ジャミール（2006年生、母ジャスーラー）

ジャミール（2006年3月9日）は、日本の競走馬。牡馬。馬名の意味は「美しい、気品のある（アラビア語）」。毛色は鹿毛。種牡馬のステイゴールド（当時12歳）と交配したジャスーラーが18歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡浦河町、生産者は（有）福田牧場。戦績は、中央平地27戦4勝2着7回。2010年のステイヤーズステークス(G2)で2着に入った他、2010年の阪神大賞典(G2)で2着に入るなどの活躍をした。

経歴

デビュー前

当歳のとき、福田牧場から「北海道セレクションセールサラブレッド当歳」に上場され、社台ファームによって1,207.5万円で落札された。

松元茂樹厩舎（栗東）へ入厩。

2歳（2008年）

10月4日、デビュー戦は上村洋行騎手を鞍上に据えて、2歳新馬（阪神芝1600m 外回り晴/良）に出走。馬体重は442kg。10頭立ての5番人気で7番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを8番手で通過。直線ではじりじりとしか伸びず6着に敗れた。

10月26日、中2週で迎えた2戦目は、2歳未勝利（京都芝1600m 小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で上村洋行騎手（1戦0勝）。9頭立ての7番人気で2番ゲートからスタート。非常に緩いペースでレースが進む中、8番手を追走し、4コーナーは7番手で通過。直線ではゴールまでじわりじわりと伸び、3着に入り込んだ。

11月8日、中1週で迎えた3戦目は、2歳未勝利（京都芝2000m 小雨/稍重）に出走。鞍上は3戦連続で上村洋行騎手（2戦0勝）。11頭立ての4番人気で10番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを2番手で通過。直線では脚勢がやや衰え、4着に終わった。

12月27日、中6週で迎えた4戦目は、武幸四郎騎手を鞍上に迎えて、2歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。18頭立ての13番人気で15番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、馬場の外目を回って12番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを5番手で通過。直線では脚を伸ばせず11着に終わった。

3歳（2009年）

3月21日、約3か月の間隔を開けて迎えた5戦目は、幸英明騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。15頭立ての7番人気で5番ゲートからスタート。スローペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではジワジワと長く脚を使ってゴールまで走り切り、3着に入った。

4月4日、中1週で迎えた6戦目は、3歳未勝利（阪神芝1800m 外回り小雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で幸英明騎手（1戦0勝）。16頭立ての7番人気で1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線では力感溢れる脚運びでゴールまで走り切り、3着に入った。

4月19日、中1週で迎えた7戦目は、安部幸夫騎手を鞍上に迎えて、3歳未勝利（阪神芝2200m 晴/良）に出走。14頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、終始3番手を追走。直線で前を交わして先頭に立つと、豪快な末脚を爆発させて、最後は2着のウインシュールマンに2馬身の差をつけて未勝利勝ちを決めた。

5月17日、中3週で迎えた8戦目は、3歳500万下（京都芝2000m 雨/良）に出走。鞍上は2戦連続で安部幸夫騎手（1戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを5番手で通過。直線ではスパッと切れる脚で猛追したが、勝ったアドマイヤショットに詰め切れず、2馬身差の2着に敗北した。

8月22日、約3か月の休養明けで迎えた9戦目は、安藤勝己騎手を鞍上に迎えて、3歳以上500万下（札幌芝2000m 晴/良）に出走。16頭立ての2番人気に推されて14番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るトモロポケットを豪脚で半馬身差し切って2勝目をマークした。

9月26日、中4週で迎えた10戦目は、3歳以上1000万下の野分特別（阪神芝1800m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で安藤勝己騎手（1戦1勝）。11頭立ての2番人気に推されて8番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で猛進したが、勝ったスリーロールスにねじ伏せられて4馬身差の2着に敗北した。

10月17日、中2週で迎えた11戦目は、3歳以上1000万下の鳴滝特別（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で安藤勝己騎手（2戦1勝）。10頭立ての2番人気に推されて1番ゲートからスタート。極端なスローペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では迫力のある伸び脚で追い上げたが、抜け出したホッコービクトリーにクビ差届かず2着に甘んじた。

11月21日、中4週で迎えた12戦目は、3歳以上1000万下の八瀬特別（京都芝2400m 外回り晴/良）に出走。鞍上は4戦連続で安藤勝己騎手（3戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、終始4番手を追走。直線では猛烈な末脚を弾けさせて先頭に立ち、最後は2着のコパノジングーをハナ差振り切って人気に違わぬ実力を証明した。

12月13日、中2週で迎えた13戦目は、ハンデ戦で3歳以上1600万下のオリオンステークス（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は5戦連続で安藤勝己騎手（4戦2勝）。17頭立ての3番人気に推されて10番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを5番手で通過。直線では長くいい脚を使ってゴールまで走り切ったが、3着に終わった。

