ナムラビクター（2009年生、母ナムラシゲコ）

ナムラビクター（2009年5月16日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名＋勝利者」。毛色は鹿毛。種牡馬のゼンノロブロイ（当時9歳）と交配したナムラシゲコが8歳のときに産んだ2番仔が本馬である。産地は北海道沙流郡門別町、生産者は（有）いとう牧場。戦績は、中央平地25戦7勝2着3回、地方8戦0勝。2014年のチャンピオンズカップ(G1)で2着に入った他、2014年のアンタレスステークス(G3)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

野村彰彦厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2012年）

4月15日、デビュー戦は太宰啓介騎手を鞍上に据えて、3歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は498kg。18頭立ての15番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始15番手を追走。直線では末脚に勢いがなく16着に終わった。

5月6日、中2週で迎えた2戦目は、渡辺薫彦騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都ダート1800m 曇/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを3番手で通過。直線に入ると、前で粘るオトコノキズナを次元の違う末脚で交わし去り、最後は6馬身の差をつけて初白星を挙げた。

5月19日、中1週で迎えた3戦目は、3歳500万下（京都ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で渡辺薫彦騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、16番手を追走し、4コーナーは15番手で通過。直線では次元の違う末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のヴォーグトルネードを半馬身振り切って2勝目を掴み取った。

6月24日、中4週で迎えた4戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、3歳以上1000万下の加古川特別（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではじわりじわりと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、3着に終わった。

7月14日、中2週で迎えた5戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の御嶽特別（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて難なく抜け出し、最後は2着のキャッツインブーツに3馬身半の差をつけて優勝

8月5日、中2週で迎えた6戦目は、3歳G3のレパードステークス（新潟ダート1800m 晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続で和田竜二騎手（2戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、抜け出したホッコータルマエにクビ差届かず2着に惜敗した。

9月23日、中6週で迎えた7戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で和田竜二騎手（3戦1勝）。15頭立ての13番人気で13番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを6番手で通過。最後は脚が止まってしまい15着に終わった。

10月21日、中3週で迎えた8戦目は、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で和田竜二騎手（4戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のグラッツィアに5馬身の差をつけて4勝目を手中に収めた。

11月11日、中2週で迎えた9戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 小雨/良）に出走。鞍上は6戦連続で和田竜二騎手（5戦2勝）。16頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は一杯になって15着に敗れた。

4歳（2013年）

9月15日、約10か月半の休み明けで迎えた10戦目は、秋山真一郎騎手を鞍上に迎えて、ラジオ日本賞（中山ダート1800m 晴/不良）に出走。16頭立ての6番人気で大外16番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では天資の負けん気を発揮してゴールまで力戦し、4着に入った。

10月20日、中4週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンのブラジルカップ（東京ダート2100m 雨/不良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて大外15番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではあとひと伸びが足りず、4着に終わった。

12月15日、中7週で馬体重を前走からさらに12kg増やして迎えた12戦目は、ベテルギウスステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（1戦0勝）。11頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では鮮やかな末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のソロルに1馬身3/4の差をつけて5勝目を挙げた。

5歳（2014年）

1月12日、中3週で迎えた13戦目は、ポルックスステークス（中山ダート1800m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（2戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではもうひとつ伸びを欠き、3着に終わった。

3月9日、中7週で迎えた14戦目は、小牧太騎手を鞍上に迎えて、仁川ステークス（阪神ダート2000m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では豪脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のドコフクカゼに4馬身の差をつけてファンの支持に応えた。

4月19日、中5週で迎えた15戦目は、G3のアンタレスステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で小牧太騎手（1戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のトウショウフリークをアタマ差振り切って重賞ウィナーの称号を手に入れた。

5月24日、中4週で迎えた16戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で小牧太騎手（2戦2勝）。16頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では伸びが続かず、5着に終わった。

