アストリッド（2003年生、母スタータイクーン）

アストリッド（2003年3月3日）は、日本の競走馬、繁殖牝馬。毛色は黒鹿毛。種牡馬のホワイトマズル（当時13歳）と交配したスタータイクーンが8歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道勇払郡早来町、生産者はノーザンファーム。戦績は、地方25戦9勝2着6回。2008年のしらさぎ賞(牝S3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

13歳のとき、ノーザンファームから「ジェイエス繁殖馬セールサラブレッド繁殖牝馬」に上場され、和田牧場によって162万円で落札された。

川島正行厩舎（船橋）へ入厩。

3歳（2006年）

3月17日、デビュー戦は佐藤隆騎手を鞍上に据えて、3歳（船橋ダート1000m 曇/稍重）に出走。馬体重は516kg。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ハナに立ち、激烈なハイペースで集団を引っ張る。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んで、最後は2着のハルワカに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

4月4日、中2週で迎えた2戦目は、3歳（船橋ダート1400m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で佐藤隆騎手（1戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のスタミナで最後まで奮戦したが、勝ったエアランブルスコに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

5月2日、中3週で迎えた3戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、3歳（船橋ダート1600m 雨/重）に出走。7頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナに立つ形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に差を詰めて、最後は2着のシュータースヒルを半馬身振り切って雨下の混戦を制した。

6月1日、中3週で迎えた4戦目は、3歳戦のツインロマン特別（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（1戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。先手を奪う形となり、平均ペースで馬群を先導。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では卓抜な伸び脚で驀進したが、キングシュウキチにクビ差交わされて2着に甘んじた。

6月15日、中1週で迎えた5戦目は、3歳戦のナイスレイン特別（船橋ダート1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（2戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、平均的なペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のビートオールに1馬身半の差をつけて3勝目をゲットした。

7月14日、中3週で迎えた6戦目は、葛飾区特別（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で内田博幸騎手（3戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びが続かず、3着に終わった。

7月25日、中1週で迎えた7戦目は、サマータイムスプリント（船橋ダート1000m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で内田博幸騎手（4戦2勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し速いペースで集団を引っ張る。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では持ち味の心肺能力で最後まで奮闘したが、スタートミーアップに交わされて1馬身半差の2着に敗北した。

8月16日、中2週で迎えた8戦目は、御神本訓史騎手を鞍上に迎えて、3歳地方重賞の黒潮盃（大井ダート1800m 晴/重）に出走。14頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。果敢にハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。最後は脚色が悪くなり9着に終わった。

10月26日、中9週で迎えた9戦目は、林檎特別（船橋ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（5戦2勝）。11頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では見事な伸び脚を見せたが、勝ったサウンドサンデーにねじ伏せられて1馬身差の2着に敗北した。

11月17日、中2週で迎えた10戦目は、晩秋特別（船橋ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（6戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線に入ると、前で粘るサミンバリオスを猛烈な末脚で半馬身差し切って4勝目を奪取した。

12月8日、中2週で迎えた11戦目は、ハンデ戦の富里特別（船橋ダート1600m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（7戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のテイエムゼネラルに1馬身の差をつけて5勝目を手に入れた。

12月25日、中1週で迎えた12戦目は、山田信大騎手を鞍上に迎えて、クリスマス賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。敢然と端をきり、遅いペースで一団を引っ張る。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線では一歩一歩着実に終いの脚を伸ばして、最後は2着のザッツヒーローをクビ差振り切って優勝

4歳（2007年）

1月9日、中1週で迎えた13戦目は、ハンデ戦の白富士盃（船橋ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は内田博幸騎手（8戦4勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを取り切り、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の豊富なスタミナでしぶとく走り抜いたが、クリムゾンルージュにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

3月6日、中7週で迎えた14戦目は、フレンドリーレイン特別（船橋ダート1600m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で内田博幸騎手（9戦4勝）。13頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。果敢に端を奪い、ミドルペースで一団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では別次元の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のクリティカルライトに1馬身半の差をつけて優勝

4月25日、中6週で迎えた15戦目は、牝馬限定S3のしらさぎ賞（浦和ダート1400m 雨/不良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は3戦連続で内田博幸騎手（10戦5勝）。11頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

5歳（2008年）

2月4日、約9か月半の休養明けで迎えた16戦目は、坂井英光騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の如月特別（船橋ダート1600m 晴/不良）に出走。11頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、些か速いペースで集団を先導。他馬と先頭を併走しながら4コーナーを通過。直線に入ると、前で粘るキンノライチョウをアタマ差だけ差し切って久々の一戦を物にした。

3月11日、中4週で迎えた17戦目は、オフト汐留賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で坂井英光騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。ハナを奪い、少し遅いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、ダイワデンバーにハナ差交わされて2着に甘んじた。

4月29日、中6週で迎えた18戦目は、戸崎圭太騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定S3のしらさぎ賞（浦和ダート1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。12頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では勢いよく末脚を伸ばして、最後は2着のパフィオペディラムを3/4馬身振り切って9勝目を手中に収めた。

7月2日、中8週で迎えた19戦目は、S3のゴールドカップ（浦和ダート1500m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で戸崎圭太騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、少し緩いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では伸びが甘くなり、4着に終わった。

8月14日、中5週で迎えた20戦目は、牝馬限定戦の’08クリスタルナイトカップ（大井ダート1600m 内回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で戸崎圭太騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。先頭に立ち、ややスローペースでレースを引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線に入ると、粘りを欠いて5着に沈んだ。

9月17日、中4週で迎えた21戦目は、牝馬限定のハンデS2のトゥインクルレディー賞（大井ダート1600m 内回り晴/良）に出走。鞍上は御神本訓史騎手（1戦0勝）。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では全く伸びず13着に敗れた。

7歳（2010年）

1月14日、約16か月の休み明けで馬体重を前走から12kg減らして迎えた22戦目は、川島正太郎騎手を鞍上に迎えて、千葉テレビ放送盃（船橋ダート1700m 晴/稍重）に出走。14頭立ての6番人気で大外14番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では脚が上がってしまい11着に敗れた。

3月2日、中6週で馬体重を前走から7kg戻して迎えた23戦目は、オフト新潟賞（大井ダート1600m 内回り曇/不良）に出走。鞍上は戸崎圭太騎手（3戦1勝）。7頭立ての3番人気で1番ゲートからスタート。ハナを奪う形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は減速してしまい6着に敗れた。

4月1日、中3週で迎えた24戦目は、ハンデ戦の卯月特別（川崎ダート1600m 曇/良）に出走。鞍上は川島正太郎騎手（1戦0勝）。14頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。端をきる恰好となり、ユッタリとしたペースで集団を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚色が鈍り10着に敗れた。

4月29日、中3週で迎えた25戦目は、今野忠成騎手を鞍上に迎えて、牝馬限定S3のしらさぎ賞（浦和ダート1400m 晴/重）に出走。12頭立ての11番人気で5番ゲートからスタート。速いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを11番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず11着に終わった。