マヤノトップガン（1992年生、母アルプミープリーズ）

マヤノトップガン（1992年3月24日）は、日本の競走馬、種牡馬。1995年にJRA賞年度代表馬及び最優秀3歳牡馬を受賞した。毛色は栗毛。種牡馬のブライアンズタイム（当時7歳）と交配したアルプミープリーズが12歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道新冠郡新冠町、生産者は川上悦夫。戦績は、中央平地21戦8勝2着4回。1997年の天皇賞（春）(G1)に勝利した他、1996年の宝塚記念(G1)を制するなど、G1級競走4勝を含む重賞5勝を挙げた。

経歴

デビュー前

坂口正大厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1995年）

1月8日、デビュー戦は武豊騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（京都ダート1200m 晴/良）に出走。馬体重は446kg。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。少々速いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では末脚が続かず、5着に終わった。

2月19日、中5週で迎えた2戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、4歳未勝利（京都ダート1200m 晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で2番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では出色の末脚を発揮し、3着に入った。

3月11日、中2週で迎えた3戦目は、4歳未勝利（京都ダート1200m 曇/稍重）に出走。鞍上は武豊騎手（1戦0勝）。8頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

3月25日、中1週で迎えた4戦目は、4歳未勝利（京都ダート1200m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（2戦0勝）。14頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のランドゼノビアに1馬身半の差をつけて初勝利を挙げた。

4月15日、中2週で迎えた5戦目は、4歳500万下（京都ダート1200m 晴/重）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（3戦1勝）。14頭立ての3番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

5月7日、中2週で迎えた6戦目は、4歳500万下（京都ダート1200m 晴/良）に出走。鞍上は田原成貴騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで頑張ったが、3着に終わった。

5月28日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた7戦目は、4歳500万下（中京ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で田原成貴騎手（2戦0勝）。11頭立ての4番人気で8番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のキタサンシルバーに7馬身の差をつけて制した。

6月18日、中2週で迎えた8戦目は、4歳900万下のロイヤル・ホンコン・ジョッキークラブ・トロフィー（中京芝2000m 曇/良）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は3戦連続で田原成貴騎手（3戦1勝）。13頭立ての5番人気で大外13番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、馬場の外目を回って4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では長くいい末脚でゴールまで走り切り、3着に入った。

7月9日、中2週で迎えた9戦目は、ハンデ戦で4歳900万下のやまゆりステークス（中京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で田原成貴騎手（4戦1勝）。16頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るスリリングアワーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身半の差をつけて先頭ゴールを果たした。

9月17日、中9週で馬体重を前走から10kg増やして迎えた10戦目は、3歳G2の神戸新聞杯（京都芝2000m 曇/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で田原成貴騎手（5戦2勝）。14頭立ての5番人気で大外14番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線ではビュッと切れる脚を見せたが、伸びてきたタニノクリエイト決め手に屈してクビ差の2着に惜敗した。

10月15日、中3週で迎えた11戦目は、3歳G2の京都新聞杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で田原成貴騎手（6戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを9番手で通過。直線では迫力満点の伸び脚で猛追したが、抜け出したナリタキングオーにクビ差届かず2着に甘んじた。

11月5日、中2週で迎えた12戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で田原成貴騎手（7戦2勝）。18頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを先頭で通過。直線では鮮やかな末脚を爆発させて、最後は2着のトウカイパレスに1馬身1/4の差をつけて最後の一冠を掴み取った。

12月24日、中6週で迎えた13戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は8戦連続で田原成貴騎手（8戦3勝）。12頭立ての6番人気で10番ゲートからスタート。先手を取り、緩いペースで一団を先導。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では豪快に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のタイキブリザードに2馬身の差をつけてグランプリホースの称号を奪取した。

4歳（1996年）

3月9日、約2か月半の間隔を開けて迎えた14戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に58kgの斤量を背負って出走。鞍上は9戦連続で田原成貴騎手（9戦4勝）。10頭立ての1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、ナリタブライアンにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

4月21日、中5週で迎えた15戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で田原成貴騎手（10戦4勝）。16頭立ての2番人気に推されて7番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線ではもうひと伸びが足りず、5着に終わった。

7月7日、約2か月半の間隔を開けて迎えた16戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 曇/良）に出走。鞍上は11戦連続で田原成貴騎手（11戦4勝）。13頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のサンデーブランチに1馬身半の差をつけて3つ目のG1タイトルを手に入れた。

9月15日、中9週で迎えた17戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は12戦連続で田原成貴騎手（12戦5勝）。9頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では脚が残っておらず4着に敗れた。

10月27日、中5週で迎えた18戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は13戦連続で田原成貴騎手（13戦5勝）。17頭立ての4番人気に推されて8番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線ではしぶとさが光る走りを見せたが、抜け出したバブルガムフェローに半馬身届かず2着に敗北した。

12月22日、中7週で馬体重を前走から16kg増やして迎えた19戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は14戦連続で田原成貴騎手（14戦5勝）。14頭立ての2番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では伸びあぐねて7着に敗れた。

5歳（1997年）

3月16日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から8kg絞って迎えた20戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 曇/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は15戦連続で田原成貴騎手（15戦5勝）。8頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや厳しいペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るビッグシンボルを途轍もない末脚で交わし去り、最後は3馬身半の差をつけて重賞4勝目をマークした。

4月27日、中5週で迎えた21戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は16戦連続で田原成貴騎手（16戦6勝）。16頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを8番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて前にいた7頭を差し切り、最後は2着のサクラローレルに1馬身1/4の差をつけて最強ステイヤーの称号を手中に収めた。