メジロマックイーン（1987年生、母メジロオーロラ）

メジロマックイーン（1987年4月3日）は、日本の競走馬、種牡馬。1991年にJRA賞最優秀4歳以上牡馬を受賞、1994年にはJRA顕彰馬に選出された。毛色は芦毛。種牡馬のメジロテイターン（当時9歳）と交配したメジロオーロラが10歳のときに産んだ仔が本馬である。産地は北海道浦河郡荻伏村、生産者は（有）吉田ファーム。戦績は、中央平地21戦12勝2着6回。1991年、1992年と天皇賞（春）(G1)を連覇した他、1993年の宝塚記念(G1)に勝利するなど、G1級競走4勝を含む重賞9勝を挙げた。

経歴

デビュー前

池江泰郎厩舎（栗東）へ入厩。

3歳（1990年）

2月3日、デビュー戦は村本善之騎手を鞍上に据えて、4歳新馬（阪神ダート1700m 雨/不良）に出走。馬体重は492kg。10頭立ての2番人気に推されて6番ゲートからスタート。やや緩いペースでレースが進む中、終始2番手を追走。直線に入ると、前で粘るハギノレジェンドを次元の違う末脚で交わし去り、最後は1馬身3/4の差をつけて初勝利を挙げた。

2月25日、中2週で迎えた2戦目は、4歳500万下のゆきやなぎ賞（阪神芝2000m 曇/重）に出走。芝レースへの出走は初となった。鞍上は2戦連続で村本善之騎手（1戦1勝）。13頭立ての1番人気に推されて6番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、7番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では一際目立つ伸び脚で猛進したが、シンボリデーバに交わされて1馬身差の2着に敗北した。

5月12日、約2か月半の間隔を開けて迎えた3戦目は、4歳500万下のあやめ賞（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で村本善之騎手（2戦1勝）。15頭立ての1番人気に推されて3番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは3番手で通過。直線では天稟の闘志でゴールまで力走したが、3着に終わった。

9月2日、約4か月の休養明けで馬体重を前走から12kg増やして迎えた4戦目は、内田浩一騎手を鞍上に迎えて、4歳以上500万下の渡島特別（函館ダート1700m 晴/良）に出走。10頭立ての1番人気に推されて8番ゲートからスタート。少し遅いペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線ではものすごい伸び脚を見せたが、マンジュデンカブトにアタマ差交わされて2着に甘んじた。

9月16日、中1週で迎えた5戦目は、4歳以上500万下の木古内特別（函館ダート1700m 晴/重）に出走。鞍上は2戦連続で内田浩一騎手（1戦0勝）。8頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。主導権を握る恰好となり、かなりのスローペースで集団を先導。先頭のまま半馬身のリードを保って4コーナーを通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて、最後は2着のリキサンロイヤルを3/4馬身振り切って断トツの支持に応えた。

9月23日、連闘で迎えた6戦目は、ハンデ戦で4歳以上900万下の大沼ステークス（函館芝2000m 晴/不良）に出走。鞍上は3戦連続で内田浩一騎手（2戦1勝）。14頭立ての1番人気に推されて12番ゲートからスタート。ミドルペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では異次元の末脚を爆発させて先頭を奪い、最後は2着のトウショウアイに1馬身3/4の差をつけて1着ゴールを果たした。

10月13日、中2週で馬体重を前走から18kg減らして迎えた7戦目は、嵐山ステークス（京都芝3000m 外回り曇/稍重）に出走。鞍上は4戦連続で内田浩一騎手（3戦2勝）。9頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、終始5番手を追走。直線では目を引く伸びを見せたが、勝ったミスターアダムスにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

11月4日、中2週で迎えた8戦目は、3歳G1の菊花賞（京都芝3000m 外回り雨/重）に出走。G1級競走への出走は初となった。鞍上は5戦連続で内田浩一騎手（4戦2勝）。17頭立ての4番人気に推されて2番ゲートからスタート。緩やかなペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線で前を交わして先頭に立つと、自慢の末脚を炸裂させて、最後は2着のホワイトストーンに1馬身1/4の差をつけて最後の一冠を勝ち取った。

4歳（1991年）

3月10日、約4か月の休養明けで迎えた9戦目は、武豊騎手を鞍上に迎えて、G2の阪神大賞典（中京芝3000m 晴/良）に58kgの斤量を背負って出走。9頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。かなり緩いペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、徐々に進出して4コーナーを2番手で通過。直線に入ると、前で粘るゴーサインを驚異的な末脚で交わし去り、最後は1馬身1/4の差をつけて2つ目の重賞タイトルを手にした。

4月28日、中6週で迎えた10戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は2戦連続で武豊騎手（1戦1勝）。18頭立ての1番人気に推されて15番ゲートからスタート。緩いペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを3番手で通過。直線では自慢の末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のミスターアダムスに2馬身半の差をつけて最強ステイヤーの称号を射止めた。

