イスラボニータ（2011年生、母イスラコジーン）

イスラボニータ（2011年5月21日）は、日本の競走馬、種牡馬。馬名の意味は「美しい島（西）」。2014年にJRA賞最優秀3歳牡馬を受賞した。毛色は黒鹿毛。種牡馬のフジキセキ（当時19歳）と交配したイスラコジーンが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）社台コーポレーション白老ファーム。戦績は、中央平地25戦8勝2着6回。2014年の皐月賞(G1)に勝利した他、2016年のマイルチャンピオンシップ(G1)で2着に入るなど、G1級競走1勝を含む重賞6勝を挙げた。

経歴

デビュー前

社台サラブレッドクラブにて総額2,400万円（60万×40口）で一口馬主が募集された。

栗田博憲厩舎（美浦）へ入厩。

2歳（2013年）

6月2日、デビュー戦は蛯名正義騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（東京芝1600m 晴/良）に出走。馬体重は462kg。12頭立ての2番人気に推されて11番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線ではぐんぐんと終いの脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のパーリーシェルに1馬身1/4の差をつけて初白星を挙げた。

8月25日、約3か月の間隔を開けて迎えた2戦目は、2歳G3の新潟2歳ステークス（新潟芝1600m 外回り晴/良）に出走。重賞競走への出走及び長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（1戦1勝）。18頭立ての4番人気に推されて3番ゲートからスタート。超スローペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では迫力満点の伸びを見せたが、勝ったハープスターにねじ伏せられて3馬身差の2着に敗北した。

10月19日、中7週で迎えた3戦目は、2歳オープンのいちょうステークス（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（2戦1勝）。12頭立ての3番人気に推されて2番ゲートからスタート。非常に遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線では一歩一歩着実に末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のウインフェニックスに1馬身1/4の差をつけて制した。

11月16日、中3週で迎えた4戦目は、2歳G3の東京スポーツ杯2歳ステークス（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（3戦2勝）。15頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では長く末脚を持続させて先頭をうかがい、最後は2着のプレイアンドリアルをクビ差振り切って重賞ウィナーの称号を勝ち取った。

3歳（2014年）

2月24日、約3か月半の休養明けで迎えた5戦目は、3歳G3の共同通信杯（東京芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（4戦3勝）。14頭立ての1番人気に推されて7番ゲートからスタート。ユッタリとしたペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、目の覚めるような末脚を弾けさせて、最後は2着のベルキャニオンに1馬身1/4の差をつけて3連勝で2つ目の重賞タイトルを手中に収めた。

4月20日、中7週で迎えた6戦目は、3歳G1の皐月賞（中山芝2000m 曇/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（5戦4勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では豪快な末脚を弾けさせて先頭に躍り出て、最後は2着のトゥザワールドに1馬身1/4の差をつけてクラシックホースの称号を奪取した。

6月1日、中5週で迎えた7戦目は、3歳G1の日本ダービー（東京優駿）（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で蛯名正義騎手（6戦5勝）。17頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では持ち前のしぶとさで最後まで脚を伸ばしたが、伸びてきたワンアンドオンリー決め手に屈して3/4馬身差の2着に敗北した。

9月21日、約3か月半の休み明けで迎えた8戦目は、3歳G2のセントライト記念（新潟芝2200m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で蛯名正義騎手（7戦5勝）。18頭立ての圧倒的1番人気に推されて5番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、終始6番手を追走。直線では勢いよく末脚を伸ばして先頭を奪い、最後は2着のトゥザワールドに1馬身1/4の差をつけて4つ目の重賞タイトルをつかんだ。

11月2日、中5週で迎えた9戦目は、C.ルメール騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線ではゴールまでジワジワと伸びたが、3着に終わった。

11月30日、中3週で迎えた10戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 晴/良）に出走。鞍上は蛯名正義騎手（8戦6勝）。18頭立ての5番人気で9番ゲートからスタート。ややスローペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて、馬場の外目を通りながら4コーナーを5番手で通過。直線では末脚に勢いがなく9着に敗れた。

