テイエムサウスダン（2017年生、母ムービングアウト）

テイエムサウスダン（2017年1月21日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「冠名+父名の一部+父父母名より」。毛色は鹿毛。種牡馬のサウスヴィグラス（当時21歳）と交配したムービングアウトが14歳のときに産んだ7番仔が本馬である。産地は北海道静内郡静内町、生産者はグランド牧場。戦績は、中央平地15戦5勝2着1回、地方18戦5勝2着3回。2022年のフェブラリーステークス(G1)で2着に入った他、2022年のかしわ記念(Jpn1)で3着に入る活躍をした。その他にも重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

1歳のとき、グランド牧場から「北海道サマーセールサラブレッド1歳」に上場され、竹園正継によって1,728万円で落札された。

飯田雄三厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2019年）

6月15日、デビュー戦は和田竜二騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神ダート1200m 曇/重）に出走。馬体重は516kg。12頭立ての5番人気で大外12番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では脚色がやや鈍り、4着に終わった。

7月21日、中4週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（中京ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で和田竜二騎手（1戦0勝）。13頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚のキレが鈍く7着に敗れた。

9月14日、中7週で迎えた3戦目は、鮫島良太騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神ダート1200m 晴/稍重）に出走。8頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のサウンドサンビームに8馬身の差をつけて未勝利戦を制した。

10月20日、中4週で迎えた4戦目は、M.デムーロ騎手を鞍上に迎えて、2歳1勝クラスのなでしこ賞（京都ダート1400m 晴/重）に出走。10頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、きちんと終いの脚を伸ばして、最後は2着のアルコレーヌに1馬身1/4の差をつけて勝利を手中に収めた。

11月27日、中4週で迎えた5戦目は、2歳Jpn2の兵庫ジュニアグランプリ（園田ダート1400m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は2戦連続でM.デムーロ騎手（1戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて7番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では圧倒的な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のメイショウテンスイに1馬身半の差をつけて重賞初挑戦初制覇を達成した。

12月18日、中2週で迎えた6戦目は、2歳Jpn1の全日本2歳優駿（川崎ダート1600m 晴/稍重）に出走。G1級競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は3戦連続でM.デムーロ騎手（2戦2勝）。13頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では全く伸びず5着に敗れた。

3歳（2020年）

3月8日、約2か月半の間隔を開けて迎えた7戦目は、3歳オープンの昇竜ステークス（中京ダート1400m 雨/不良）に出走。鞍上は4戦連続でM.デムーロ騎手（3戦2勝）。10頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では一完歩ずつ着実に前との差を詰めて先頭に立ち、最後は2着のアウトウッズを半馬身振り切って雨下の戦いを制した。

5月3日、中7週で迎えた8戦目は、3歳オープンの端午ステークス（京都ダート1400m 曇/良）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は5戦連続でM.デムーロ騎手（4戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線ではいい脚を見せられず7着に敗れた。

6月13日、中5週で迎えた9戦目は、天保山ステークス（阪神ダート1400m 雨/不良）に出走。鞍上は6戦連続でM.デムーロ騎手（5戦3勝）。14頭立ての4番人気で15番ゲートからスタート。若干速いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを7番手で通過。直線では最後まで息が続かず14着に敗れた。

11月22日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から26kg増やして迎えた10戦目は、丸山元気騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦でオープンの霜月ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての13番人気で3番ゲートからスタート。ハナを切る恰好となり、やや速いペースで馬群を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では天性の敢闘精神でゴールまで力闘し、3着を確保した。

4歳（2021年）

1月11日、中6週で迎えた11戦目は、浜中俊騎手を鞍上に迎えて、すばるステークス（中京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始4番手を追走。直線では凄まじい末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のアヴァンティストに2馬身の差をつけて5勝目をマークした。

1月31日、中2週で迎えた12戦目は、石橋脩騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/稍重）に出走。16頭立ての4番人気に推されて12番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。最後は脚色が衰えて13着に敗れた。

3月16日、中5週で迎えた13戦目は、岩田康誠騎手を鞍上に迎えて、Jpn3の黒船賞（高知ダート1400m 曇/重）に出走。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のスリーグランドに8馬身の差をつけて重賞2勝目を挙げた。

5月3日、中6週で迎えた14戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、ハンデJpn3のかきつばた記念（名古屋ダート1400m 晴/良）に出走。12頭立ての1番人気に推されて11番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始2番手を追走。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったラプタスに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

9月23日、約5か月の休み明けで迎えた15戦目は、Jpn3のオーバルスプリント（浦和ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は岩田康誠騎手（1戦1勝）。12頭立ての2番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。忙しいペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では不屈の闘志で渋太く粘り込んで、最後は2着のティーズダンクに2馬身の差をつけて3つ目の重賞タイトルを手に入れた。

11月13日、中6週で迎えた16戦目は、G3の武蔵野ステークス（東京ダート1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（2戦2勝）。16頭立ての9番人気で4番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では見所を作れず9着に終わった。