4歳（2010年）

1月11日、中3週で迎えた14戦目は、4歳以上1600万下の迎春ステークス（中山芝2500m 曇/良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は6戦連続で安藤勝己騎手（5戦2勝）。12頭立ての1番人気に推されて9番ゲートからスタート。遅いペースでレースが進む中、10番手を追走し、4コーナーは9番手で通過。直線に入ると、前で粘るポルカマズルカを鬼脚で3/4馬身差し切って勝利を手中に収めた。

3月21日、中9週で迎えた15戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 晴/良）に出走。重賞競走への出走は初となった。鞍上は7戦連続で安藤勝己騎手（6戦3勝）。14頭立ての4番人気で6番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始10番手を追走。直線ではものすごい伸び脚で追い上げたが、抜け出したトウカイトリックにクビ差届かず2着に惜敗した。

5月2日、中5週で迎えた16戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は8戦連続で安藤勝己騎手（7戦3勝）。18頭立ての3番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、18番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを16番手で通過。直線では上がり3位タイの末脚を繰り出したが上位には割り込めず7着に敗れた。

7月25日、約3か月の間隔を開けて馬体重を前走から10kg増やして迎えた17戦目は、ハンデG3の函館記念（函館芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で安藤勝己騎手（8戦3勝）。16頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、終始8番手を追走。直線では持ち前の勝負根性でしぶとく走り抜いたが、勝ったマイネルスターリーに詰め切れず、3馬身半差の2着に敗北した。

8月22日、中3週で馬体重を前走から12kg絞って迎えた18戦目は、G2の札幌記念（札幌芝2000m 晴/良）に出走。鞍上は10戦連続で安藤勝己騎手（9戦3勝）。16頭立ての4番人気に推されて15番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、11番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線ではじわじわと長く脚を使ってゴールまで力闘したが、5着に終わった。

9月26日、中4週で迎えた19戦目は、G2のオールカマー（中山芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で安藤勝己騎手（10戦3勝）。10頭立ての2番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では末脚が冴えず5着に敗れた。

11月7日、中5週で迎えた20戦目は、大庭和弥騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2のアルゼンチン共和国杯（東京芝2500m 晴/良）に出走。18頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、12番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを10番手で通過。直線では目覚ましい伸び脚で追い上げたが、勝ったトーセンジョーダンに詰め切れず、1馬身3/4差の2着に敗北した。

12月4日、中3週で迎えた21戦目は、G2のステイヤーズステークス（中山芝3600m 内2周晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（11戦3勝）。15頭立ての2番人気に推されて9番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを7番手で通過。直線ではビュッと切れる脚で猛追したが、抜け出したコスモヘレノスに3/4馬身届かず2着に敗北した。

12月26日、中2週で迎えた22戦目は、福永祐一騎手を鞍上に迎えて、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。15頭立ての15番人気で16番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、9番手を追走し、4コーナーは10番手で通過。直線では脚が残っておらず15着に終わった。

5歳（2011年）

4月9日、約3か月半の休み明けで迎えた23戦目は、ハンデ戦でオープンの大阪―ハンブルクカップ（阪神芝2400m 外回り曇/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（12戦3勝）。18頭立ての2番人気に推されて4番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、終始17番手を追走。直線ではスパッと切れる脚を使えず8着に敗れた。

5月1日、中2週で迎えた24戦目は、C.ウィリアムズ騎手を鞍上に迎えて、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り曇/稍重）に出走。18頭立ての11番人気で13番ゲートからスタート。落ち着いたペースでレースが進む中、15番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の大外を通りながら4コーナーを8番手で通過。最後は脚勢が衰えて15着に終わった。

5月28日、中3週で迎えた25戦目は、吉田豊騎手を鞍上に迎えて、ハンデG2の目黒記念（東京芝2500m 雨/稍重）に出走。17頭立ての11番人気で18番ゲートからスタート。少し速いペースでレースが進む中、13番手を追走し、4コーナーは14番手で通過。直線では上がり2位タイの伸び脚を披露したが上位争いには参加できず7着に終わった。

8月6日、中9週で馬体重を前走から18kg増やして迎えた26戦目は、ハンデ戦でオープンのみなみ北海道ステークス（函館芝2600m 晴/良）に出走。鞍上は安藤勝己騎手（13戦3勝）。12頭立ての2番人気に推されて2番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、10番手を追走していたが、途中で一気に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを6番手で通過。直線ではジリ脚になってしまい5着に敗れた。

7歳（2013年）

2月10日、約18か月半の休み明けで迎えた27戦目は、G2の京都記念（京都芝2200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は武幸四郎騎手（1戦0勝）。11頭立ての10番人気で6番ゲートからスタート。かなり遅いペースでレースが進む中、11番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを9番手で通過。直線では速い脚を使えず9着に終わった。