ムイトオブリガード（2014年生、母ピサノグラフ）

ムイトオブリガード（2014年4月13日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「どうもありがとう(ポルトガル語)」。毛色は鹿毛。種牡馬のルーラーシップ（当時7歳）と交配したピサノグラフが13歳のときに産んだ6番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。2019年のアルゼンチン共和国杯(ハンデG2)に勝利するなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

角田晃一厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2016年）

10月30日、デビュー戦は浜中俊騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（京都芝1800m 外回り晴/良）に出走。馬体重は482kg。11頭立ての3番人気で3番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では一際目立つ伸びを見せたが、伸びてきたアンセム決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

3歳（2017年）

2月19日、約3か月半の休養明けで迎えた2戦目は、四位洋文騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（京都ダート1800m 晴/稍重）に出走。ダート戦への出走は初となった。16頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のサンライズカラマに2馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

4月9日、中6週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた3戦目は、3歳500万下（阪神ダート1800m 曇/不良）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（1戦1勝）。15頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で追い上げたが、勝ったタガノアンピールに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

7月2日、約3か月の間隔を開けて迎えた4戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中京ダート1900m 雨/稍重）に出走。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを11番手で通過。直線ではパワフルな末脚を発揮したが、4着に終わった。

7月16日、中1週で迎えた5戦目は、松山弘平騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（中京ダート1800m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではキレのある末脚を繰り出したが、3着に終わった。

8月5日、中2週で迎えた6戦目は、3歳以上500万下の指宿特別（小倉ダート1700m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は浜中俊騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを6番手で通過。直線では迫力十分の伸び脚で猛追したが、勝ったナムラミラクルに詰め切れず、2馬身半差の2着に敗北した。

10月22日、約2か月半の間隔を開けて迎えた7戦目は、3歳以上500万下（京都ダート1900m 雨/不良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（2戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の大外を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では末脚にキレが無く5着に敗れた。

11月18日、中3週で迎えた8戦目は、3歳以上500万下（京都ダート1800m 曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で四位洋文騎手（3戦1勝）。16頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では他馬と同じような脚色になり11着に敗れた。

12月10日、中2週で迎えた9戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では上がり1位の末脚を見せたが上位争いには加われず4着に敗れた。

4歳（2018年）

1月7日、中3週で迎えた10戦目は、北村友一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線では瞬発力に優れた末脚を発揮したが、4着に終わった。

2月25日、中6週で迎えた11戦目は、藤岡佑介騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（小倉芝2600m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。16頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。先手を奪う恰好となり、平均ペースで集団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のレレオーネに4馬身の差をつけて2勝目を手中に収めた。

3月18日、中2週で迎えた12戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で藤岡佑介騎手（1戦1勝）。11頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。最後は脚が止まってしまい8着に敗れた。

5月27日、中9週で迎えた13戦目は、4歳以上1000万下の青嵐賞（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦0勝）。14頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。最後はパリンジェネシスと並んで1着同着となった。

6月17日、中2週で迎えた14戦目は、ハンデ戦で3歳以上1000万下の町田特別（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（2戦1勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて2番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではきっちりと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のフォイヤーヴェルクに1馬身1/4の差をつけて圧倒的人気に応えた。

10月8日、約4か月の休養明けで迎えた15戦目は、横山典弘騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1600万下の六社ステークス（東京芝2400m 曇/良）に出走。13頭立ての2番人気に推されて10番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、一気に末脚を伸ばして、最後は2着のルックトゥワイスに1馬身1/4の差をつけて5勝目を収める

11月4日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は四位洋文騎手（4戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線ではビュッとキレる脚で追い上げたが、抜け出したパフォーマプロミスに3/4馬身届かず2着に敗北した。

5歳（2019年）

1月13日、中9週で馬体重を前走から14kg増やして迎えた17戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の日経新春杯（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず6着に敗れた。

3月10日、中7週で馬体重を前走から10kg絞って迎えた18戦目は、G2の金鯱賞（中京芝2000m 雨/稍重）に出走。鞍上は横山典弘騎手（1戦1勝）。13頭立ての9番人気で9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚にキレが無く7着に終わった。

3月31日、中2週で迎えた19戦目は、G1の大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で横山典弘騎手（2戦1勝）。14頭立ての14番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを14番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず8着に終わった。

5月26日、中7週で迎えた20戦目は、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。13頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり3位の伸び脚を披露したが上位争いには参加できず5着に敗れた。

11月3日、約5か月半の休み明けで迎えた21戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。鞍上は横山典弘騎手（3戦1勝）。13頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、鮮烈な末脚を爆発させて、最後は2着のタイセイトレイルに1馬身1/4の差をつけて念願の重賞初制覇を果たした。

11月24日、中2週で迎えた22戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/重）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（3戦2勝）。15頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線ではイマイチ伸び切れず8着に敗れた。

6歳（2020年）

3月22日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から18kg増やして迎えた23戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（2戦1勝）。10頭立ての6番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では伸びを欠き4着に終わった。

7歳（2021年）

1月24日、約10か月半の休み明けで迎えた24戦目は、G2の東海テレビ杯東海ステークス（中京ダート1800m 雨/不良）に出走。鞍上は北村友一騎手（1戦0勝）。15頭立ての9番人気で8番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では切れる脚を使えず13着に終わった。

3月27日、中8週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた25戦目は、北村宏司騎手を鞍上に迎えて、G2の日経賞（中山芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての12番人気で9番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では速い脚を使えず7着に終わった。

5月9日、中5週で迎えた26戦目は、酒井学騎手を鞍上に迎えて、ハンデG3の新潟大賞典（新潟芝2000m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての10番人気で5番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位争いには加われず7着に終わった。

5月30日、中2週で迎えた27戦目は、横山武史騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを10番手で通過。直線では脚が残っておらず11着に敗れた。

10月10日、約4か月半の休養明けで迎えた28戦目は、G2の京都大賞典（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は藤岡佑介騎手（3戦1勝）。14頭立ての13番人気で5番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず11着に終わった。

10月31日、中2週で馬体重を前走から10kg減らして迎えた29戦目は、柴田善臣騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 曇/良）に出走。16頭立ての16番人気で11番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始11番手を追走。直線ではジリ脚になってしまい10着に終わった。

11月28日、中3週で迎えた30戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で柴田善臣騎手（1戦0勝）。18頭立ての15番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始18番手を追走。直線ではじわじわとしか伸びず16着に終わった。

2021年12月3日付で中央競馬の競走馬登録を抹消した。