10月4日、約4か月半の休み明けで馬体重を前走から16kg減らして迎えた17戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で小牧太騎手（3戦2勝）。14頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、勝ったクリノスターオーにねじ伏せられて3/4馬身差の2着に敗北した。

11月9日、中4週で馬体重を前走から12kg戻して迎えた18戦目は、G3のみやこステークス（京都ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で小牧太騎手（4戦2勝）。16頭立ての4番人気に推されて10番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では伸びが甘くなり、3着に終わった。

12月7日、中3週で迎えた19戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で小牧太騎手（5戦2勝）。16頭立ての8番人気で4番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では持ち前のタフネスで根気強く脚を伸ばしたが、抜け出したホッコータルマエを捕まえ切れず、半馬身差の2着となった。

6歳（2015年）

1月25日、中6週で迎えた20戦目は、G2の東海ステークス（中京ダート1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で小牧太騎手（6戦2勝）。14頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は一杯になって11着に敗れた。

4月18日、約3か月の間隔を開けて迎えた21戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G3のアンタレスステークス（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を披露したが、3着に終わった。

5月23日、中4週で迎えた22戦目は、G3の平安ステークス（京都ダート1900m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、4着に終わった。

10月3日、約4か月半の休み明けで迎えた23戦目は、ハンデG3のシリウスステークス（阪神ダート2000m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（2戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線ではキレのある末脚を発揮したが、3着に終わった。

12月6日、中8週で迎えた24戦目は、G1のチャンピオンズカップ（中京ダート1800m 曇/良）に出走。鞍上は秋山真一郎騎手（3戦1勝）。16頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では速い脚を使えず9着に敗れた。

12月29日、中2週で迎えた25戦目は、G1の東京大賞典（大井ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で秋山真一郎騎手（4戦1勝）。14頭立ての5番人気で1番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを7番手で通過。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで頑張ったが、5着に終わった。

7歳（2016年）

4月28日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた26戦目は、岩橋勇二騎手を鞍上に迎えて、地方重賞のコスモバルク記念（門別ダート1800m 雨/良）に出走。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて8番ゲートからスタート。でレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを3番手で通過。直線では見せ場なく5着に敗れた。

5月25日、中3週で迎えた27戦目は、服部茂史騎手を鞍上に迎えて、地方重賞の赤レンガ記念（門別ダート2000m 晴/良）に出走。10頭立ての3番人気で8番ゲートからスタート。ハナを切り、リードを2馬身以上保って、で集団を引っ張る。しかし、徐々にポジションが下がり4コーナーを3番手で通過。最後は脚色が悪くなり9着に敗れた。

6月29日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた28戦目は、Jpn1の帝王賞（大井ダート2000m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で服部茂史騎手（1戦0勝）。12頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではジワジワとしか伸びず7着に終わった。

7月18日、中2週で迎えた29戦目は、Jpn3のマーキュリーカップ（盛岡ダート2000m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で服部茂史騎手（2戦0勝）。14頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず10着に敗れた。

8月14日、中3週で迎えた30戦目は、G3のエルムステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で服部茂史騎手（3戦0勝）。12頭立ての11番人気で1番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びを欠き9着に終わった。

9月15日、中4週で迎えた31戦目は、Jpn3のオーバルスプリント（浦和ダート1400m 曇/重）に出走。鞍上は5戦連続で服部茂史騎手（4戦0勝）。12頭立ての10番人気で11番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではピリッとした末脚を使えず9着に終わった。

10月10日、中3週で迎えた32戦目は、関本淳騎手を鞍上に迎えて、Jpn1のマイルチャンピオンシップ南部杯（盛岡ダート1600m 曇/稍重）に出走。13頭立ての9番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では伸びあぐねて9着に終わった。

12月6日、中7週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた33戦目は、中野省吾騎手を鞍上に迎えて、総の国オープン（船橋ダート1600m 晴/稍重）に出走。13頭立ての5番人気で4番ゲートからスタート。競走中止となった。