カミノクレッセ（1987年生、母シヨウワロマン）

カミノクレッセ（1987年5月30日）は、日本の競走馬、種牡馬。毛色は鹿毛。種牡馬のアンバーシヤダイ（当時10歳）と交配したシヨウワロマンが7歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）昭和牧場。戦績は、中央平地30戦8勝2着7回、地方1戦1勝。1992年の天皇賞（春）(G1)で2着に入った他、1992年の宝塚記念(G1)で2着に入る活躍をした。その他にも重賞1勝を挙げた。

経歴

デビュー前

工藤嘉見厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1990年）

2月25日、デビュー戦は安達昭夫騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（阪神芝1600m 雨/重）に出走。馬体重は482kg。10頭立ての3番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では素晴らしい伸び脚で急追したが、勝ったピースマシーンに詰め切れず、4馬身差の2着となった。

3月11日、中1週で迎えた2戦目は、4歳新馬（阪神ダート1800m 晴/良）に出走。ダート戦への出走は初となった。鞍上は2戦連続で安達昭夫騎手（1戦0勝）。8頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。些か速いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では終いの伸びを欠き、3着に終わった。

3月17日、連闘で迎えた3戦目は、4歳新馬（阪神ダート1700m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で安達昭夫騎手（2戦0勝）。9頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では逸出した伸び脚で追い上げたが、勝ったマイスターパレスを半馬身捉え切れず2着に敗北した。

4月1日、中1週で迎えた4戦目は、4歳未勝利（阪神ダート1700m 曇/不良）に出走。鞍上は4戦連続で安達昭夫騎手（3戦0勝）。12頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線に入ると、前で粘るテンザンアムールを次元の違う末脚で交わし去り、最後は約10馬身の大差をつけて初白星を挙げた。

9月16日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた5戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下（中京ダート1700m 雨/不良）に出走。13頭立ての1番人気に推されて4番ゲートからスタート。敢然とにハナを切り、少し遅いペースで集団を引っ張る。先頭のまま1馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では目の覚めるような末脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のロングファイターに3馬身の差をつけてファンの期待に応えた。

10月6日、中2週で迎えた6戦目は、4歳以上900万下（京都ダート1800m 曇/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では今一つ末脚が弾けず5着に敗れた。

10月21日、中1週で迎えた7戦目は、田原成貴騎手を鞍上に迎えて、4歳以上900万下の鳴滝特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。12頭立ての10番人気で9番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。最後はバテてしまい12着に終わった。

11月11日、中2週で迎えた8戦目は、4歳以上900万下（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は武豊騎手（2戦1勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では豪快な末脚を爆発させて先頭をうかがい、最後は2着のシクレノンテイオーをハナ差振り切って先頭ゴールを果たした。

11月24日、中1週で迎えた9戦目は、田島良保騎手を鞍上に迎えて、ハンデ戦の花園ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に52kgの軽斤量で出走。16頭立ての7番人気で8番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って終始10番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切ったが、5着に終わった。

12月15日、中2週で迎えた10戦目は、ハンデ戦の洛北ステークス（京都芝1400m 外回り曇/良）に52kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で田島良保騎手（1戦0勝）。16頭立ての12番人気で大外16番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではイマイチ伸び切れず7着に終わった。

4歳（1991年）

1月6日、中2週で迎えた11戦目は、門松ステークス（京都ダート1400m 晴/良）に出走。鞍上は3戦連続で田島良保騎手（2戦0勝）。16頭立ての5番人気で5番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、13番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを11番手で通過。直線では切れ味鋭い末脚を披露し、3着に入った。

1月26日、中2週で迎えた12戦目は、羅生門ステークス（京都ダート1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で田島良保騎手（3戦0勝）。14頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では堅調な伸びを見せたが、勝ったディープグローリーにねじ伏せられて5馬身差の2着となった。

2月10日、中1週で迎えた13戦目は、南井克巳騎手を鞍上に迎えて、橿原ステークス（京都ダート1800m 雨/不良）に出走。12頭立ての3番人気に推されて大外12番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では自慢の末脚を炸裂させて先頭に立ち、最後は2着のマルトラックを半馬身振り切って4勝目を手中に収めた。

3月3日、中2週で迎えた14戦目は、内山正博騎手を鞍上に迎えて、G3の中日新聞杯（小倉芝1800m 晴/良）に53kgの軽斤量で出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。13頭立ての6番人気で9番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

