フォゲッタブル（2006年生、母エアグルーヴ）

フォゲッタブル（2006年4月3日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「忘れがちな」。毛色は黒鹿毛。種牡馬のダンスインザダーク（当時13歳）と交配したエアグルーヴが14歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道安平町、生産者はノーザンファーム。戦績は、中央平地32戦4勝2着3回。2009年の菊花賞(G1)で2着に入った他、2009年のステイヤーズステークス(G2)に勝利するなど、重賞2勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、ノーザンレーシングから「セレクトセールサラブレッド1歳」に上場され、金子真人ホールディングスによって2億5,725万円で落札された。

池江泰郎厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（2009年）

1月18日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、3歳新馬（京都芝2000m 曇/良）に出走。馬体重は496kg。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では末脚を伸ばせず5着に敗れた。

2月14日、中3週で迎えた2戦目は、3歳未勝利（京都芝2200m 外回り曇/重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦0勝）。16頭立ての2番人気に推されて15番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のメイショウケンロクに1馬身3/4の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

3月1日、中1週で馬体重を前走から12kg減らして迎えた3戦目は、3歳オープンのすみれステークス（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦1勝）。9頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く5着に敗れた。

5月24日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から6kg戻して迎えた4戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下のぶっぽうそう特別（中京芝2000m 曇/良）に出走。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。最後は勢いを失って6着に敗れた。

6月14日、中2週で迎えた5戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、3歳500万下（中京芝2000m 晴/良）に出走。15頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、勝ったアドマイヤメジャーに詰め切れず、1馬身1/4差の2着に敗北した。

7月5日、中2週で迎えた6戦目は、3歳以上500万下の生田特別（阪神芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（3戦1勝）。12頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快に終いの脚を伸ばして、最後は2着のスティアヘッドに1馬身半の差をつけて勝利を手中に収めた。

8月1日、中3週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた7戦目は、3歳以上1000万下の高千穂特別（小倉芝2000m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で武豊騎手（4戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は減速してしまい8着に敗れた。

8月23日、中2週で迎えた8戦目は、川田将雅騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦で3歳以上1000万下の阿賀野川特別（新潟芝2200m 晴/良）に出走。14頭立ての6番人気で2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、勝ったナムラクレセントに詰め切れず、5馬身差の2着となった。

9月20日、中3週で迎えた9戦目は、吉田隼人騎手を鞍上に迎えて、3歳G2のセントライト記念（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。18頭立ての7番人気で14番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線ではキレのある末脚を披露し、3着に入った。

10月25日、中4週で迎えた10戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続で吉田隼人騎手（1戦0勝）。18頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では卓抜な伸び脚で猛追したが、抜け出したスリーロールスにハナ差届かず2着となった。

12月5日、中5週で迎えた11戦目は、C.スミヨン騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周曇/稍重）に出走。16頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線では猛烈な末脚を爆発させて先頭に躍り出て、最後は2着のゴールデンメインに1馬身1/4の差をつけて初の重賞タイトルを奪取した。

12月27日、中2週で迎えた12戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。16頭立ての4番人気に推されて大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出したが、4着に終わった。

4歳（2010年）

2月14日、中6週で迎えた13戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 曇/良）に出走。鞍上は武豊騎手（5戦2勝）。15頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線では鬼脚を爆発させて前にいた9頭を次々と抜き去り、最後は2着のベルウッドローツェに1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手に入れた。

5月2日、約2か月半の間隔を開けて迎えた14戦目は、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では天稟の闘争心でゴールまで力走したが、6着に終わった。

6月27日、中7週で迎えた15戦目は、蛯名正義騎手を鞍上に迎えて、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/稍重）に出走。17頭立ての6番人気で13番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では鋭い末脚を繰り出せず10着に敗れた。

10月10日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた16戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（6戦3勝）。10頭立ての3番人気で11番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線ではいい脚を見せられず6着に敗れた。

12月4日、中7週で迎えた17戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。15頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線ではあとひと押しが足りず、5着に終わった。

12月26日、中2週で迎えた18戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦0勝）。15頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは8番手で通過。直線では見所を作れず10着に終わった。

5歳（2011年）

4月9日、約3か月半の休養明けで迎えた19戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの大阪―ハンブルクカップ（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。18頭立ての7番人気で10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら8番手で通過。直線では見せ場を作れず12着に敗れた。

5月1日、中2週で迎えた20戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で丸山元気騎手（1戦0勝）。18頭立ての14番人気で17番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、17番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。最後は脚勢が衰えて16着に終わった。

5月28日、中3週で迎えた21戦目は、三浦皇成騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 雨/稍重）に出走。17頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では伸びあぐねて12着に終わった。

6月26日、中3週で迎えた22戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は川田将雅騎手（1戦0勝）。16頭立ての14番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始16番手を追走。直線では速い脚を使えず15着に終わった。

10月9日、約3か月半の休み明けで迎えた23戦目は、N.ピンナ騎手を鞍上に迎えて、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。8頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では末脚が振るわず5着に終わった。

11月6日、中3週で迎えた24戦目は、I.メンディザバル騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 曇/良）に出走。18頭立ての7番人気で3番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず8着に敗れた。

12月3日、中3週で迎えた25戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/不良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて1番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを5番手で通過。直線では伸びが鈍く7着に敗れた。

6歳（2012年）

10月8日、約10か月半の休養明けで迎えた26戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上はN.ピンナ騎手（1戦0勝）。13頭立ての10番人気で大外13番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では上がり2位タイの末脚を見せたが上位には食い込めず5着に終わった。

11月4日、中3週で迎えた27戦目は、C.オドノヒュー騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての8番人気で12番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では脚が上がってしまい12着に敗れた。

12月1日、中3週で迎えた28戦目は、R.ムーア騎手を鞍上に迎えて、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。15頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。最後はバテてしまい10着に敗れた。

7歳（2013年）

1月6日、中4週で迎えた29戦目は、W.ビュイック騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの万葉ステークス（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では末脚にキレが無く6着に敗れた。

2月16日、中5週で迎えた30戦目は、ハンデG3のダイヤモンドステークス（東京芝3400m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（1戦0勝）。16頭立ての9番人気で5番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず7着に終わった。

3月17日、中3週で迎えた31戦目は、A.シュタルケ騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。9頭立ての5番人気で3番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではあとひと踏ん張りが利かず、3着に終わった。

4月28日、中5週で迎えた32戦目は、和田竜二騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての10番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは12番手で通過。直線では決め手に欠いて10着に終わった。