ウイリアムテル（1984年生、母クレージーキルツ）

ウイリアムテル（1984年3月9日）は、日本の競走馬。牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のハイセイコー（当時14歳）と交配したクレージーキルツが15歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は（有）明和牧場。戦績は、中央平地29戦7勝2着3回。1990年の吾妻小富士賞(オープン)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

本郷一彦厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（1986年）

7月12日、デビュー戦は菅原泰夫騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（新潟芝1000m 晴/稍重）に出走。馬体重は492kg。6頭立ての2番人気で4番ゲートからスタート。凄まじいハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では全く伸びず3着に敗れた。

3歳（1987年）

3月1日、約7か月半の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた2戦目は、原昌久騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（中山ダート1700m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。9頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。敢然と端を奪い、緩やかなペースでレースを進める。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では鋭く末脚を伸ばして、最後は2着のフレッシュドリームを3/4馬身振り切って初白星を挙げた。

3月22日、中2週で馬体重を前走から6kg絞って迎えた3戦目は、4歳400万下のれんげ賞（中山芝2200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（1戦0勝）。13頭立ての5番人気で11番ゲートからスタート。逃げを打つ形となり、ゆったりとしたペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は垂れてしまい8着に敗れた。

5月23日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた4戦目は、4歳400万下（東京ダート1200m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で菅原泰夫騎手（2戦0勝）。14頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚色が衰えて8着に敗れた。

6月7日、中1週で迎えた5戦目は、4歳400万下（東京芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で菅原泰夫騎手（3戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて11番ゲートからスタート。ハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと押しが足りず、3着に終わった。

8月1日、中7週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた6戦目は、4歳以上400万下（新潟ダート1200m 曇/稍重）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は4戦連続で菅原泰夫騎手（4戦0勝）。12頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。端に立ち、平均的なペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では一完歩ずつ確実に前との差を詰めて、最後は2着のインターアリアケを3/4馬身振り切って勝利を手中に収めた。

8月16日、中1週で迎えた7戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の飯豊特別（新潟芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で菅原泰夫騎手（5戦1勝）。7頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はバタバタになってしまい7着に終わった。

9月20日、中4週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた8戦目は、小迫次男騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で4歳以上900万下の上総特別（中山ダート1800m 曇/稍重）に出走。11頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。ハナを奪い、平均的なペースで一団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天稟のガッツでゴールまで力走し、3着を確保した。

10月31日、中5週で迎えた9戦目は、4歳以上900万下（東京ダート1600m 曇/不良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（6戦1勝）。7頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったカツゴーストに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

11月29日、中3週で迎えた10戦目は、4歳以上900万下（東京ダート2100m 曇/良）に出走。鞍上は原昌久騎手（1戦1勝）。15頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを9番手で通過。直線では末脚を伸ばせず11着に敗れた。

4歳（1988年）

4月10日、約4か月半の休養明けで迎えた11戦目は、5歳以上900万下（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続で原昌久騎手（2戦1勝）。15頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。端に立つ恰好となり、平均的なペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではあとひと押しが足りず、4着に終わった。

4月24日、中1週で迎えた12戦目は、5歳以上900万下（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（7戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、勝ったハウディーに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

5月15日、中2週で迎えた13戦目は、5歳以上900万下（東京芝1400m 曇/良）に出走。鞍上は原昌久騎手（3戦1勝）。9頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。タフなペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚勢が鈍り5着に敗れた。

6月11日、中3週で迎えた14戦目は、4歳以上400万下（札幌ダート1800m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で原昌久騎手（4戦1勝）。11頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線ではパワフルな末脚を繰り出したが、3着に終わった。

6月26日、中1週で迎えた15戦目は、4歳以上400万下の十勝岳特別（札幌ダート2000m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で原昌久騎手（5戦1勝）。8頭立ての1番人気に推されて大外8番ゲートからスタート。先頭に立つ形となり、ミドルペースでレースを進める。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。直線では末脚にキレが無く5着に敗れた。