3月16日、中1週で迎えた15戦目は、河内洋騎手を鞍上に迎えて、プロキオンステークス（中京ダート1700m 雨/重）に54kgの軽斤量で出走。13頭立ての5番人気で6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、徐々にポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では上がり1位タイの伸び脚を披露したが上位には割り込めず7着に敗れた。

4月14日、中3週で迎えた16戦目は、ハンデ戦でオープンの陽春ステークス（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に53kgの軽斤量で出走。鞍上は内山正博騎手（1戦0勝）。13頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では今一つ末脚が弾けず11着に敗れた。

6月16日、中8週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた17戦目は、エルムステークス（札幌ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（1戦1勝）。10頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では鬼脚を炸裂させてあっさりと抜け出し、最後は2着のマイグローリアに3馬身半の差をつけて5勝目を手に入れた。

6月30日、中1週で迎えた18戦目は、ハンデG3の札幌記念（札幌芝2000m 曇/良）に54kgの軽斤量で出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（2戦2勝）。16頭立ての11番人気で12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを7番手で通過。直線では強靭な末脚を繰り出し、3着に入り込んだ。

7月27日、中3週で迎えた19戦目は、タイムス杯（札幌ダート1700m 小雨/不良）に出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（3戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを4番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭に躍り出て、最後は2着のナリタハヤブサに1馬身半の差をつけて6勝目を収める

8月25日、中3週で迎えた20戦目は、ハンデ戦でオープンのシーサイドステークス（函館ダート1700m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（4戦3勝）。12頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のキョウエイスワットに7馬身の差をつけて7勝目をゲットした。

10月10日、中6週で迎えた21戦目は、ブリーダーズゴールドカップ（札幌(地)ダート2400m 曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（5戦4勝）。12頭立ての1番人気に推されて2番ゲートからスタート。最後は、2着のスイフトセイダイに約14馬身の大差をつけて8勝目をつかんだ。

10月27日、中1週で馬体重を前走から11kg減らして迎えた22戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 小雨/不良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で南井克巳騎手（6戦5勝）。18頭立ての5番人気で2番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入った。

5歳（1992年）

1月26日、約3か月の休養明けで馬体重を前走から8kg戻して迎えた23戦目は、G2の日経新春杯（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で南井克巳騎手（7戦5勝）。12頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では強烈な末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のホワイトアローに2馬身の差をつけて初の重賞タイトルを獲得した。

3月15日、中6週で迎えた24戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 雨/稍重）に出走。鞍上は8戦連続で南井克巳騎手（8戦6勝）。6頭立ての2番人気で5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線ではスパッとキレる脚で追い上げたが、勝ったメジロマックイーンに詰め切れず、5馬身差の2着に敗れた。

4月26日、中5週で迎えた25戦目は、田島信行騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。14頭立ての4番人気で7番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、9番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸び脚で追い上げたが、勝ったメジロマックイーンに詰め切れず、2馬身半差の2着となった。

5月17日、中2週で迎えた26戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は南井克巳騎手（9戦6勝）。18頭立ての5番人気で8番ゲートからスタート。厳しいペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは11番手で通過。直線では見事な伸び脚で急追したが、抜け出したヤマニンゼファーに3/4馬身届かず2着となった。

6月14日、中3週で迎えた27戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で南井克巳騎手（10戦6勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。苛烈なペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では見事な伸び脚で急追したが、勝ったメジロパーマーに詰め切れず、3馬身差の2着に敗北した。

6歳（1993年）

1月24日、約7か月半の休み明けで迎えた28戦目は、G2の日経新春杯（京都芝2200m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は3戦連続で南井克巳騎手（11戦6勝）。12頭立ての4番人気で13番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では最後まで息が続かず10着に敗れた。

5月16日、約3か月半の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた29戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で南井克巳騎手（12戦6勝）。16頭立ての8番人気で13番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では脚を伸ばせず8着に敗れた。

10月31日、約5か月半の休養明けで馬体重を前走から14kg絞って迎えた30戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で南井克巳騎手（13戦6勝）。17頭立ての15番人気で6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線では今一つ末脚が切れず11着に終わった。

11月20日、中2週で迎えた31戦目は、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は6戦連続で南井克巳騎手（14戦6勝）。17頭立ての5番人気で12番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを2番手で通過。直線では鋭い脚を使えず7着に敗れた。