンションパルからクビ差の2着に惜敗した。

3月21日、中6週で迎えた28戦目は、地方重賞のフロンティアスプリント盃（大井ダート1190m 曇/良）に出走。鞍上は市村誠騎手（14戦1勝）。14頭立ての7番人気で11番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではシャープな伸びを見せたが、フレアリングマズルに交わされて3馬身差の2着となった。

4月17日、中3週で迎えた29戦目は、牝馬限定G3のマリーンカップ（船橋ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で市村誠騎手（15戦1勝）。11頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。他馬と併走しながら端に立つ恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。道中で単騎先頭に変わり、1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が鈍り7着に終わった。

6月8日、中6週で迎えた30戦目は、テレビ愛知オープン（中京芝1200m 晴/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は内田博幸騎手（4戦0勝）。18頭立ての15番人気で13番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では他馬と同じような脚色になり12着に終わった。

7月11日、中4週で迎えた31戦目は、牝馬限定G3のスパーキングレディーカップ（川崎ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は市村誠騎手（16戦1勝）。12頭立ての9番人気で1番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、ジーナフォンテンにクビ差交わされて2着となった。

9月16日、中9週で馬体重を前走から19kg増やして迎えた32戦目は、牝馬限定のハンデ地方重賞のトゥインクルレディー賞（大井ダート1590m 内回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で市村誠騎手（17戦1勝）。16頭立ての7番人気で9番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見せ場なく7着に敗れた。

9月25日、連闘で馬体重を前走から14kg絞って迎えた33戦目は、G2の東京盃（大井ダート1190m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で市村誠騎手（18戦1勝）。13頭立ての12番人気で1番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線に入ると、前で粘るエイシンラグランジを交わし去り、最後は1馬身の差をつけて悲願の重賞初制覇を果たした。

11月4日、中5週で迎えた34戦目は、G1のJBCスプリント（盛岡ダート1200m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で市村誠騎手（19戦2勝）。15頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず8着に敗れた。