12月22日、中5週で迎えた17戦目は、ハンデJpn3の兵庫ゴールドトロフィー（園田ダート1400m 曇/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で岩田康誠騎手（3戦2勝）。11頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のラプタスに1馬身の差をつけて4つ目の重賞タイトルをゲットした。

5歳（2022年）

1月30日、中5週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた18戦目は、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 曇/良）に出走。鞍上は4戦連続で岩田康誠騎手（4戦3勝）。16頭立ての6番人気で11番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線では豪快な末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のヘリオスに1馬身の差をつけて5つ目の重賞タイトルをゲットした。

2月20日、中2週で馬体重を前走から8kg絞って迎えた19戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 小雨/重）に出走。鞍上は5戦連続で岩田康誠騎手（5戦4勝）。16頭立ての5番人気で15番ゲートからスタート。ハナを切る形となり、やや緩いペースで馬群を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では持ち前の優れたスタミナでしぶとく走り抜いたが、カフェファラオに交わされて2馬身半差の2着となった。

5月5日、約2か月半の間隔を開けて迎えた20戦目は、Jpn1のかしわ記念（船橋ダート1600m 晴/稍重）に出走。鞍上は6戦連続で岩田康誠騎手（6戦4勝）。14頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では速い脚を持続できず、3着に終わった。

10月5日、Jpn2の東京盃（大井ダート1200m 雨/稍重）に出走。鞍上は7戦連続で岩田康誠騎手（7戦4勝）。8頭立ての3番人気で7番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではしぶとく脚を伸ばしたが、勝ったレッドルゼルにねじ伏せられて1馬身差の2着となった。

11月3日、Jpn1のJBCスプリント（盛岡ダート1200m 小雨/良）に出走。鞍上は8戦連続で岩田康誠騎手（8戦4勝）。14頭立ての2番人気に推されて13番ゲートからスタート。でレースが進む中、終始5番手を追走。直線では脚が残っておらず7着に敗れた。

6歳（2023年）

1月29日、約3か月の間隔を開けて迎えた23戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G3の根岸ステークス（東京ダート1400m 晴/良）に出走。16頭立ての3番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。最後はガス欠状態になり14着に敗れた。

2月19日、中2週で迎えた24戦目は、G1のフェブラリーステークス（東京ダート1600m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（1戦0勝）。16頭立ての8番人気で10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始8番手を追走。最後は脚勢が鈍り14着に敗れた。

5月2日、ハンデJpn3のかきつばた記念（名古屋ダート1500m 晴/良）に61kgの斤量を背負って出走。鞍上は岩田康誠騎手（9戦4勝）。12頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。でレースが進む中、7番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では伸びあぐねて9着に敗れた。

5月31日、Jpn2のさきたま杯（浦和ダート1400m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で岩田康誠騎手（10戦4勝）。10頭立ての6番人気で8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを8番手で通過。直線では見せ場なく9着に終わった。

9月20日、内田博幸騎手を鞍上に迎えて、Jpn3のオーバルスプリント（浦和ダート1400m 雨/不良）に出走。10頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では目立つような脚を使えず8着に敗れた。

11月23日、柴山雄一騎手を鞍上に迎えて、Jpn2の浦和記念（浦和ダート2000m 晴/良）に出走。12頭立ての8番人気で11番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、2番手を追走していたが、途中でズルズルとポジションが下がり、4コーナーを8番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず8着に終わった。

7歳（2024年）

2月8日、約2か月半の間隔を開けて迎えた29戦目は、山口勲騎手を鞍上に迎えて、兵庫ウインターカップ（姫路ダート1400m 曇/稍重）に出走。12頭立ての4番人気で5番ゲートからスタート。でレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを6番手で通過。直線では今一つ伸び切れず6着に敗れた。

3月10日、中3週で馬体重を前走から15kg増やして迎えた30戦目は、落合玄太騎手を鞍上に迎えて、九州クラウンオープン（佐賀ダート1400m 晴/稍重）に出走。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では末脚が続かず、4着に終わった。

3月31日、中2週で迎えた31戦目は、春疾風賞（佐賀ダート1400m 小雨/重）に出走。鞍上は山口勲騎手（1戦0勝）。9頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。でレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、勝ったテイエムフェローに詰め切れず、1馬身差の2着に敗北した。

4月20日、中2週で迎えた32戦目は、大山真吾騎手を鞍上に迎えて、六角川特別（佐賀ダート1400m 小雨/稍重）に出走。9頭立ての2番人気に推されて大外9番ゲートからスタート。主導権を奪う形となり、で馬群を牽引。途中で控えて4コーナーを2番手で通過。最後は勢いを失って6着に敗れた。

5月4日、中1週で迎えた33戦目は、菊池川特別（佐賀ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は山口勲騎手（2戦0勝）。5頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。でレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では鋭く末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のダイリンウルフに2馬身半の差をつけてファンの高評価に応えた。

2021年12月29日付で地方競馬の競走馬登録を抹消した。