6月9日、中5週で迎えた11戦目は、G1の宝塚記念（京都芝2200m 外回り曇/良）に出走。鞍上は3戦連続で武豊騎手（2戦2勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて大外10番ゲートからスタート。若干緩いペースでレースが進む中、5番手を追走し、4コーナーは4番手で通過。直線ではしぶとく伸び続けたが、勝ったメジロライアンに詰め切れず、1馬身半差の2着に敗北した。

10月6日、約4か月の休養明けで迎えた12戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り曇/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は4戦連続で武豊騎手（3戦2勝）。7頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。ゆったりとしたペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では驚異的な末脚を爆発させて悠々と抜け出し、最後は2着のメイショウビトリアに3馬身半の差をつけて重賞4勝目をマークした。

10月27日、中2週で馬体重を前走から12kg増やして迎えた13戦目は、G1の天皇賞（秋）（東京芝2000m 小雨/不良）に出走。長時間の輸送競馬は初となった。鞍上は5戦連続で武豊騎手（4戦3勝）。18頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。やや速いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線に入ると、前で粘るプレクラスニーを次元の違う末脚で交わし去り、最後は6馬身の差をつけて1位に入線したが、その後18着に降着となった。

11月24日、中3週で迎えた14戦目は、G1のジャパンカップ（東京芝2400m 曇/良）に出走。鞍上は6戦連続で武豊騎手（5戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて5番ゲートからスタート。かなりのスローペースでレースが進む中、6番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを4番手で通過。直線ではゴールまでジンワリと伸びたが、4着に終わった。

12月22日、中3週で迎えた15戦目は、G1の有馬記念（中山芝2500m 晴/良）に出走。鞍上は7戦連続で武豊騎手（6戦3勝）。15頭立ての1番人気に推されて1番ゲートからスタート。少し緩いペースでレースが進む中、8番手を追走していたが、徐々に進出して、馬場の外目を通りながら4コーナーを4番手で通過。直線では鮮やかな伸び脚で驀進したが、勝ったダイユウサクにねじ伏せられて1馬身1/4差の2着に敗北した。

5歳（1992年）

3月15日、約3か月の間隔を開けて迎えた16戦目は、G2の阪神大賞典（阪神芝3000m 雨/稍重）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は8戦連続で武豊騎手（7戦3勝）。6頭立ての圧倒的1番人気に推されて4番ゲートからスタート。若干遅いペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは、馬場の外目を通りながら2番手で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて突き抜け、最後は2着のカミノクレッセに5馬身の差をつけて5つ目の重賞タイトルを奪取した。

4月26日、中5週で迎えた17戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は9戦連続で武豊騎手（8戦4勝）。14頭立ての2番人気に推されて5番ゲートからスタート。やや遅いペースでレースが進む中、3番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて先頭を奪い、最後は2着のカミノクレッセに2馬身半の差をつけてG1・3勝目をマークした。

6歳（1993年）

4月4日、約11か月半の休み明けで馬体重を前走から14kg増やして迎えた18戦目は、G2の産經大阪杯（阪神芝2000m 雨/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は10戦連続で武豊騎手（9戦5勝）。16頭立ての1番人気に推されて13番ゲートからスタート。緩みのないペースでレースが進む中、2番手を追走し、4コーナーは先頭で通過。直線では次元の違う末脚を炸裂させて難なく抜け出し、最後は2着のナイスネイチャに5馬身の差をつけて3連勝で7つ目の重賞タイトルをつかんだ。

4月25日、中2週で迎えた19戦目は、G1の天皇賞（春）（京都芝3200m 外回り晴/良）に出走。鞍上は11戦連続で武豊騎手（10戦6勝）。15頭立ての圧倒的1番人気に推されて14番ゲートからスタート。平均的なペースでレースが進む中、4番手を追走していたが、道中でジワリジワリとポジションを押し上げて4コーナーを2番手で通過。直線では矢のような伸びを見せたが、勝ったライスシャワーにねじ伏せられて2馬身半差の2着に敗北した。

6月13日、中6週で迎えた20戦目は、G1の宝塚記念（阪神芝2200m 雨/良）に出走。鞍上は12戦連続で武豊騎手（11戦6勝）。11頭立ての圧倒的1番人気に推されて6番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、3番手を追走し、4コーナーは2番手で通過。直線では圧倒的な末脚を弾けさせて先頭を奪い、最後は2着のイクノディクタスに1馬身3/4の差をつけてグランプリホースの称号を手にした。

10月10日、約4か月の休養明けで迎えた21戦目は、G2の京都大賞典（京都芝2400m 外回り晴/良）に59kgの斤量を背負って出走。鞍上は13戦連続で武豊騎手（12戦7勝）。10頭立ての圧倒的1番人気に推されて1番ゲートからスタート。平均ペースでレースが進む中、5番手を追走していたが、途中で一気に進出して4コーナーを先頭で通過。直線では凄まじい末脚を爆発させて突き抜け、最後は2着のレガシーワールドに3馬身半の差をつけて同レース2勝目を挙げた。