8月14日、中6週で迎えた16戦目は、4歳以上400万下の豊栄特別（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で原昌久騎手（6戦1勝）。14頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘し、4着を確保した。

8月27日、中1週で迎えた17戦目は、4歳以上400万下の石打特別（新潟芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で原昌久騎手（7戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、やや厳しいペースで馬群を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてすんなりと抜け出し、最後は2着のフローラベルに4馬身の差をつけて3勝目をつかんだ。

9月18日、中2週で迎えた18戦目は、4歳以上900万下のNST賞（新潟芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は菅原泰夫騎手（8戦1勝）。8頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。敢然とハナを奪い、少し速いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では、そのまま渾身の走りで粘り込んであっさりと抜け出し、最後は2着のベルグマイスターに3馬身の差をつけて勝利を手に入れた。

10月22日、中4週で迎えた19戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の南武特別（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で菅原泰夫騎手（9戦2勝）。8頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、リードを2馬身以上保って、かなり緩いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では強烈な末脚を弾けさせて、最後は2着のスイフトターフに1馬身3/4の差をつけて5勝目をゲットした。

11月20日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 雨/稍重）に54kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は3戦連続で菅原泰夫騎手（10戦3勝）。11頭立ての8番人気で5番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では切れる脚を使えず5着に終わった。

5歳（1989年）

1月28日、中9週で迎えた21戦目は、5歳以上1400万下の白嶺ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で菅原泰夫騎手（11戦3勝）。14頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。先手を奪い、遅いペースで一団を牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では最後まで息が続かず9着に敗れた。

9月23日、約8か月の休み明けで迎えた22戦目は、4歳以上1400万下のセプテンバーステークス（中山芝1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は5戦連続で菅原泰夫騎手（12戦3勝）。10頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。先陣を切る恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚勢が鈍り5着に敗れた。

10月7日、中1週で迎えた23戦目は、4歳以上1400万下のオクトーバーステークス（東京芝2300m 雨/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で菅原泰夫騎手（13戦3勝）。7頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、スローペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではきっちりと末脚を伸ばして、最後は2着のニッポータイガーを3/4馬身振り切って6勝目を挙げた。

10月22日、中1週で迎えた24戦目は、ハンデG3のカブトヤマ記念（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で菅原泰夫騎手（14戦4勝）。11頭立ての6番人気で5番ゲートからスタート。逃げる恰好となり、ややスローペースでレースを牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は脚勢が鈍り10着に敗れた。

12月2日、中5週で迎えた25戦目は、ディセンバーステークス（中山芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で菅原泰夫騎手（15戦4勝）。11頭立ての8番人気で1番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後は脚勢が鈍り9着に終わった。

6歳（1990年）

1月7日、中4週で迎えた26戦目は、迎春ステークス（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で菅原泰夫騎手（16戦4勝）。10頭立ての8番人気で6番ゲートからスタート。逃げを打つ恰好となり、少し緩いペースで集団を牽引。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。最後は脚色が衰えて8着に終わった。

5月13日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から20kg減らして迎えた27戦目は、緑風ステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は10戦連続で菅原泰夫騎手（17戦4勝）。13頭立ての10番人気で7番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、勝ったブラウンアイボリーにねじ伏せられて2馬身半差の2着となった。

6月10日、中3週で迎えた28戦目は、ハンデ戦のジューンステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で菅原泰夫騎手（18戦4勝）。17頭立ての2番人気に推されて大外17番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は脚が止まってしまい15着に敗れた。

6月24日、中1週で迎えた29戦目は、吾妻小富士賞（福島芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は12戦連続で菅原泰夫騎手（19戦4勝）。8頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。ハナを奪う恰好となり、やや遅いペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線ではグングンと末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のローレンダッドレイに1馬身1/4の差をつけて7勝目を手に入れた。