4歳（2015年）

3月1日、約3か月の休み明けで馬体重を前走から10kg増やして迎えた11戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 雨/稍重）に出走。鞍上は2戦連続で蛯名正義騎手（9戦6勝）。11頭立ての1番人気に推されて10番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では末脚のキレが鈍く5着に敗れた。

10月11日、約7か月半の休み明けで迎えた12戦目は、G2の毎日王冠（東京芝1800m 曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で蛯名正義騎手（10戦6勝）。13頭立ての7番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、4番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入った。

11月1日、中2週で迎えた13戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で蛯名正義騎手（11戦6勝）。18頭立ての6番人気で16番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では力強いフットワークでゴールまで頑張り、3着に入った。

11月22日、中2週で迎えた14戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で蛯名正義騎手（12戦6勝）。18頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、12番手を追走し、4コーナーは13番手で通過。直線では切れ味のいい末脚を繰り出したが、3着に終わった。

5歳（2016年）

2月28日、約3か月半の休み明けで迎えた15戦目は、G2の中山記念（中山芝1800m 晴/良）に出走。鞍上は6戦連続で蛯名正義騎手（13戦6勝）。11頭立ての3番人気で6番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚がパッとせず9着に敗れた。

4月3日、中4週で迎えた16戦目は、G2の産経大阪杯（阪神芝2000m 曇/良）に出走。鞍上は7戦連続で蛯名正義騎手（14戦6勝）。11頭立ての7番人気で4番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい5着に終わった。

6月5日、中8週で迎えた17戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続で蛯名正義騎手（15戦6勝）。12頭立ての4番人気で9番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを3番手で通過。直線では見所を作れず5着に敗れた。

10月22日、約4か月半の休養明けで迎えた18戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 曇/良）に出走。鞍上はC.ルメール騎手（1戦0勝）。11頭立ての4番人気で4番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは6番手で通過。直線では闘争心が光る走りを見せたが、抜け出したヤングマンパワーに3/4馬身届かず2着となった。

11月20日、中3週で迎えた19戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り曇/良）に出走。鞍上は2戦連続でC.ルメール騎手（2戦0勝）。18頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線では持ち前の忍耐力で最後まで脚を伸ばしたが、抜け出したミッキーアイルにアタマ差届かず2着に甘んじた。

12月24日、中4週で迎えた20戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/稍重）に出走。鞍上は3戦連続でC.ルメール騎手（3戦0勝）。15頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。ややハイペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では持ち味のガッツで最後まで奮闘したが、伸びてきたシュウジ決め手に屈してアタマ差の2着に甘んじた。

6歳（2017年）

4月23日、約4か月の休み明けで迎えた21戦目は、G2のマイラーズカップ（京都芝1600m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続でC.ルメール騎手（4戦0勝）。11頭立ての2番人気に推されて大外11番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではぐいぐいと末脚を伸ばして先頭に立ち、最後は2着のエアスピネルを半馬身振り切って5つ目の重賞タイトルを掴み取った。

6月4日、中5週で迎えた22戦目は、G1の安田記念（東京芝1600m 晴/良）に出走。鞍上は5戦連続でC.ルメール騎手（5戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では末脚に勢いがなく8着に敗れた。

10月21日、約4か月半の休養明けで迎えた23戦目は、G3の富士ステークス（東京芝1600m 雨/不良）に出走。鞍上は6戦連続でC.ルメール騎手（6戦1勝）。15頭立ての4番人気で大外15番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、6番手を追走し、4コーナーは5番手で通過。直線ではスパッとキレる脚で猛追したが、抜け出したエアスピネルを差し切れず、2馬身差の2着となった。

11月19日、中3週で迎えた24戦目は、G1のマイルチャンピオンシップ（京都芝1600m 外回り晴/稍重）に出走。鞍上は7戦連続でC.ルメール騎手（7戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中でジワリジワリとポジションが下がり4コーナーを12番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、5着に終わった。

12月23日、中4週で迎えた25戦目は、G2の阪神カップ（阪神芝1400m 晴/良）に出走。鞍上は8戦連続でC.ルメール騎手（8戦1勝）。18頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始7番手を追走。直線では目の覚めるような末脚を弾けさせて先頭をうかがい、最後は2着のダンスディレクターをハナ差振り切って重賞6勝目を挙げた。